● 九州で「記録的」大雨!全国的に雨模様の「七夕」
新型コロナウイルス感染症に右往左往する内に、令和2年も半分が過ぎ去って仕舞いました。 本日(7/7…また候これ書いているうちに終って仕舞いそうですが…)は五節句の4番目、 「七夕」(しちせき・たなばた)ですね。 今更言うまでもなく、牽牛織女の伝説に因み、願い事を懸けた笹飾りを飾る、 なんともロマンティックな節句ですが、 本年の7/7は全国的に天候に恵まれず…否、恵まれないどころか、殊に九州では「記録的」(この言葉、最近やたらと頻発している様な気がするのですが…)とされる大雨により、残念ながら少なからぬ犠牲者が出て仕舞いました… この様な場でありますが、不幸にもお亡くなりになられた方々のご冥福を謹んでお祈り申し上げますと供に、 現在避難中の方々、被災された方々の一刻も早い日常の回復をお祈り申し上げます(まだまだ予断を許さぬ状況です、皆さん十分気をつけて下さい!) …
これまた毎年言っている事なのですが、 この様な伝統的なイベント…殊に季節に深く関わる様な催しは、 矢張り旧暦やそれに近い月遅れで行う方が理に適って居ますよねぇ…本年のこの状況は例外としても(とはいえ、2年前の西日本豪雨も正にこの時期でしたが…)、 新暦7/7はまだまだ殆どの地域は梅雨の時期ですから…お盆は月遅れ(または旧盆)の所が多い様ですしね。 全国的に有名な仙台の「七夕まつり」なんかは8月開催ですね(今年はご存知の通りの状況ですから残念ながら…)
そういえば、筆者は仙台の出身では無いのですが、仙台とは少々縁があって、 幼少時より幾度かこの「仙台七夕まつり」を訪れた事があるのですが、 矢張り自分たちが幼稚園や学校で作る飾り等とは桁違いの飾りに大いに感心したモノです。 ところで、七夕に飾るのは一般に「笹飾り」と呼ばれる物の筈ですが、 「仙台七夕まつり」のそれは明らかに竹製でした。 仙台に限らず、商店街などのちょっと大きな七夕飾りは大体竹で作られていると思います。 で、実は今回、ちょっと訳あって七夕飾りや「ササ」の資料を色々集めている内にその事を思い出し一つの疑問が湧いて来たのです…(今更なのですが…)
笹って竹と違う物なのか…?
何と無く 竹=大きい、 笹=竹より小さい、的なイメージがあるように思えるのですが…実際どうなんでしょうか?
この疑問自体の解決は簡単です。 今このブログを書いている、その道具を使えば答え一発(古すぎてきっと誰も解らない…) 一瞬にして解明です。 取り敢えず、 Wikipedia の当該項目 を引用します。
ササ(笹、篠、筱、?)はイネ科タケ亜科に属する植物のうち、その茎にあたる稈(かん)を包んでいる葉鞘が枯れるときまで残る種の総称。
但し、これは植物学的な定義の話で、例えば一般にササより小さな「オカメザサ」が、 上記の定義により学問的に実は「タケ」であったり、 タケより小ぶりながら一般的にササより大きくなる「メダケ」が、こちらは実は「ササ」であったりする事から、 昔の人達は何となく大きいのが「竹」、小さいのが「笹」と認識していたらしいのも確かな様ですね。
…なんですが、上掲の「ササ」の定義、何だかこうして文章で見せられても良く解らなくないですか? 筆者は一見して良く理解出来なかったんですよ、葉鞘…?ってなもんで。 …で、色々画像資料を集めて、あくまで簡略的な物ですが、比較図を作ってみました。
葉鞘(ようしょう)とは読んで字の如く葉っぱが茎を包み込む様に生えている事で、 言葉で説明されただけではピンと来ない、という方は、 同じイネ科(なんと、タケやササはああ見えてイネの仲間なのです…!)のイネやススキ、 トウモロコシ等の葉のつき方を思い起こすと理解出来るのでは無いでしょうか? 言われてみれば、これらは確かに大概茎が空洞になっていて、葉っぱが茎を包む様に生えて(?)居ますね。 葉っぱの形も細長く薄く良く似ています。 しかし、ぱっと思い浮かぶこれらのイネ科の植物で、 成長すると葉鞘を失ってしまう(確かに、タケノコには着いて居ますね)のはほぼ竹のみの様ですから、 竹と言うのは実はイネ科の仲間では相当な変わり者なのかも知れませんね。
その様に兎に角文字通りに「ユニーク」な竹という素材は、 外国で日本をイメージするアイテムとして常にトップを争う程の人気者でもある様に、 我が国に於いては古来より「よろづのことに」使い尽くされ、親しまれて来ました。 草本でありながら木材よりも頑丈で、且つ良くしなる柔軟性を持つ、 正に天然のグラスファイバー! 仙台クラスの巨大な七夕飾りには全く以ってうってつけ。 こうして見ると、竹か笹かなんて問答は、実に小さな拘りに思えて来ましたね(!?)
● 散々だった今年の「七夕」…だから8月にリベンジ!?
もちろん今年の7/7にはもう間に合いませんが… 何しろこんな状況でしたから、 改めて8月に七夕をやってみるのも良いのではないでしょうか…? 季節(太陽黄経)的にはそちらが本来の時期なのですから…!