2010年10月01日
XML
カテゴリ: 映画・ドラマ

月あかりの下で 」を観てきました。
埼玉県の県立定時制高校を
4年間にわたり撮り続けた太田直子さんの作品。

中学入学当初、先生に反発したことがきっかけで
とうとうほとんど行かないまま昨年卒業したKちゃん親子、

小学校から弾け初めて、中学はキャピキャピすごし、
「みんなのお影だよ。卒業するように頑張る!」って
高校の制服でニコニコしていたくせに
2年生になる前に「無理だった~」とやめちゃったEちゃんや、

入学式の前日に病に倒れて
そのまま2年間高校に復帰できないOさん親子、

いろんな人たち誘ってきたらよかったな。

「たまたまいい先生だったんだよ。」って思う人もいるかもしれないけどね。

本当はみんな仲間が欲しいし、
勉強わかりたいし、
思い出作りたいし、
何かに一生懸命になってみたい。

ヤンキーだって引きこもりだって
みんなそうだよ。
本当は自分のまんまが出せる場所が欲しいんだよ。

学校でボロボロにされた彼らが
見つけた居場所は
学校だったんだね。

友達との人間関係ではすごい大人の一面を見せるのに、
『2万持っていて、3万借金していたらあなたの財産はいくら?』
ってマイナスが入った計算ができない17才。
それまでの11年間の先生たちは何をしていたんだろうね。
小学校の時から「わからない」「自信がもてない」まんまで
進級させ、卒業させちゃうのに、
高校にいったら自己責任なんておかしいよね。

自分の感受性ぐらい・・・という詩はよかった!
大人にも送りたいよ。

みんな誘ってきたらよかったなぁ。





自分の感受性くらい 茨木のり子


ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて

気難かしくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか

苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし

初心消えかかるのを
暮しのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった

駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄

自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ



「自分の感受性くらい」(昭和52)所収






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2010年11月03日 14時26分36秒
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: