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2018年04月07日

貧乏人だけどイヤホンはお気に入りを使いたい(2018年4月)

2018年4月現在、貧乏人の私が選択したイヤホンを紹介します。
音の出口であるイヤホン・ヘッドフォン・スピーカーだけは、金額的妥協はするべきではないと考えてます。
飽きっぽいのでカスタムには手を出していません!(出せません!……すっぱい葡萄)

(1) ダイナミックドライバー型
  ダイナミック型は数十個をとっかえひっかえしてきましたが、以下の二つが残りました。

  ・ beyerdynamic XELENTO REMOTE
  ・ Astell&Kern T8iE MKII

  上述の二点のうち、最初に買ったのは XELENTO です。
  豊かなのに締まった低音、クセが多くはないのに艶のある中音、解像度が高いのに刺さらない高音。
  長時間装着していても気にならない小ささと軽さ。耳孔に対して浅く、しかし安定したつけ心地。
  あまりにも気に入りすぎて、万一故障でもしたら修理中の日々が辛いだろうと考え、
  もう一本買うことにしました。「足に合った靴は二足買うべし」です。
  この際、微妙な使い分けができることを期待して T8iE MKII を追加しました。
  いざ買ってみると、音だけでなくいろんなところが微妙に違ってます。
  付属するイヤーピースの形状、フィルタ交換の可否など。確かに別の製品です!
  真剣に聴くときと作業中のBGMにするときは XELENTO を選ぶことが多く、
  外を歩くことが多いときは低音が強めの T8iE を選ぶことが多いです。

  たどり着くまでの回り道(買っては売り)の一部を紹介します。
  ・ SONY MDR-EX1000 :私にとっては遮音性が低く、装着感も合いませんでした。
XELENTO に出会うまで数年間は手放せないほどお気に入りでもありました。
     この機種は、騙されたつもりでウォークマンで「ClearAudio+」を使ってみてください。
     曲により、イヤホンの外まで音場が広がって驚くことができるかもしれません。
  ・ JVC HA-FX1100 :音色は良いですが低音の締りが悪く、長時間装着も苦しかったです。
HA-FW01 は私にとっては FX1100 を越えられず、 HA-FD01 は方向性が違いすぎました。
  ・ YAMAHA EPH-200 EPH-100 のデザイン、音色、そして装着感が好みだったので購入したのですが、
     ケーブルが交換出来ること以外は EPH-100 の方が良かったです。mmcx端子が特殊すぎました。
  ・ Campfire Audio VEGA :私がダイナミック型に求める「やわらかさ」が XELENTO に届きませんでした。
     なぜか聴き疲れてしまい、手放すことにしました。

(2) BA型
  こちらも ER-4S 以来、いろいろとっかえひっかえしてきました。今、残っているのは二つです。

  ・ WESTONE WST-W60
W60 は丸三年は使っています。同社製品では 4R UM Pro30 も一時期愛用しましたが、こちらが残りました。
  位相ズレでもあるのか、原音とは異なる「濃厚な湯気」のような音を奏でます。
  原音再生からはほど遠い、頭内定位ならではの幻想世界。慣れてしまうと還れなくなります。
W80 への更新を検討した際には、この「濃厚な湯気」感のあまりの強さに思い留まることができました。
  並行して持っていた Shure SE846 は正統派の高解像度でスッキリした音で、
  比較されることが多かったのが不思議なくらい異なる表現をするイヤホンです。
SE846 は筐体の大きさが私の耳に合わなかったのと、ノズルが頻繁に緩むことに閉口して手放しました。

  ・ Campfire Audio ANDROMEDA
  そもそも2016年の暮れ、上述した W80 を検討した際に存在を知りました。
  オーディオテクニカ ATH-LS400 AROMA Witch Girl 12、 Unique Melody MASON II あたりと
  比較試聴したのですが、一点の強烈な個性にノックアウトされました。
  中音……歌い手やサキソフォン奏者が、私の頭内、頚椎の上端あたりをステージとして立ち上がり、
  不快ではない刺激……撫で回されるような感覚を与える音を奏でるのです。
ER-4S IM02 でも似た感覚は味わえましたが、背後を支える低音、高音の量と繊細さが違います。
  どこまで意図しているのかはわかりませんが、アンドロメダという命名は秀逸だと思います。
  星々(低音・高音)が空全体を埋め尽くす中、眩しくはない(出過ぎたり刺さったりしない)けれど、
  「他の銀河」という主役(多くの楽曲の主旋律たる中音)にしっかり焦点を当てる銘器です。

W60 ANDROMEDA 、いずれも本来オーディオ機器が目指すべき「原音忠実・高性能」からは遠いと思います。
  欠点が強烈な個性に昇華している、もしかしたら偶然の産物かもしれない「作品」に思えてなりません。

ほか、ハイブリッド型は今はBlueTooth機しか使っていませんので別の記事に書きます。
平面駆動型( iSINE など)はポータブル場面の上手い使い方が思い付かず試聴止まりです。
静電型は STAX SR-002 を愛用していますが、ヘッドフォンの記事に書くことにします。




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