ある国に大変仲の良い二人の王子がいた。兄は剛の武術を学び、弟は柔の武術を学んでいた。二人は互いの技を高め合うべく、稽古を重ねた。
二人の王子は、その師に質問した。剛の武術と柔の武術、どちらがより優れているのか?と。師は二人に一本の槍を差し出した。
良い槍は、硬く鋭い槍先と、柳のようにしなる柄を備えておる。剛と柔ふたつを競うのではなく、合わせて統べるのだ。と老いた師は語った。
その後、師は老衰により他界した。師が残した槍は、師の亡骸と共に墓へ埋葬し、王子達は生涯互いを支えあって生きると亡き老師に誓った。その後、国は大いに栄えたという。
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2015年04月06日
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