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たそがれ時 家路を急ぐ 作業着姿の ひとりの青年とすれちがう この近くの町工場での 労を終えての帰り道であろう ふと... 空を見上げれば 陽は西の端(は)に落ち 名残の薄青の空に いくつもの 淡いピンクの雲が ポッカリと 浮かんでいる 主(しゅ)が 今日一日の 全ての生を賛美し 一枚の名画を 大空に 架けたのであろう なんと美しい画であろうか 天高きところで 下弦を欠けさせられた 真っ白い月が ひっそりと 地上を 見つめていた
Jan 11, 2021
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十六夜の月に誘われ ベランダに出てみる 夜空を見上げれば 一際 大きな月が 凛とした姿で 私の目の前に 現れる その体から 白く美しい 光を放ち 町の家々の屋根を 輝かせ いつもと違う ファンタジーな世界を創り出している 私の心は 浮き立ち 屋根の上で 軽快なステップを 踏み出す すべて 月の女神のなした 業(わざ)であろう だが... 月の女神は 素知らぬ顔で 静かに 微笑んでいる 遥か彼方 天の星たちが 少し顔を 赤らめながら 月の女神に ウィンクを送っていた
Nov 6, 2020
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青く澄み渡る空のもと 秋風がそよぎ キンモクセイの香りが漂う いごこちのいい空間で 私の魂はまどろむ 憂いも 哀しみも 惑いも 散り散りになり やがてミストになって 消えていく 未来のページから 光が差し込み 今日という一日を 確かなタッチで 色付けされていく 庭先では 神の優しい光の中 名の知らぬ 小さな薄灰色のチョウが2羽 弧を描きながら 花の上を 無邪気に戯れている 遠くに目をやれば いつもは穏やかな 瀬戸の海が めずらしく波立ち 光輝いている 海が光で満ち溢れている 防波堤の突端に ポツンと静かに佇んでいる 赤い灯台 私は そこに向かって 一歩を踏み出した
Oct 24, 2020
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ようやく 漆喰(しっくい)の闇から 解放され 空が 白み始めて来た 家々に 明かりが灯り 子犬と共に 早朝の散歩を 楽しんでいる老人 澄み渡った空間を 軽い足取りで 駆けている青年 急ぎ足で 駅へ向っている コート姿の人達 皆 それぞれの朝を迎えようとしている 今日を生きるための 確かな鼓動が 聞こえ始めて来た 橋の上に立ち この町を流れる 小さな川に 目をやれば 海から 水かさを増しながら 川に 流れ込んで 来ている 運命に抗らえぬ 人々の 深い哀しみを湛(たた)えながら 私の胸の中を 静かに 流れて行く もうじき 日が出(い)でる 空高く昇り 懸命に生きている弱きものに 慈しみの目を向けながら 未来へと つながって行く 今日一日の風景を 希望の光で 輝かせるであろう
Dec 31, 2008
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夏の名残りの日差しを からだ中に 浴びながら 柿の木が 一本 枝を思う存分 横に広げ たわわに 青い実をつけ すくっと 立っている もうじき.... 爽やかな秋の風が 大地の熱を 冷まし始める頃 その青い肌の上に 朱の色が 一筆(ひとふで)一筆重なっていき やがて その熟柿(じゅくし)は 夕陽が染めたあかね空に ひっそりと 寄り添うのであろう 今.... ゆきあいの空では 二つの季節が 互いに 声をかけ合いながら すれ違っている
Sep 27, 2008
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いくつもの 入道雲を抱え込んだ 夏空の下(もと) 青々とよくしげった 稲が 天に向かい 真っ直ぐ 伸びている そよ吹く風に 涼しげな顔で 小さく揺れながら 清々しい光を 放っている 乾ききった灼熱の 風景の中で そこだけが 貼り付けられた 異空間を 思わせる 稲田の上を トンボが数匹 薄羽を 瞬かせ 宙に 自由気ままな線を 描いて 泳いでいる すべて 夏がくれた1枚の 水彩画さ
Aug 9, 2008
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春に呼ばれて 野山をたどれば うららかな 光の中 盛りの桜が 優しい顔で 手招きをする 眼下に 目をやれば 春霞に 表情を消された 島々が 静かな瀬戸の海に 安穏と 浮かんでいる 空(くう)を 舞う 数片の 可愛らしき 花弁よ 弥生の風に 吹かれ あの天の青まで 飛んで行け!
May 19, 2008
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庭先の 色とりどりの 花たちが 爽やかな秋風を 全身に受け 小さく そよぐ 生きていることへの 素直な歓びが 小さき 体から ほとばしっている その美しさや 力強さで 自身を まばゆいほどに 輝かせていることに 気がついているのであろうか 限りある生に 真っ直ぐに 向き合い 静かに 微笑む 姿より 強きものが 他にあろうか
Oct 20, 2007
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天の破れ目から 溢れ出た 雨が 大地 めがけて 容赦なく 叩きつける 激しい 雨音に 日常の音は すべて かき消され 街を 行きかう人々は 心もとなく 水たまりの中で 大きく 揺らぐ 心の声も うまく 聞き取れない こんな日は 孤独の ヴェールに 優しく 包(くる)まれ 静かに 眠るのも そう 悪くはない
Jul 24, 2007
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柔らかな日差しに 包まれた 瀬戸路に 淡い色の 花が たおやかに 咲きほころび 始めた 海に 目をやれば 天上が なしたのであろう 瀬戸の大鏡が 一点の曇りなく 磨かれ 燦々と 光り輝いている その上を 小さな漁師舟が 数隻 長閑に 浮かんでいる 彼方では 春霞に 輪郭を おぼろげにされた 島々が 遠くに 映って見えた
Apr 1, 2007
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春だというのに 心寒く 無彩色の 街の風景画の中に 一人 たたずみ 胸の中を 孤独な風が 音をたてながら 吹きすさんで 行く 春先の 突風に 煽(あお)られ 舞い上がった 路上の砂粒が 胸の奥に 吹き溜まり ざらつく こんな日は 時の川に 流されて行った 小さな 幸福(しあわせ)たちが 私の胸を 切なくさせる ああ.... 生きていることは なんて 哀しいんだろう 青い空では 悠然たる面持ちの 白雲(しろくも)が ぽっかりと 浮かんでいるというのに
Mar 13, 2007
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凍てついた 夜空に 気高く立ち 皓々(こうこう)と 光を放つ 白い月 叢(むら)がる 雲どもを 照らし出し 一夜の 枯淡の 墨絵を ひっそりと 描く 全て 遠い遠い 遥か彼方 物言わぬ 天の仕業か
Feb 18, 2007
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若き日に通いたる 学び舎を たどれば 時の風に 跡形もなく 消し去られ 過ぎ去りし日々の 想い出の 欠片達だけが 荒地の上に 舞う 所在なく 辺りに目をやれば 校門のそばで 眩しすぎる程の 陽射しを浴びた 制服姿の私が 澄んだ瞳で 無邪気に笑う 近くの段々畑から 流れてくる みかんの 取り入れ作業に いそしむ 家族の談笑を 背に 受けながら 懐に携えた 明日への切符に そっと 手をやり 時の流れに また 乗り込む
Feb 7, 2007
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海から 出でた 神の 光が 今日一日の 生の存在を 讃え まだ 寝ぼけ眼の 空を 紅く 染め上げていく 防波堤に 打ち寄せる 波音だけが この たとえようのない 静寂さの 中に 溶け込んでいるようだ やがて その陽は 天空高く昇り 山々へ 影を施し その悠々たる 面持ちを より一層 際立たせるのであろう
Jan 11, 2007
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今日一日の 陽が 薄灰色の 雲に 滲みながら 枯野に 落ちていく 茫洋(ぼうよう)たる 景色の中に 明日の 道など 見えはしないが 胸の 中に 気楽風を吹かせ 暗処(くらみ)に 向かい 安堵の 眠りに つけば いいと 瀬戸の海が 笑いながら 嘯(うそぶ)く
Jan 9, 2007
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君は 今 どこの街を 風に吹かれながら 歩いているの 12月の 透き通った夜の イルミネーションは ひときわ 輝いて見えるよ 君の ヒーローに なれなかった ボクは 今 ひとり 風に吹かれながら 佇んでいる ふいに... 君が いつもの笑顔で ボクの前に 現れそうな 気がして.... 人込みの中へ 目をやったり.... そんな こっけいな 自分の 姿を 苦笑いしている クリスマス・イヴさ Merry Christmas to you. 聖なる夜に 奇蹟を願おう いつか またどこかで 君と 出逢えますように
Dec 24, 2006
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風の咆哮を 聞け 風が 四方に亘(わた)る 山々の面(つら)に 渾身の力で 幾度も幾度も ぶつかっていく どうしようもない 辛さや悲しさを その両腕に 抱きかかえ 木の葉を 舞い上げ 草叢に 荒波を起こし 鳥達を 黙らせる おまえの魂に 風の叫びが 響いているか いつしか 風は立ち去り 天空より 薄日が差してきた ふと.... 風が 走り抜けていった 轍に 目をやれば 幾千もの 小さな 純情のかけらが 静かに 美しい光を 放っていた
Nov 27, 2006
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灼熱の 太陽が 地に 還る頃 白くふくらんだ 月が 叢雲を 一蹴し 静謐な 薄闇の中に 凛と立つ 慈愛の 眼差しを 下方に やりながら 崇高な 光の裾を 幾十にも 広げている いつしか その光は 私の 小さな肩先に 優しい手を 置き 微笑んでいた
Oct 12, 2006
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街路に佇む 木々が 紅く 色づき始めている 天の恵みの 光を その体に じゅうぶん過ぎるほど 浴び 頬を 艶やかに 輝かせ 生きるための 力を みなぎらせている 薄青の 澄んだ大空を 見渡せば 真綿を 引きちぎったような 白雲が 穏やかに 浮かんでいる もうじき... 遠くに そびえたつ 山々が 競い合いながら 優美な 錦繍を 織りなすのであろう
Oct 10, 2006
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いつか... 私が 魂だけになったとき 今 私の頬に 心地よく 吹きつけてくる 清々しい 風を 感じるのであろうか 潮の匂いのする 浜辺に ひとり 腰をおろし 波の音に 耳を傾けながら 心安らげるのであろうか 薄青の 澄んだ大空へ 翔けていき 神の 優しい光の中を 真っ白な雲と 戯れ 爽快に 自由を 享受できるであろうか ふと... そんな思いに とらえられ 立ち止まっている 私の横を 風たちが クスクス 笑いながら 追い越していった
Oct 8, 2006
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いつの間にかしら 秋が 爽やかな風を 運ぶころ 夏の名残の 朝顔が ご自慢の サマードレスのすそを ひるがえし 小さなステップを 踏んで 踊っている 後ろを 振り向けば 烈火のような たけだけしい 顔をしていた 夏が いくぶんか 優しい顔を 取り戻し 肩を落として 海の方へ 向っていく 海への道すがら 草むらの中から とんできた 虫の声に 立ち止まり 耳をそばだてて 微笑んでいる
Sep 13, 2006
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愛らしい小箱に しまったままの あなたと交換し合った 銀の指輪 私の指で 輝かなくなって 一年と半年.... ほって置かれた ふたりの お揃いの指輪は いつの間にか 錆びてしまい 無残な姿で 愛の脆さを 笑う あなたから さようならの言葉を 告げられてない 心は 今も あなたの 面影を 探し求めている いつか...遠い いつか 私が愛した あなたの髪 指先 口もとのエクボ そして... 私だけが 知っている あなたの泣き顔 その全てが 想い出せなくなる 日が 来るのだろうか 私の 手の中で 一瞬... 銀の指輪が 顔をゆがめて 泣いた
Sep 5, 2006
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今... 広大な 草原の片隅に ひとり 静かに佇み 遥か彼方の 地平線を臨む 息子よ さあ! 行くがいい たくさんの夢を その力強い両腕に 抱きかかえ おまえだけの オリジナル・ロードを 歩いて行くんだ! おまえの辞書から 後悔と言う ふた文字を 消し去れ! そんな ちっぽけな言葉に 惑わされるな! おまえは... 己の人生を 信じてさえいればいいんだ おまえの 若い身は 溢れんばかりの 希望の光で包まれ 輝いているのだから さあ! おまえに与えられた 限りある 生(せい)の時空に すっきりとした 軌跡を 残してみろ!
Aug 21, 2006
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時の流れに 背中を 押され 明日を見つめながら 重い足取りで 日々を歩いて行く 人々は 疲弊した心を 両腕で 懸命に抱きかかえ 悲しみの 顔を 見られぬよう ベールで覆う 躓かないよう 転ばぬよう 足元に 細心の 注意を 払いながら 未来へと 進む いったい 私達は どこへ 向かっているというのか 今日も 陽炎(かげろう)で 揺れ動く 不確かな 時空を さすらっている
Aug 7, 2006
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明け方の 夢のロードを さまよい歩いていた ボクは 二ヶ月前... 別れを交わした 君と 偶然 街角で 出逢う ふたりは 出逢った頃の 無邪気な 笑顔で 頬を寄せ合う その時... ボクの胸の 鼓動が 激しく波打つ 「愛してる!愛してる!愛してる!」 と何度も 叫び 幻の君の肩を 壊れるくらい 強く 抱きしめる 私の心から あふれ出た 涙の向こう 君が愛した 純白の桜の花びらが 六月の空を 優しく舞う たしかに今 美しく 舞う
Jun 7, 2006
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あなた自身に 誠実でありなさい あなたが 希望の光を 放っている時 憂い悩んで 暗い淵に その身を おいている時 いつも あなたの傍らにいて エールを 送り続けてくれている 伴奏者は あなた自身なのだから あなた自身に 優しくありなさい 魂に 心地よく響く 音楽を 聴き 香り豊かな 珈琲を 味わいながら あなたが 大切にしている夢を あなた自身に 語りかけなさい あなたの心が 歓びで 満ち溢れ 微笑んでいるでしょ あなた自身に 誠実でありなさい
May 30, 2006
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夏の初めの 人影まだらな 浜辺の かたすみ 朝の清々しい光を 全身に浴び 朗らか顔で 小さく揺れながら 咲いている 名も知らぬ 可愛らしき花よ 潮騒の 心優しい歌を 聞いているのかい 海の匂いのする 爽やかな微風が おまえの心の中を 心地よく 吹いているのかい 海から ささやかな贈り物を 貰って 幸せだよね やがて 時間は静かに流れ 一日の 終わりの時を 迎える 陽が 西の端にそそり立つ 山々の 頭上に 落ちていき 満天の星たちの 微笑みに 包まれながら おまえは 安らぎの眠りに つくのであろうか 夜空に 慈しみの両腕で 優しく抱かれて 幸せだよね
May 24, 2006
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青く燃え立つ 木々で膨らんだ 山々の連なりが 遠くに広がる 山では 若い葉を じゅうぶんに つけた 木々の隙間を 縫うように きらめいた 夏の風が 爽やかに 翔けぬけているのだろうか 風は 山の所々に咲く ツツジの愛らしい姿に 目を細め 時折 小さき鳥が奏でる 美しいさえずり声に 耳を傾けながら 微笑んでいるのであろうか やがて その風は 緩やかに 麓へと翔けて行き そこで 明日を見つめて 懸命に 生きている人々の頬を 優しく 撫でながら 海へと 向かって行く ようやく 海に たどり着いた 風は その上を 懐かしむかのように 一巡したあと 白い砂浜で 無邪気にはしゃぐ 幼子の 声をのせて 遥か遠くの 海を目指して また 翔けて行った
May 1, 2006
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君との恋を 失いかけてるボクは 舵を巧くとれない 難破船 心の中に さびしい風を吹かせながら 潮の流れに ゆらゆらと 漂うばかり もう一度 君としっかり 手を 携え 微笑み合いながら 陽光の 照り返す中 ふたりの 夢の国めざして 果てしなく 広がってる海原を 真っ直ぐ 突き進みたいよ 今は ただ 暗い 闇夜の中に 君の優しい面影を 探し求めている 心細げな 子供姿の ボクがいる
Apr 22, 2006
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いよいよ 行ってしまうんだね 春風にのり 幾千幾万の 君の 薄紅色に輝く 美しいからだが 爽やかに 舞う 私が 心さびしいとき 心惑うとき 君は いつも 微笑みながら 私の心に 優しい光を 届けてくれたね 君が去っていく 今 今度は 私がお礼の一言を 届けよう 「ありがとう」 優しい 君へ 私は 晴れ渡った 青空を仰ぎながら いつまでも たたずみ 君を 見送る
Apr 21, 2006
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可愛らしき花びらが ハラリッと 私の頬を かすめて 落ちた行った 開け放れた 窓から 真新しい 一吹きの風が 舞い込み 机の上に 置かれている 新しい季節のページが 今 静かに 開かれた あれほど 大勢の浮かれ顔で 華やいでいた 桜の木々の元に 今はもう 誰一人いない ただ 名残の薄紅色の花びらが 満足げな面持ちで 路上に 横たわっている うつろう季節の 儚い哀しみを 胸の 奥に ひっそりと おさめ 今 新たなる季節に向かって 輝かしい 歩を 踏み出す
Apr 14, 2006
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ふたりだけの ラブソング ふたりが 大切に作ってきた ラブソング いつも ふたり一緒に 心ふれ合い 笑い合ったり ちょっとスネたり そんな ふたりだけの ステキな ラブソング でもね...いつもつないでた ふたりの手が 少し離れた瞬間 飛んで行っちゃった たぶん いたずらっ子のキュ-ピットが 春風にのせて あの大空へ 飛ばしたのかしら 今は ボクひとりで歌う ラブソング ボクの 知らない 遠くへ行っちゃた 君へ贈る ラブソング 君の傷ついた 心にも 届いてるかしら ふたりだけの ラブソング ボクは いつまでも 歌い続けてるよ 「Come back to me ...」
Apr 12, 2006
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ヒラヒラ ... 君は 微笑みながら 風に舞う 桜よ 桜 なぜおまえは そんなに別れを急ぐ なぜ 最後の最後まで 小枝に しがみついて もっと 私を 愛しんでと 声を限りに叫ばない! なぜ なぜ なぜ! おまえは 地の上に散り行くその時まで 美しい その笑みを絶やさず 幸せそうな 顔をしている なぜ こんな儚い一生は嫌だと 泣き叫ばない! なぜ なぜ なぜ! そんなに カッコ良く生きなくていいんだ 愛を求めたり 泣いたり 怒ったり スネたり もっと おまえの心の赴くまま 素直に 生きていけばいいんだ それが 本当に生きるって言うことなんだから
Apr 11, 2006
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桜が 舞い落ち始めた頃 君から 別れの言葉を 告げられる ボクは おとなになれなくて ラブソングのような 綺麗な 別れのシーンを 上手く 演じられない 何度も 何度も 君の背中に 泣きすがり ききわけのない 子供のように 君の愛を 欲しいと ねだる 君が 消えていく今 涙で ぼやけて 明日が見えない ボクの目に 確かに 輝いていた ふたりの 姿が映っている こんな花曇の 肌寒い日は 君の 温もりが 恋しい もう一度 君の優しい手に 触れたいよ
Apr 10, 2006
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私が置き忘れた 足跡の上を 無数の砂が 風に流され 埋め尽くしていく 巨大な砂山の 頂上を仰ぎ 風が描いた 美しい紋様の上を 一歩一歩 踏みしめるように 登り進む 私の頬を 遥か遠い海からの 冷たい潮風が 容赦なく 打ちつけて来るが 心は 次第に 爽快感に 満ち溢れて来る 大きく息をしながら その砂山に 登りつめた時 白波を 見せつけるかのように 日本海の 勇ましい姿が 眼下に 広がっていた
Apr 8, 2006
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春が 友をつれて来た ひさかたぶりの 懐かしい 友の 顔 私は 照れてしまい 上手く 笑顔を作れない 春の初めの 宵口は まだ 寒く 友とふたり 綿入り半纏を 着こんで 一杯のコップ酒を 交わす ふたりの 心の中から 何の飾り気もない 素の言葉が 嬉しそうに 躍り出てくる 庭先では 清楚に佇む 水仙の花が 春の柔らかい 雨にうたれ 静かに 微笑んでいる さあ! あの学生時代に ふたりで 駆けて行くんだ 夜更けまで 夢を語り合おう
Mar 31, 2006
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春の光と 戯れはじめた頃 儚く 消えゆく 純白の文字で しるされた 冬からの 一通の手紙が 届いた 私を 忘れないでねと さみしさを たたえた 無数の 雪が 風にのり 静かに舞う やがて 名残の雪が いつともなく やみ 最後の ひとひらの雪が 庭先に 咲いている 小さき花の上に 舞い落ちると 優し色の 花弁に 涙跡を残した 忘れないよ ずっと... 忘れない 私の心が今 微笑みながら 空に 向かい 手を ふり続けている
Mar 13, 2006
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朝まだき頃より 春の雨が 静かに 降り続ける 冬のこごった風に 幾度も吹きつけられ 無数に小さく ひび割れていた 私の心の壁に 絶え間なく 優しく しみこんでいく もうじき 青の匂いのする そよ風が この地を 爽やかに 駆け抜けていき 愛らしい色の 小さき花たちが 庭先に 野山に さも楽しげに いっせいに 咲きほころぶ頃 春告げ鳥が 自由気ままに飛び回り 時折 麗しい声を 響きわたせるのであろう おだやか顔の 光たち大勢に 包まれた 私の心が ひさかたぶりの 笑みを 取り戻し 浮き立つ足取りで 光さす方へ 向かっていく 儚い 名残の雪で うっすらと 化粧をほどこされた 山々の 頂が 清楚な 微笑を浮かべ 静かに 佇んでいる
Mar 5, 2006
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ほら 立ちどまって 風を感じてごらん 春が 爽やかな笑顔で 一歩一歩 近づいて 来ているよ 瞳を輝かせ 笑みをこぼしながら 小さな 花たちと 挨拶を 交わしている 暖かい光を からだじゅう浴びて とても 嬉しそうだ 私は 君を出迎えるために 両手を 大きく広げ 少し はにかみながら 君を 見つめている さあ! おいで 優しく抱きしめてあげる 君を ずっと 待ち焦がれていたんだ
Feb 17, 2006
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冬の 夕暮れ 薄灰色の 凍った空を 一羽のトンビが 大きく翼を広げ 空(くう)を 一直線に 切りながら 海に向かって 悠然と 飛んでいく その すっきりとした軌跡からは 光 あふれる 旋風が 捲き起こり 私の 心の中を 幾度も 爽やかに 吹き抜けていく その雄姿の 後ろ影は いつしか 輝ける点となり 空の中へ 消えて いった
Feb 10, 2006
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車窓の 向こう側に 薄く暮れゆく 景色が 静かに 流れていく 海沿いの 小さな町を 少し疲れ顔の 客人たちを乗せた 列車が 小さく揺れながら 走り ぬけていく 海のかなたへ 目をやれば 薄いオレンジ色の空を 背に 多くの瀬戸の小島が 連なる 時おり... 波一つない 穏やかな海に カキ筏が 浮かぶ やがて 全てのものが 夜の闇に すっぽりと覆われ 遠く離れた島々に 灯った 無数の小さな光が 瞬く ささやかな 灯りの下(もと) 慈しみ合う者同士 頬を 寄せて 夢を 語っているのであろうか やんちゃ坊主の 瞳は 未来に 向かって 輝いているのだろうか 冬の 夜空に 一際美しい 光を放っている オリオンが 突然 ウィンクしたので 私の心が 躍った
Feb 4, 2006
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心よ 私の心 涙を こらえて生きるのは もう やめなさい おまえは おまえが求めるままに 何も ためらうことなく 子供のように 頬を 涙で ぬらしながら 空高く 飛んでいきなさい そして... おまえの 胸の中にある 辛さや哀しみを 全て 広大な 宇宙の片隅へ おいてきなさい 限りない未来を 信じて 屈託なく 笑っていた あの頃の 無邪気なおまえに 戻りなさい やがて... 美しい 白い月が つつましい光を 放って おまえの道を 照らし出し 小さな星々の 微笑みが 道しるべと なるだろう
Jan 22, 2006
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あなたの 胸の中に 夢の小箱が ありますか それは 不思議な 魔法の 小箱 小箱の中から 七つの色が 跳び出して 来て あなたが 歩いている道の ずっと向こうの空に 虹の橋を 描きましたよ 可愛らしい 天使たちが 箱の中から 這い出て来て みんな 思い思いの楽器で 愉快な音楽を 奏で始めました ほら... あなたの 足取りが しだいに 軽やかになって 思わず スキップしたでしょ 夢の小箱は 不思議な 魔法の 小箱 あなたの 胸の中に 夢の小箱は ありますか
Jan 14, 2006
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珈琲の芳醇な香りに 包まれた部屋 やわらかな 日差しが レースのカーテン越しに 差しこみ その向こうの 庭先で 可愛らしい 花たちが 微笑んでいる姿が 窺える 壁に 掛けられてある 綺麗に細工された 時計が 規則正しい 時を刻む音をたて 胸に 心地よく響いてくる 私は ひとり椅子に腰かけ 大好きな 友達である 一冊の本を 広げる 今日は どんな人生と 出会うことが 出来るのだろか 先人たちの どんな 優しい温もりのある 言葉が 聞こえてくるだろうか 私の心が 歓びで満ち溢れていく
Jan 13, 2006
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遥か沖合いから 今年一番の 爽やかな風が 私の心に 吹きつける 透きとおった潮が 入り江の中へ 小さな波を 描きながら 徐々に 押し寄せてくる この波たちは 見ただろうか 南の島にある 楽園を... 陽光が降り注ぐ 椰子の木を 登って行く 椰子がにの こっけいな 姿を 島の子供たちが 褐色の小さな体に 白い歯を ほころばせながら 天真爛漫な 笑顔で 熱い白砂の 上を 裸足で 駆け回っている様子を おとなたちが 一日の業を終え 海に沈み行く 夕日に向かい 感謝の祈りを 捧げる その心映えの 美しい姿を... ふいに 南の島の柔らかな匂いが 鼻こうを かすめていったような気がした
Jan 12, 2006
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突然 辛さの濁流に 飲み込まれそうになった 私は 必死で 木の根っこにしがみつく 幾度も 勢いよく流れてくる 水の塊に 私の体はズタズタにされ 息も 絶え絶えになる しだいに 根っこを握っている手も しびれかけ 死の恐怖が 身に迫る ちょうど その時 私の頭上に 神様が現れ 優しく 声をかけてくる 「根っこを握っている その手を離しなさい そうすれば あなたを 安らぎの花園へ連れて行ってあげますよ」 私は 頑なに首を振り 「私は人であって 生きていくことが 大好きなんです どんなに辛くとも 最後まで 人でいたいのです」と 強く言い放つ
Jan 9, 2006
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私は 自由人(じゆうびと)でありたい 明日の道など 描かず 好きな場所へ 駈けていき 私の心を楽しませ 輝かせたい 好きな人のもとへ 飛んでいき 私の心の中にある言葉で 多くを語り 喜びを 分かち合いたい 私は 今だけを見つめて 生きていきたい 私の周りにある 小さな幸せを見つけ出し 優しい温もりが いっぱい詰まっている 小箱を 開けてみたい 私は今を 確かな足取りで 歩いていきたい
Jan 2, 2006
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夜の 透きとおった 空気が流れる 街の通りを 可愛らしい 灯りが 幾度ともなく 瞬き始める やがて それらの一つ一つの輝きが 私の心の中を 暖かく照らし出し 幸せで 満たしていく いつしか その眩しいばかりの輝きは 私の胸の奥で 眠っている 辛さや 哀しみさえも 優しい温もりに 変えていき 明日(あす)を 精一杯歩いていくための 糧とするであろう *2005年は私にとって、詩を作る楽しみを 知った殊に思い出深い年です。"^_^" 私の詩を読んで下さった方々に、心よりお 礼を申しあげます。 ありがとうございました。
Dec 31, 2005
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優しい 雪が降る 天の国から 沫(あわ)のように やわらかな雪花が 風にのり ヒラヒラと 地上に向かって 舞い降(お)りて来る やがて それらの 純白な花ビラの 一つ一つが 庭先で ひっそりと咲いている 山茶花の上に 腰が少し曲がった 初老の男が愛する 漁師舟の 帆の上に 年老いた母が 毎日野良をする 畑の上に 静かに 舞ながら散っていく 雪花の 気高く清らかな姿態は 幾度ともなく 私の胸の奥深くに 染み込み しだいに 私の心を輝かせていく
Dec 15, 2005
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聖夜が やって来た イルミネーションで 光り輝いている ファンタジーな 街の通りを プレゼントを 両脇に抱えた人々が 心躍らせながら 家路を急いでいる 街角では 特別めかしこんだ天使たちが 思い思いの ハンドベルを握り 透きとおった 音色で クリスマスキャロルを 奏でている 時折 ふざけ合ったり おしゃべりをしたり みんな とても楽しそうだ 恋人たちは 夜空いっぱいに 瞬いている星の下(もと) ふたりが大切に育ててきた 愛に そっと 口づけをし 穏やかに 微笑合っている 優しい時間が 静かに流れて行く Merry Christmas to you ☆″
Dec 12, 2005
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