コンテンツに移動
Next Tokyo

【Google Cloud Next Tokyo】 DAY 1 基調講演まとめ:顧客体験から働き方まで、AI エージェントがすべてを変える

2025年8月21日
https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/day1-hero.max-2600x2600.jpg
Google Cloud Japan Team

Google Cloud Next Tokyo の初日では、AI、特に自律的に思考し業務を遂行する「AI エージェント」が、企業の成長をいかにして加速させる強力なテクノロジーとなるかが示されました。本記事では、その基調講演で語られた内容を、各セクションのハイライトと共にお伝えします。

見逃した方はぜひ こちら からご覧ください。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/day1-hero.max-2200x2200.jpg

AI エージェントがビジネスを加速。新たな変革の始まり

Google Cloud 日本代表の平手は、今年が「AI エージェント元年」であると力強く宣言しました。AI エージェントは、単なる業務効率化ツールに留まらず、自律的に思考・判断し、計画から実行までを一気通貫で行うことで、ビジネスに「複数ツールを横断した情報収集」「End-to-End の業務代行」「スキル不足の解消」という 3 つの革命的な価値をもたらします。この変革を支えるのが、世界 42 の地域に広がり、全長 320 万 km の巨大ネットワークで接続された Google Cloud の最先端インフラです。

そして、その頭脳となる Gemini は、思考モデル「Gemini 2.5」モデルの登場により性能が劇的に向上。Gemini 2.5 Flash は東京リージョンでの提供も開始され、国内で全ての処理を完結できるようになりました。さらに、AI エージェント 開発を容易にする「Agent Development Kit (ADK)」や、業界標準を目指す「Agent 2 Agent Protocol (A2A)」を提供。企業のナレッジワーカーの情報収集・分析・意思決定を支援する「Google Agentspace」や、オンプレミスで Gemini を利用可能にする「Google Distributed Cloud (GDC)」など、AI の力を全ての企業に届けるためのフルスタックのサービスで、日本のビジネス変革を加速させます。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/day1-tomo.max-1000x1000.png

クリエイティブ エージェントがもたらす、創造性の新たな可能性

Google Cloud の Saurabh Tiwary は、AI エージェント の「脳」であるモデルの進化を紹介しました。最新の「Gemini 2.5 Pro」は、業界をリードするマルチモーダル性能と長いコンテキスト理解能力で、企業の AI 活用を新たな次元へと導きます。さらに、画像生成の「Imagen」、動画生成の「Veo」、音声合成の「Chirp」、音楽生成の「Lyria」といったメディア生成モデル群が、クリエイティビティを飛躍的に拡張します。これらの強力なモデルを誰もが活用できるよう、統合 AI プラットフォーム「Vertex AI」は、200 以上のモデルへのアクセス、ローコードでの開発、Google 検索と連携したグラウンディング機能などを提供しています。

そして、先日一般提供開始した、AI エージェント統合プラットフォーム「Google Agentspace」のデモでは、Google Cloud の鈴木と蓮池が、エレベーターの故障予知から担当者アサインまで、複数のエージェントが連携し、複雑な業務を自律的に遂行する未来の働き方を紹介しました。また、Google の 大場は、製品情報から数分で絵コンテ付きの動画広告シナリオを複数生成するデモを披露しました。クリエイティブ エージェントが、マーケティングの常識を覆す様子を紹介しました。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/day1-Saurabh.max-1000x1000.png

「楽しい」を追求する MIXI の AI 戦略と Agentspace 活用

「私たちは、AI を最高のコミュニケーションサービスを生み出す大きなチャンスと捉えています」と、株式会社MIXI の木村氏は語り、経営や管理といった業務を AI で自動化し、クリエイティブな仕事にこそ時間を使う世界を目指していると述べました。

その実現に向け、全社的な AI スキル向上とプラットフォーム整備を推進。その中で、AI エージェントの全社的な普及や一元管理という次の課題を見据え、Google Cloud が持つデータ基盤と最先端の AI モデル、そして「Google Agentspace」のカバレッジが、自社の戦略と完全に合致したと述べました。デモでは、Agentspace を活用し、過去のデータを元に人気スマホゲーム「モンスターストライク」と「コトダマン」の新たなコラボ企画を創出する様子が披露され、AI の活用が生産性と質を劇的に向上させる可能性が示されました。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/day1-mixi.max-1000x1000.png

Customer Engagement Suite が創る、メルカリの次世代顧客体験

株式会社メルカリの木村氏は、「あらゆる価値を循環させ、あらゆる人の可能性を広げる」というミッションの実現に向け、AI が中核技術であると強調しました。同社は、出品時の AI サポート、不正検知と不正利用者の排除、社内業務の最適化など、多くの領域で導入に AI を活用してきましたが、次のステップとして「お客さまとの接点」、特にカスタマーサポート領域の革新に注力しています。

そこで、現在導入を進めているのが「Customer Engagement Suite with Google AI」です。このソリューションは、24 時間 365 日対応の AI エージェントやオペレーターのリアルタイム支援を通じ、シームレスな顧客体験を目指します。デモでは、AI が多言語と時間の壁を越えて誰もが適切なサポートを受けられる未来が提示され、サポート体験をサービスの一部へと高める、メルカリが目指す顧客体験の姿が示されました。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/day1-mercari.max-1000x1000.png

Google Workspace と Gemini が変える、日々の働き方と生産性

「すべてのビジネスユーザーが、毎日生成 AI を使えるようにする」ため、Google Workspace に Geminiが統合されました。Google Workspace はすでに 1,100 万以上の企業で活用され、毎月 20 億回もの AI アシストを提供しています。Google Cloud の佐瀬は、すでにAI は日々の業務に溶け込み、働き方そのものを変革していると語りました。

デモでは、Google Cloud の佐藤が、仮の企業の役員からの緊急ミッションに挑む様子が紹介されました。翌朝までに新商品の企画をまとめるという困難なタスクに対し、佐藤はまず Gemini の「Deep Research」で市場調査レポートを数分で作成。次に「NotebookLM」で社内外の膨大な資料を瞬時に分析し、企画の核心に迫ります。さらに「スプレッドシート」の AI 関数で消費者の声を可視化し、「Workspace Flows」で日々の情報収集を自動化。情報収集から分析、コンテンツ作成、業務自動化までを即座に完了させ、Gemini が単なるツールではなく、組織の生産性を飛躍させる強力なパートナーであることを証明しました。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/day1-gws.max-2200x2200.jpg

「人間中心の AI」で創造性を加速する、博報堂の挑戦

創業 130 年を迎える株式会社博報堂は、AI 時代に対応する新たなビジネス変革に挑戦するにあたり、「Human Centered AI(人間中心の AI)」というアプローチの重視を表明しています。同社の名倉氏は、AI を単なる「正解を出す機械」ではなく、人間と共に「“別解”を生み出すパートナー」として捉え、AI との対話を通じて人間の創造性を拡張することを目指していると語りました。

この思想を全社に浸透させるべく、同社は Gemini の全社導入を決断。若手社員が役員に AI の使い方を教える「逆メンター制度」といったユニークな取り組みで、社内にポジティブな変革の渦を生み出しています。現場では、チーム固有の情報を「NotebookLM」に集約してナレッジベース化し、機動的なチーム編成を実現するなど、AI を活用した新しい働き方が次々と生まれています。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/day1-hakuhodo.max-1000x1000.png

札幌市が示す、行政サービスの未来像 - Google Workspace によるワークスタイル革命

人口 196 万人の市民生活を支える札幌市。同市の小澤氏は、旧来の働き方が抱えていたライセンスコストの増大、情報のサイロ化、非効率な共同作業といった課題を打破するため、「デジタルワーク環境の刷新」を決断したと語りました。その変革の心臓部として選ばれたのが、Google Workspace でした。

決め手は、コスト削減効果に加え、「働き方の思想」そのものを変える力、そして「Chrome Enterprise Premium」がもたらす強固なゼロトラストセキュリティでした。今年 5 月、16,000 人の全ユーザーへの導入を終え、組織には劇的な変化が生まれています。組織の壁は溶け、会議は「集まる場」から「創造する場」へと進化。NotebookLM を活用すれば、会議の録画データから数分で高精度な議事録が完成します。Google Workspace は、単なるツールではなく、透明性が高く、オープンで、誰もが自律的に貢献できる新しい「組織文化」をもたらしました。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/day1-sapporo.max-1000x1000.png

まとめ:パートナーとの共創で、みなさまのビジネス変革を加速

Google Cloud Next Tokyo 初日は、AI エージェント がもはや未来の技術ではなく、今日のビジネスを動かす強力なエンジンであることを、数々のお客様事例と共に証明しました。

Google Cloud は、最先端のインフラからアプリケーションに至るフルスタックのサービスで、皆様のビジネス変革を加速します。その核となるのが、パートナー企業との連携です。「Google Cloud AI エージェント パートナーエコシステム」は、AI エージェント の導入から独自の開発までを包括的に支援します。

皆様の挑戦のヒントとして、 110 社以上の先進事例をまとめた活用事例集 をご用意しています。また、スキル習得のために、 期間限定で 50% 割引となる生成 AI 認定資格 (コード: Next2025Tokyo)もぜひご活用ください。

投稿先
Create a Mobile Website
View Site in Mobile | Classic
Share by: