今年の冬の大雪は記憶に新しい
今冬は非常に強い寒気の流入がたびたびあり、全国的に低温傾向となっています。また、日本海側では記録的な大雪にも見舞われました。2月15日現在、北海道の上川地方では、幌加内町(ほろかない)や音威子府村(おといねっぷ)で、積雪の深さが観測史上1位を更新するなど例年にない大雪。1986年冬以来の32年ぶりの寒さとなった。積雪は321地点中17地点で最深記録をマークしている。
この寒さの原因になったのが 「ラニーニャ現象」
南方ペルー沖の海面温度が急激に下がることで起こる異常気象です。その結果、大陸からの強い寒気が流れ込みやすくなり、今回の記録的な低温や大雪がもたらされる原因の一つとなったと考えられています。ラニーニャが発生すると、太平洋西部熱帯域の海面水温が上昇し、積乱雲の活動が活発化。日本では夏は猛暑、冬は西高東低の気圧配置が強まって寒さが厳しくなる。
ちなみにラニーニャ現象の反対が 「エルニーニョ現象」
エルニーニョ現象とは、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年より高くなり、その状態が1年程度続く現象。日本を始めとするアジア諸国周辺地域・北アメリカ北部の太平洋沿岸地域・ヨーロッパ・オーストラリア南部に暖かい空気が流れ込み、気候が著しく変化します。エルニーニョは、冷夏をもたらし、暖冬になる傾向がある。
今年の春に冬から続いていた「ラニーニャ現象」が 終息した
2017 年秋に発生したラニーニャ現象は、2018 年春に終息したとみられます。今回のラニーニャ現象(以下、ラニーニャと表記)の発生期間は2017年秋から2018年春までの3季節で、平均の5季節と比べると短く、短期間のラニーニャでした。今後は平常の状態がしばらく続くとみられる。
ラニーニャ終息で今年の夏の「気温や気候」はどうなるのか?
冷夏でも酷暑でもなく、雨量も偏りのない「 普通の夏 」になる予報が出ています。
今後春の間にラニーニャ現象が終息する可能性が高く、夏は平常の状態である可能性が高くなっています。日米豪の気象機関はいずれも平常の状態を予測しています。この夏はエルニーニョも、ラニーニャも発生していない可能性が高くなっています。「ラニーニャ現象」が終息したあとのこの夏は南米沖の海面水温がほぼ平年並みの状態が続くとみられるため、日本の天候への影響はないようです。
夏以降 、秋には エルニーニョ現象 になるという予報も
ことしの秋には逆の「エルニーニョ現象」が発生する可能性があり、気象庁は今後の気象情報に注意するよう呼びかけています。秋にかけてもわずかながら海面水温が上昇する傾向があり、平常状態からエルニーニョに移行する可能性もあります。ラニーニャ、エルニーニョとも世界的な異常気象を引き起こすとされている。
秋以降は「エルニーニョ現象」になるとすれば 暖冬 が予想される
エルニーニョ現象が起こるとき、冬季は西高東低の気圧配置が弱まり、気温が高くなる傾向があります。
夏場は梅雨が長引いて冷夏を引き起こしやすいことが知られている。そして冬は西高東低の気圧配置が崩れやすくなり、寒気の流れ込みが弱くなるため、暖冬となりやすいと言われている。過去にはラニーニャが起きているにも関わらず暖冬になった年もあり、気候に与える影響のパターンは毎回変わるので、一概には言えないようだ。
【このカテゴリーの最新記事】
- no image
- no image
- no image
- no image
- no image
- no image
- no image
- no image
- no image
- no image