2024
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2012
2011
2010
2009
2008
2007
2006
2005
2004
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
全1件 (1件中 1-1件目)
1
私は犬たちに囲まれて暮らせて幸せだと思う。 小さな二人がけのソファで、横になってくつろいでいると、 おもむろに前足をソファに掛け、 10センチしかない隙間に、 体重30キロ超の身体を滑り込ませるラルフ。 彼はニジニジと隙間を広げ、 私の身体は外へ外へと追いやられる。 密着させたカラダに、 「そばにいたいよ」という思いがひしひしと伝わってくる。 私のハラにあごを預け、スースーと寝息を立て始める。 私のハラはあんたの枕か!と思っても、 その安心しきった様子にいとおしさを感じる。 ふと気づけば足元で、 小型犬のくせに特大サイズのキャンディが じっと私を見上げている。 ワタシも仲間に入れなさいよと、少し威嚇的な目つきだ。 彼女の入るスペースはもはやない。 「座るトコないよ」 彼女はあきらめない。 短い足をソファに掛け、 ポリポリと私の足を掻く。 そこそこ、あんたのその足を何とかしなさいよ。 狭いソファに収まるよう曲げていたひざさえ伸ばせば、 小さな彼女でも上ってこれる。 「この隙間に入る?」 彼女のカラダが収まるかどうかは別として、 握りこぶし2コ分のスペースを提案した。 するとグッと屈伸して彼女はソファに飛び乗り、 当然という顔つきで私のひざの上で横になった。 さっきソファの外に押し出された私の足は、 ひざから下が宙ぶらりん。 「そんなトコに乗ったら重いじゃないか!」 文句を言いながら足先にチカラを入れて彼女の体重を支える。 何でこんなコトせねばならんのだ! 重心を隙間側にずらそうと 彼女のオシリをちょいと動かしたら、 何すんのよ と言わんばかりにジロリとにらまれた。 ちょっとくらい いいやん! 私が最初から座ってんねんから~。 ぎゅぅーーーーーーーーーー う、動けない・・・ 犬に囲まれて幸せに暮らす のんびりした風景を思うと、 「拘束」という言葉が浮かんだ。 心地よくカラダを包んでいたソファ&犬から、 ずりずりッとカラダをずらし、 一足先にソファから退散した。 ラルフは 枕は? と顔を上げ、 キャンディには またにらまれた。
February 9, 2007
コメント(2)