見事に成功させたのです !
しかも全員救出で !
司令官の英断に拍手!
今の 日本にこんな決断がくだせる人がいますか?
『 太 平洋奇跡の作戦 キスカ 』 は敗戦国である日本が
唯一 胸を張って誇れる軍事戦果です。
作戦準備に始まって 出撃、そして 反転、 帰投、 再出撃、
そして 霧だけをを味方にして 、 奇跡の作戦が遂行されるのです。
北部太平洋アリューシャン列島にあるキスカ島を
包囲していた 連合軍に全く気づかれずに
日本軍が無傷で守備隊全員の撤収に成功したことから
「 奇跡の作戦 」 と呼ばれています。
太平洋戦争では、南方の悲惨な出来事が伝えられてるのですが、
こんな作戦が行われ、 多くの兵士が助けられていたんですね。
『 太平洋奇跡の作戦 キスカ 』 として
三船敏郎 主演で1965年公開の東宝映画でした。
事実に基づく物語を、見事に映像作品化してます。
満場の拍手 に包まれたそうです 。
その観客の気持ち 、
解かりますよねぇー !!
何度見ても感動しますね。
戦闘しない戦争映画はこれくらいしかないんじゃないでしょうか?
日本軍が誰も殺さず、何も破壊せず、
なおかつ 爽快なハッピーエンドを迎えるという、
戦争邦画史上稀に見る傑作と言えましょう。
派手な戦闘シーンも無く、
日本の戦争映画にしては
最後に救われた気分になる不思議な作品です。
帰れば大本営や周囲から非難されることを心配した部下が
「 いいんですか 」 と問うたとき、
三船敏郎 演じる映画上の大村長官の
「 帰ろう 。 帰れば 、 また来ることができるからな 」 との言葉に、
撤退を決定するリーダーの決断力と、
必ず目的を達成するための決断、
という点が伝わってきます。
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劇中、阿武隈に 三船敏郎 が赴任した時、
髭の水兵が迎える場面で、
その水兵が木村昌福に酷似しており、
三船 大村少将に 「 仇名は ?」 と聞かれ
「 司令官であります 」 と答えるシーンが存在します。
この場面で、
キスカ島生存者を招いた試写会で
喝采が起きたとのことです。
「 そうか 、 怒ったか 」 「 顔を真っ赤にして怒鳴られました 」
「 人間たまには怒ったほうがいい 」
「 戦争をしとるんだからな 、 戦争を 、 」
三船 大村少将が作戦中で 批判の矢面に立たされているのに 、
この余裕 。。。
名男優たちのすばらしい映画でした。
藤田進さん演じるキスカ守備隊峯木少将が、
艦隊が引き返してしまい、将兵が意気消沈している折
「 ( 引き返したとは言え ) 戦時繁多の折 、
我々守備隊のためにこのような艦隊を
仕立ててくれたことに対する
感謝の念を忘れてはならない 」
と訓示するシーンも忘れられません。
これこそ 日本人の心だと思います。
濃霧の中をキスカ島を周回して艦隊が進むシーンは、
白黒の画面もあって 非常にリアルです。
キスカ島守備隊5000余名を 一兵残らず完全撤収。
撤退を決定するリーダーの決断力と 、
という点が伝わってくる映画です。
組織論も教えてくれる、
正に日本映画の逸品 です。