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今日は若干寒さが緩みました。
でも、配属校ではインフルエンザの魔の手が。
本日午後より2クラス目の学級閉鎖が出ました。
先生も4人ダウン。
出勤したらマスクを渡されました。
さて、先週から最後の大仕事になるかな・・・と思いつつ、
廊下の大掲示板に使おうと
宮沢賢治の『雪渡り』の掲示を作っています。
物語のシーンを抜粋して10場面、
紙芝居風に紹介するのです。
図書室には地元の偉大なる作家ということで
宮沢賢治コーナーが設けられています。
恥ずかしながら、私はあまり賢治の作品を知りませんでした。
定番の『注文の多い料理店』や『どんぐりと山ねこ』、
教科書に載っていた『やまなし』程度。
お粗末ですが・・・
ここの学校の子たちは先生の指導によるものが大きいのか、
元々本好きな子が多いのか、
私が思っている以上に宮沢賢治に親しんでいるようです。
今の教育的配慮?の効果かしら、とぼんずに
「宮沢賢治の『雪渡り』って知ってる?」と聞くと
「知らん。俺、そういうの興味ねーし。」との返事。
あ、そう。期待してはいなかったけどね・・・
私が絵を描いていると子どもたちが寄ってきて、
「何描いてるの?」と興味深々で覗き込みます。
「これ、『雪渡り』だよ、宮沢賢治の。」というと、
「あ~、かたゆきかんこ、しみゆきしんこ、だよね?」と返ってきました。
図書室にしょっ中来るくらいの子たちだから
よく知っているのかな?
鉛筆でラフに描いたものに
クレヨンで仕上げていっています。
何故クレヨンかというと、それしか画材がないから ^_^;
それだって、うちにあった私物。
ちびすけの幼稚園のお下がり。
絵の具だったりするともっと雰囲気出るのでしょうけど、
12色クレヨンじゃたかが知れている。
だけど、子どもたちから
「すご~い、上手」と言われ、いい気になって描いてます。
アップにするとこんな感じに何色も色を重ねて描いてます。
“雪渡り”
雪がすっかり 凍 って大理石よりも 堅 くなり、
空も冷たい 滑
らかな青い石の板で出来ているらしいのです。
「 堅雪
かんこ、しみ雪しんこ。」
お日様がまっ白に燃えて 百合
の 匂
を 撒
きちらし 又
雪をぎらぎら照らしました。
木なんかみんなザラメを 掛
けたように 霜
でぴかぴかしています。
「堅雪かんこ、 凍
み雪しんこ。」
四郎とかん子とは小さな 雪沓
をはいてキックキックキック、野原に出ました。
こんな 面白 い日が、またとあるでしょうか。
いつもは歩けない 黍 の畑の中でも、すすきで 一杯 だった野原の上でも、
すきな方へどこ 迄 でも行けるのです。
平らなことはまるで一枚の板です。
そしてそれが 沢山
の小さな小さな鏡のようにキラキラキラキラ光るのです。
この情景描写はおそらく雪国の人でないと想像し難いものかもしれません。
雪国と言っても、また日本海側の雪質や様子とは
違うかもしれません。
昔のキィーンとなるくらいの寒さの中、
冬のよく晴れた日の様子ですね。
雪が締まって固くなり、かなりの深さがあるところでも
足が沈まずに歩くことができるのです。
ちょうど、こちらの2月、最も寒さが厳しい季節にぴったりなお話です。