お母やんコーチ・ちろちゃんの「育み人(びと)日記」

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本はすごく読む方だと思うけれど、
小説をあまり読まなくなっていた。

昨日の夜、ふと本だなに眠っていた
大原富枝「えん(漢字がない!)という女」を一気読みした。

文庫本初版が1972年、たぶん、もう絶版だろう・・・。


江戸中期、父野中兼山の謀反の疑いのため、4才にして一族とともに幽閉された
えんという女性の物語。

男兄弟がすべて幽閉の中で死に絶えた後、
43才のとき、幽閉を解かれる、そんな女性の物語。

これを書いたとき作者の大原富枝氏は40代後半、
この作品のアイディアを得たときには30才だったという。

しかし、この題材を描ききるには40代後半になることが必要だった
と後書きに書かれている。

私もこの本を手に入れたとき
30代半ばだった。

最初の数ページを読んで
あまりにも悲惨な内容に
「こりゃいかん!!」と読めなくなった。

私もこの本を読むためには、40代をいくつか過ぎることが必要だったんだろうな。


なんといっても、えんの
「生きる」姿に共感した。

えんを幽閉の身においた父親は
激しく政治の世界で己の力を発揮しようとした人だ。

そして、彼女の夢想の思い人である学者の谷泰山は
学問研究に専心したものの
その内容が再び危険思想的という疑いを受け、蟄居させられ、
彼の学問は世に出ることを禁じられた。

えんの周囲の男たちは
必死に自分の身を削って何かを生産していくけれど
それが世の中に受け入れられることはない
という共通点を持っている。

何かを成し遂げること、
なにかを生み出すことに
自分も含めて人間は達成感を得るけれど
それは本当に「生きる」ということか??


何かを激しく生産しようとする男たちによって
世の中はつくられ、動かされていく。
女は子どもを産むということで
生産活動を行っている。

しかし、えんはその両方ともなしえない。

その悲しみ。

ただ、「生きる」ということ。

そのすごさを感じた。









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最終更新日  2010年10月10日 20時16分09秒
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