マンハッタンで考えてみた

Keyword Search

▼キーワード検索

『和』の世界

(22)

Comments

natural life in NYの田舎 @ あけましておめでとうございます！すてきなコメントありがとうございます。 …

goodgest2 @ 明けましておめでとうございます！！こちらのブログが更新されていたので真っ…

舎路人 @ Re:明けましておめでとうございます。(12/31) おめでとうございます。日本にいたんです…

さんちゃん０７０７ @ Re:良いお年を！(12/31) 年越しそばは食べましたか？いつも素敵…

ひまわり娘！ @ いわをくんへこんにちは。連絡ありがとう。 NYに戻っ…

< 新しい記事

新着記事一覧(全1079件)

過去の記事 >

2007.06.14

　１日経っても、まだ余韻に浸っています・・昨日のバレエ"MANON"。こんなにも泣けて、こんなにも揺さぶられるバレエは今まで観たことがありません・・。『マノン』はプッチーニ作曲『マノン・レスコー』としてオペラにもなっています。修道女になるために修道院に向かう美しいマノンと、彼女に一目ぼれした学生デ・グリューの愛のために堕ちていく悲劇です。本当に堕ちていきます・・。

　前日の『マノン』を観た友達から「恋するって良いな・・と思いました」というメッセージを受けとりいざオペラハウスへ。

Manon
Des Grieux Angel Corella
Lescaut Ethan Stiefel

　マノン役の変更があり、なんと来週の土曜日で引退するバレリーナ アレッサンドラ・フェリ が踊ることになりました。『マノン』のポスターになっているダンサーです(撮影はご主人)。1993年のABT全幕の初演よりマノンを踊り続けている彼女を見れるなんて！年をいうのは失礼ですが、44歳にはとても思えない可憐さと、ダイナミックで優雅なダンス。本当はアンヘル見たさに購入したチケットだったのですが、フェリとレスコー役のスティフィル(ジャンプが高い！・・・そして酔拳のようなダンスも魅せます！)、そしてアンヘル・・と本当に豪華なキャストに酔いしれました。

　マノンとデ・グリューの燃えるような愛を表現したダンス、そして最後・・堕ちて堕ちて抜け殻のようなマノンを抱きながら踊る沼地のダンス・・２人が踊れば踊るほど、見ている私の気持ちもわしづかみにされ、胸がキュ～ンと痛くなりました。心って心臓にあるのねぇ・・と実感(やっぱり脳じゃない・・とまた思ってしまいました)。

Manon

　ひまわり娘こと私の隣は、上下ひまわり柄のワンピースを着たお婆さん(ひまわりおばさん)がいらっしゃいました。ひまわりおばさん、大のアンヘルファン。どんなシーンでもオペラグラスで彼を追いかけ、インターミッション前には両手を握られ「す・・すごいわぁぁぁ」と大興奮していました。「彼の天使のようなあのキラキラした笑顔がたまらないのぉ」とおっしゃっていました。

　終わらないで、終わらないで・・と思いながらも終演はやってきます。最後、魂が飛んでいったマノンを必死に抱くデ・グリューことアンヘルの表情が・・たまらない。正直バレエでここまで涙するとは思いませんでした(開演前は、菊池寛の『真珠婦人』みたいな話だわ・・と思っていましたが、いやいやどっこい・・)。ひまわりおばさん、最後涙を拭きながら「これからの人生、あなたにとって今日の演目は忘れられないモノになるわよ・・」と。これねぇ・・真実です。

sweets

　余韻に浸りながら、お茶してきました。このときも食べている一瞬だけ静寂が・・。この余韻のまま来年の『マノン』の公演まで待つか、土曜日のマチネを見るか、ケーキ食べながら考えました。このABT友の会の皆さんとの開演前後の会話が最近、楽しみの一つでもあります。

さて熟考の末、旦那さんにどうしたら良いかなぁと相談したら・・

あんた、鬼のようにチケット持ってて何言うてるの・・

と。はい、あと４回バレエ行ってきます。行かせていただきますっ。

お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう