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少し前までスコットランドのコミュニティ、フィンドホーンで暮らしていた、さすらいびとです。 I'm a wanderer who were living in Findhorn community in Scotland till recently.
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2021年12月24日

懐かしのミュージカル映画5選!

登場人物が突然歌いだ出して、意味もなく踊り始める。
そんなミュージカル映画は苦手、という方は意外に多いかもしれない。

だが、近年大ヒットした『LA LA LAND』は楽しめたのではないだろうか。
(いきなり高速道路で踊り出す人々に驚いた方もいるかもしれないが…)
だったら(?)大丈夫

未だ古臭さを感じさせない(もしくはその古臭さが魅力の)懐かしのミュージカル映画、珠玉の5本をぜひクリスマスから年末年始のお休みを利用して鑑賞してみてはどうだろう?

〜 懐かしの定番ミュージカル映画5本(4本プラス1本) 〜
      『ウェスト・サイド・ストーリー』    『サウンド・オブ・ミュージック』
 『シェルブールの雨傘』       『ロシュフォールの恋人たち』       『エヴィータ』



★ミュージカルといえば、の定番!ひたすらカッコいい音楽とダンスに酔いしれる!

Screenshot_20211217_094706.jpg
『ウェスト・サイド物語 
 West Side Story』


(1961/米/152分)
監督:ロバート・ワイズ、ジェローム・ロビンス

ニューヨークのダウンタウン、ウェスト・サイド。この町では、対立関係にあるプエルトリコ移民のシャーク団と、ジェット団のふたつの不良グループが、ことあるごとに衝突を繰り返してきた。ある日、シャーク団のリーダー、ベルナルドの妹マリアは、ダンスパーティでジェット団の元リーダー、トニーに出会い、互いに心を奪われる。だが、それは許されない恋の始まりだった。
『ロミオとジュリエット』の舞台を現代のニューヨークに移したブロードウェイ・ミュージカルを映画化。
主演は マリア(ナタリー・ウッド)と トニー(リチャード・ベイマー)だが、マリアの 兄ベルナルドを演じた ジョージ・チャキリスがアカデミー助演男優賞を受賞し、そのキレのあるダンスと精悍なマスクで絶大な人気を誇った。 ナタリー・ウッドは『理由なき反抗』でジェームズ・ディーンと共演している。

良いものは良い!

名作は、どんなに時を経てもけして色褪せない。
恋のときめき感満載の 『トゥナイト Tonight』は忘れ得ぬ名曲。だがそれ以上に、冒頭のジェット団とシャーク団の指鳴らしから始まるダンスが時代を越えてもカッコよくて、しょっぱなからハートを鷲掴み。
ジョージ・チャキリスが真ん中の3人のダンスシーンはこの映画の顔ともいえるので、DVDなどのジャケットにはこのシーンが使われていることがほとんど。

ずっとこの物語のリメイクを作るのが夢だったという スピルバーグ監督による 『ウェスト・サイド・ストーリー』も来年公開される。主演のトニーとマリアを演じるのは『ベイビー・ドライバー』のアンセル・エルゴートと約3万人の中から選ばれた新人レイチェル・ゼグラー。どんな新しい『ウェスト・サイド・ストーリー』が観られるのか、今から楽しみ


★楽しく歌い踊るマリアと子どもたちに微笑み、緊張の終盤は絶体絶命の逃亡シーンで手に汗握る!

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『サウンド・オブ・ミュージック 
 The sound of music』


(1965/米/174分)ロバート・ワイズ監督

1938年、オーストリアのザルツブルグ。院長の命によりトラップ家へ家庭教師としてやってきた修道女マリア。彼女の温かい人柄と音楽を用いた自由な教育法で、7人の子どもたちはマリアのことが大好きになるが、厳格な父親であるトラップ大佐とマリアは絶えず衝突。だが、次第に大佐に惹かれていることに気づき、悩むマリア。やがて大佐に再婚話が持ち上がり、彼女は傷心のまま修道院に戻るのだが…。

大ヒットしたブロードウェイ・ミュージカルを、『ウェストサイド物語』をヒットさせたロバート・ワイズが映画化。映画を見たことのない人でも「ドレミの歌」は知っているはず。
主演の マリアをジュリー・アンドリュース(『メリー・ポピンズ』『プリティ・プリンセス』)が演じて映画も大ヒット。ダニエル・クレイグ主演の『ナイブズ・アウト』が遺作となった名優 クリストファー・プラマー(『終着駅 トルストイ最後の旅路』)が トラップ大佐を演じている。この人、若い頃はハンサムだったんですねー。

自然に抱かれるオーストリアの地に旅したくなる

舞台となる オーストリアの雄大で素朴な自然が美しい。主なロケ地はオーストリアの人気観光地、 ザルツブルクと近郊の景勝地、 ザルツカンマーグート
トラップ家のお屋敷は、ザルツブルクの ミラベル宮殿と庭園で撮影。バラのトンネルやペガサスの泉でマリアと子どもたちが歌い踊る。長女と若い兵隊が恋に落ちるシーン、そしてマリアとトラップ大佐のロマンティックなシーンが撮られたガラスのパビリオンはドイツの ヘルブルン宮殿

良く手入れされたミラベル庭園だけでなく、お屋敷を飛び出してザルツブルク近郊の山の上(ザルツカンマーグート)まで足を伸ばすマリアと子どもたち。緑萌える爽やかな高原、眼下に美しく青く光る湖、頬を撫でる風を感じられるような爽やかな映像に、オーストリアの景勝地を旅してみたくなるだろう。

映画の終盤には、ナチスの台頭によってイタリアへの亡命を決意した一家が国境を越えるクライマックスがあり、一気に張り詰めた雰囲気に。その舞台は、ザルツブルクの岩場に出来た劇場 フェルゼンライトシューレ
一家がエーデルワイスを歌いながら密かに逃げ出す(ああ、それ以上言えない!)シーンは、素敵な音楽とは別にもうハラハラ、ドキドキ
いやぁ、この名作を見ずには死ねませんよー!


★ラストに流れる物悲しい名曲が涙を誘う、悲恋の名作!

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『シェルブールの雨傘 
 Les parapluies de Cherbourg』


(1964/仏/91分)監督:ジャック・ドゥミ

フランス北西部の港町シェルブール。結婚を約束した自動車修理工のギイと傘屋の娘ジュヌビエーヴを、戦争が引き裂く。徴兵されアルジェリアへと送られたギイの帰りを待つジュヌビエーヴだったが、母親はジュヌビエーヴを気に入ったお金持ちの紳士との結婚を勧める。そんな中、ギイの子を妊娠していることが発覚。母親は子供を育てるためにもお金持ちと結婚すべきだとジュヌビエーヴを説得する。

カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞。
セリフ全てを音楽で繋いでいる、異色のミュージカル。最初は違和感を持つが、慣れると意外としっくり来るから不思議だ。

ひたすら美しいフランスの至宝、カトリーヌ・ドヌーヴ

そしてそして、若き日の カトリーヌ・ドヌーヴがとにかく可憐で美しい!
お歳を召した今でも信じがたい美貌を誇っている彼女だが、あの陶器を思わせるような白い硬質の肌、そして表情の乏しい氷のような クール・ビューティ。見るたびに、なんて整った顔をしているんだろう、と眺めてしまう。

私が選ぶ世界の美女5人に当てはまる名女優だ。若さゆえに周囲の言葉に翻弄され、愛を貫きたくても心細さには勝てない、意思の弱い女性役が見事にハマっている。

この映画の見どころは何と言っても、ラストの雪が舞うガソリンスタンド。物悲しいメロディが悲しい恋人たちのすれ違いの人生を浮き彫りにさせて、ラストを盛り上げる。何度見ても涙腺が緩んでしまう名シーンだ。



★豪華キャストによる南仏の小さな街を舞台にした、カラフルでオシャレなラブコメ・ミュージカル

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『ロシュフォールの恋人たち 
 Les demoiselles de Rochefort』


(1967/仏/127分)監督:ジャック・ドゥミ

南仏ロシュフォールの街。作曲家になりたいピアノの好きなソランジュと、ダンスが得意なデルフィーヌは、パリに憧れる美しい双子の姉妹。街の広場にある母イヴォンヌが営むカフェには、様々な人が立ち寄る。祭りのために街を訪れ、母のカフェの常連になった旅芸人の青年二人の誘いに乗って、お祭りが終わったらパリへ行く約束をした姉妹だったが、それぞれ運命の男性を探している。小さな街で起こる数々のすれ違いの末、もつれた恋の鞘当は、どんな結末に終わるのか…。

『シェルブールの雨傘』の カトリーヌ・ドヌーヴとジャック・ドゥミ監督が再びタッグを組んだ作品。
双子の姉役はカトリーヌ・ドヌーヴの実姉 フランソワーズ・ドルレアック ジャック・ペラン、ダニエル・ダリュー、ミシェル・ピコリなど錚々たるフランス人俳優、女優たちが出演する中、アメリカからは ジーン・ケリーと、『ウェスト・サイド物語』の ジョージ・チャキリスも参戦している豪華キャスト。

大切なものはすでに手の中にある?

ダンス好きの陽気なデルフィーヌを演じる カトリーヌ・ドヌーヴは、『シェルブールの雨傘』とは違って、表情豊か。魅力的な笑顔を振りまいて、クール・ビューティは健在ながらも、中身のない男にはけして靡かない強さを見せる。

“遠くにいるのか、近くにいるのか、でもきっとどこかにいるはず”

田舎の街で大都会パリに憧れる姉妹、過去の恋を引きずる母親、理想の女性を求めるロマンティックな画家など、誰もが求めるものにはなかなか手が届かないからと、遠くへ行こうとするけれど、 求めているものは意外とすぐ近くにあるかもしれないよ、とこっそり教えてくれるような、そんなあたたかく陽気な映画です。

どこかで聴いた覚えのある音楽に乗ってすぐに踊りだす人々の、ピンクを基調にした赤や黄色、、黄緑、水色、紫とカラフルな 衣装の色合いが絶妙。クライマックス、すれ違ってばかりの二人がようやく出会えるシーンの盛り上がりは、ちょっと笑っちゃうほど大袈裟だけど、それがこの映画の良さかもしれない。また、エンディングの後に見た人それぞれが「あの二人はこの先…」と空想を巡らせることができるのも楽しい。


★マドンナが「アルゼンチンの聖母」を熱演

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『エビータ Evita』

(1996/米/135分)監督:アラン・パーカー

アルゼンチンの田舎に生まれたエヴァは15歳のとき、タンゴ歌手の愛人となって貧しかった家を抜けだした。ブエノスアイレスに住み着いた彼女は次々とパトロンを変え、ラジオの仕事から女優、国民的スターへとステップアップ。やがて陸軍大佐ペロンと知り合ったエヴァは民衆にラジオで呼びかけ、投獄されてしまった彼を助け出し、「アルゼンチンの聖母」へとのし上がっていく。彼女は本当に聖母だったのか、それとも己の夢のために国民を騙した悪女だったのか?

これは比較的新しい映画なので、「懐かしのミュージカル映画」に分類されるものではないが、個人的に好きなので無理やり加えさせていただいた。本来ならここに『雨に唄えば』あたりが入るところだが…。

メリル・ストリープが熱望したタイトル・ロールは他にも多くの候補者がいたが、紆余曲折の末マドンナが勝ち取った。 エヴァ・ペロン 「アルゼンチンの聖母」と称えられるほど母国での信奉者が多いため、アメリカのセックス・シンボルともいえるマドンナが演じることに拒否感を示すアルゼンチン国民が、ロケ反対のデモを行ったりもした。

マドンナの熱演、サントラが最高

彼女の気迫のこもった歌声に圧倒される。アルゼンチンの歴史を追いながら『キャッツ』で有名な アンドリュー・ロイド=ウェーバーのエキサイティングな音楽を楽しめる、マドンナの本領発揮といった秀作。
マドンナの野心と、ヒロイン、エヴァの「欲しいものは、どんな手を使っても必ず掴み取る!」という女の気迫が見事に重なって、私はこの作品、結構好きだ。そして名曲『You must love me』にこめられた、パワー以上に愛を求める女心も胸を熱くさせる。

相手役ペロン大佐は ジョナサン・プライス(『007トゥモロ・ネバー・ダイ』『ゲーム・オブ・スローンズ』)だが、ジャケットでは アントニオ・バンデラスの背中に抱きついて歌うマドンナの画像が使われることが多い。
チェ(エルネスト・ゲバラ)役のアントニオは実は創作。映画の進行役というか狂言回し的な役で、現実ではほとんどエヴァと関わっていない。


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