臼井不動産.横須賀不動産コンサルティング

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2015年06月10日
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ある投資家ご夫婦が来社され、いま持っているビルの処分について相談を受けました。
病気がちで65歳となるご主人は相続を考え「今がミニバブルのようなので保有しているビルをすべて処分したい。借金をすべて返済し家族に負債を残したくない」と言う意見でした。
奥さん側は「老後の収入源としてビルを持っていたい」と言う反対意見。「どちらの判断が正しいのでしょうか?」という難しい相談だった。




敷地面積が180坪。建物は7階建て。築年数はまだ6年と新しい。全額ローンで購入された物件で残債はまだ3億円ほどある。毎月150万円かかる元利返済金は大きな負債だ。


65歳になるご主人は「ミニバブル模様の今ならビルは必ず売れるから、処分して借金をゼロにしたい。
子供たちに 相続税の心配と負債を残したくない 。」と考えている。


ご主人が売りたいと考える理由の根拠は、このところ入居者から賃料の値下げを要望されることにあった。
これからビルが古くなってくると賃料が下がり、空き室リスクが増えてくる。今の安定家賃は保証されない。
満室の内に処分しておかないと、数年先に売りに出したときに、不動産価格が下落し、膨大なローンが返済出来なくなるリスクをはらむ。


そうなると、共同担保で差し出してある自宅や貸し駐車場もすべて取られてしまい家族が路頭に迷うのは必定だ。
さらに手持ち不動産に対する相続税の追い打ちを懸念され、「自分が他界した後は税金を支払う預金も余裕も無いから遺族が困ることは目に見えている。」そんな心配の先読みをされての考えだった。


一方奥さんは、「虎の子のビルが無くなると老後、生活費が無くなるから保有していたい」と考えている。
「ビルを保有している限り今の賃料が続き、相続後も自分に生活費が入る。」と安易に考えている。
空き室リスクも相続税も、修繕費の経費も頭にない。


これから先消費税の値上げで景気が悪くなるだろう。金利の先高も懸念材料だ。オリンピック以後に景気は必ず悪くなる。今ならローンを返済できる金額でビルは売れるが、数年先では不動産価格の値下がりや、空き室を考えるとローンが返済できる希望金額で処分できなくなる恐れがある。

一番の問題は空き室が増えて家賃収入が減ると、すぐに毎月の借入金返済に困ることになる。
それだけ今の生活も逼迫している現状なのだ。


ご主人は先の先まで読まれてビルの処分を強く主張される。
リスクに関して知識がない奥さんは処分に反対される。意見がかみ合うわけがありません。


どちらの意見に軍配をあげても、反対意見の方から恨まれることになるので、「不動産的見地だけで見るとご主人の意見が正しい。」しかし、「顧問税理士から相続税を含む税金的見地から見てどうするのが一番良いか、アドバイスを戴くことを提案しました。「その上で総合的な考えにより家族で結論を出してください。」と話しました。


ご主人はある程度不動産を動かしているので知識がある。今の生活財政状態から考えて結論を導き出している。
奥さんは専業主婦のため全く不動産投資に関して知識がない。
いままでご主人が独断で収益物件を売り買いして財産を殖やしてきたとがめが出てきたようです。




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最終更新日  2015年06月10日 08時22分16秒
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