Cubadebate、2023年4月14日
臨時官報2023年第26号に掲載された米ドル預金承認に関する決議2023年第63号に対する国民の関心は高い。この件に関する主な疑問と、それに対する回答を以下に記す。
1, いわゆるMLCカードの銀行口座に米ドルを預金し、店舗での商品購入に使えるか。
(回答)使える。MLCカードには米ドル現金を預金することができる。
いわゆるMLC口座は米ドルで開設されている。MLCというのは通貨ではなく、キューバ銀行によって受け入れられている外貨を識別するための名称であり、自由兌換通貨を意味することを明確にすることが必要である。
2. 為替レートは1米ドル=1MLCとなるか。
(回答)MLC口座に米ドルが入金されるとき、為替の操作はおこなわれないため、為替レートは適用されない。100米ドル現金を預金したら、口座には100米ドルが入金される。
3. 現在銀行で米ドルを預金できるとして、その後必要なときにそれらを引き出すことはできるか。
(回答)できる。申請された外貨の在庫がない場合は、銀行が申請データを保管し、用意出来次第お客様へ連絡する。国内で流通している他の外貨を引き出すこともできる。
4. 海外から送金があったら、現金化できるか。
(回答)できる。現状おこなわれている通り。
5. 旅行者用のプリペイドカードではどうなるか。
(回答)プリペイドカードは現状の運用が維持されるが、米ドル現金で購入もできるようになる。
6. 米ドル現金預金廃止の原因の一つは、銀行における同通貨の蓄積であった。なぜ引き出し時に障害があり、さらには旅行しようとする人びとへの米ドル販売さえ中止されたのか。
(回答)2021年に米ドル現金預金受け入れを中止した原因は、まだ解消されていない。キューバにとって、海外での外貨預金は極めて困難である。外貨の引き出し・購入の制限は、銀行口座からの引き出しやペソによる米ドル購入の需要が、預金が少なく減少してりる米ドル現金在庫を上回っていたからである。2022年8月の為替市場導入によって、状況は改善されたが、需要を満足させるには至らなかった。米ドルが不足している場合、銀行は他の外貨を提供しているが、米ドルを希望し、在庫が用意されるのを待っている人びとがいる。米ドルの預金が可能になれば、この状況は改善される見込みである。
7. 為替レートはどうなるか。
(回答)公式為替レートは現行レベルが維持される。
8. 海外旅行に向けて、現金引き出しはどのようにすればよいか。
(回答)外貨口座の場合、国内で受け入れられている外貨現金を引き出すことができる。希望する外貨在庫がない場合、銀行は申請データを保管し、希望量が準備出来次第お客様へ知らせる。他の外貨の相当額を引き渡す代替策も存在する。外貨の国外への持ち出しについて、5000米ドルもしくは他の外貨相当額までなら旅行者の申告は不要と定められている。それ以上の額はBCCの許可を申請する必要がある。
9. 銀行が国民の米ドル現金を回収するとき、預金証書(Certificado de Depósito)の裏付け提供は可能か。
(回答)外貨での預金証書(Certificado de Depósito)に関する条件は維持される。現在まで、1米ドル=120ペソのレートで、CUPの全体あるいは一部分の引き出しのみが許可されている。
キューバTV(2023年4月10日)
Banco Central responde a inquietudes de la población sobre la aceptación de depósitos bancarios en dólares en efectivo
http://www.cubadebate.cu/especiales/2023/04/14/banco-central-responde-a-inquietudes-de-la-poblacion-sobre-la-aceptacion-de-depositos-bancarios-en-dolares-en-efectivo/