「こんにちはー、お久しぶりです」
と声をかけたのですが、怪訝な顔をされてしまいました。
私は、人違いだったのかと思い
「すみません。人違いでした」
と言って謝りましたが、いや、どう見てもあの人だ!
と思ったものの、その方も80歳近くなるので
私の事を忘れてしまったのだろう・・
と残念に思っていました。
その後、娘さんが私を追いかけてきました。
「お久しぶりです。その説はいろいろと・・・」
と話しかけてこられたので、
「先ほど、お母さんにお声をかけさせていただいたのですが、分かってもらえなかったようで・・」
と私がいうと
「違うんです。認知症で。。」
と話して下さいました。
娘である彼女もたまに分からなくなるようで
「買い物中は、しっかりしているんだけど片時も離れられないんです」
と言っていました。
日に日に分かっていた事がわからなくなって
最近では『靴を履く』という意味もわからない時もあるようで
裸足で外に出かけてしまう事もあるそうです。
娘さんは、そう話しながら少し涙ぐんでいました。
現実を受け入れられないと言っていました。
認知症に良いという事は何でもしているようでした。
「昔の優しい母に戻って欲しいだけなんです」
と言っていました。
私も長生きしていると認知症になるのでしょう。
最後まで子供の事だけはわかる母でいたいと思いました。
タグ: 認知症
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