公立中高一貫校は教育プログラムや学校行事などに学校ごとの特色が色濃く出ます。それだけに、ミスマッチも起こり得ます。人気が高い、進学実績が伸びている、といったことだけで安易に学校を選ぶのではなく、わが子を通わせたいと思う学校がどういうところなのか、しっかり調べる必要があります。
学校の特色を知りたいときには、教育方針や校訓、SI(スクール・アイデンティティー)と呼ばれるものに着眼してください。これらの軸さえ見えていれば、授業はどうなっているのか、部活動はどうなのかなど、視点を横に広げていけるようになるはずです。
小石川中等教育学校
求める生徒像
現状に満足せず、高い志を持ち、自らの個性と能力を自ら開拓する生徒
旧制五中時代からの伝統を引き継ぐ「小石川教養主義」。
これは、初代校長の伊藤長七による理念で、「立志・開拓・創作」と各2年単位で時期が割り振られています。
同時に、旧制五中が大正デモクラシーの時代に出来たこともあり、現在にいたるまで「自由」な校風とされます。
それと理系に特化しているのは、よく知られていますね。
前期(中学過程)は制服がありますが、後期(高校過程)からは私服可となっています。
SSH(スーパーサイエンスハイスクール)の取り組みを通して、高度な理数の力を養います。
AIの発達していくこれから先、理数系の需要はさらに高まっていくことでしょう。
以下では小石川中学が実施している「サイエンスカフェ」とよばれるものについて紹介します。
サイエンスカフェ「科学技術と人の幸せ」
2月15日(木)サイエンスカフェ「科学技術と人の幸せ 〜遺伝子診断によってもたらされた選択肢を考える〜」を実施しました。
遺伝子診断の技術が進歩し、医療に新たな選択肢が加えられました。「遺伝子診断をすれば、将来難病を患うかどうかわかる」と告知されたとき、あなたなら遺伝子診断を受けますか? このようなことをテーマに、大日本住友製薬株式会社から遺伝子診断技術の開発に携わる研究者の方を講師にお招きし、1〜5年生が一緒にディスカッションを行いながら考えを深めました。
私たちは、日々進歩する科学技術とどのように向き合っていくべきなのか。一人一人が自分のこととして考える時間になりました。
サイエンスカフェ 130億光年遥か彼方の宇宙を『見る』 〜現代天文学とビックバン宇宙〜
3月9日(金)に、東京大学理学部天文学科4年生の本校第3期OBをお招きして、サイエンスカフェを開催しました。テーマは、「130億光年遥か彼方の宇宙を『見る』 〜現代天文学とビックバン宇宙〜」です。
ビックバン、ブラックホール、銀河、という言葉は、一度は聞いたことがあると思います。しかし、それらが一体どのようなものなのか、そもそも実在しているのか、そして、天文学者がどのように宇宙を『観測』しているのかを、わかりやすくお話し下さいました。また、そこから、過去の天文学者がどのように宇宙のことを理解してきたのか、実際に受講者が体験しながら学びました。
OBゆえに、生徒との距離が近く、和やかな雰囲気で進行しました。生徒から、宇宙に関する質問が多く出され、宇宙への興味を呼び覚ます、有意義なサイエンスカフェとなりました。
聞くだけでも楽しくなるような、大学レベルの高い研究ができることがわかります。
今、理数系が得意なお子様はもちろん、将来そのような職に就きたい方にも有意義な時間が過ごせるのではないでしょうか。
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