動物病院で“熱中症患者”のペットは犬がダントツ!
ペットも熱中症…動物病院に問い合わせ殺到
連日の猛暑で、各地の病院が救急搬送者の対応に多忙を極める中、動物病院でも“熱中症患者”のペットが相次いで運び込まれている。
飼い主から熱中症についての相談も増加しているといい、獣医師や県動物指導センターは「動物の暑さ対策にも気を配って」と呼びかけている。
さいたま市浦和区の直井動物病院では7月の梅雨明け以降、飼い主から「熱中症予防で気をつけることは」「エアコンは何度に設定すればいいか」などの問い合わせが増えているという。7月下旬には、熱中症のウサギが運び込まれた。
体温が通常より3〜4度高い42度で、しっかり立てない状態。飼い主が外出している日中、エアコンのかかっていない室内にいたといい、ウサギはその後死んでしまった。
このほかにも、熱中症の疑いのあるペット10頭程度が運び込まれた。犬が多いという。直井昌之院長によると、犬は汗腺が発達していないため熱が逃げにくく、呼吸で体温を調整する。熱中症になると、食欲がなくなり、嘔吐(おうと)やけいれん、昏睡(こんすい)状態に陥るケースもあるという。
川口市の動物病院でも8月に入り、「散歩から帰ってきたら元気がなく、食欲もない」という犬が来院。体温は41度と高く、呼吸も荒いため、熱中症と診断されたが、処置が早かったこともありその後回復した。照り返しの強いアスファルトでの散歩で、体力が奪われたとみられる。同病院では今季、熱中症とみられる症例で約20頭が受診した。
症状が出た場合には「体を水でぬらし、風をあてるなどしてすぐに冷やして」と直井院長。県動物指導センターは「日中の散歩を避け、こまめな水分補給が大切。外で飼っている場合には、日陰を作って風通しを良くしてほしい」と呼びかけている。
こうした中、ペットショップでは冷涼グッズが人気で、県内で8店舗を展開するペット専門店「コジマ」(本社・東京都江東区)によると、7月以降、冷却用のジェルマットや犬用のシャーベットの売り上げが例年と比べ2倍以上になっているという。売り切れた商品もあり、「例年売り上げの落ちるお盆を過ぎても好調」という。
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