2010年10月02日
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ドナウよ、静かに流れよ

朝晩寒くなったね。帰り道の一杯は熱燗かね?
私も今ドナウ…を読み直してるのよ。やはり引き込まれるね。
何度も何度も引き戻すチャンスがあったのにその時は逃していくのね。
今マリアが取材に同行しないと言ったあたり。
やっぱり親はずっと引きずるんだよね。
逝ってしまった子は愛しい思い出だけを膨らますしね。
マリアは気持ちに正直に怒ったり泣いたりできていいね。
大崎氏というのは実に良いルポライターだと思うなぁ。
「聖(さとし)の青春」 てのもとても良かったよ。風邪引かないでね。



この間の寒波あたりから、もう鍋と焼酎のお湯割りよ。鍋は暖まるからいいよぉ~。
あんずちゃん、読むのはやいねぇ。
私もまだ、一柳と取材旅行で日実が身投げした橋に来たあたりなのだ。
マリアは、割りきっているようでも、3ヶ月も外にも出られなかったんだね…。
でも、もっと子供に体当たりして良いんじゃないの?
女優Mも、正臣さんも、お金持ちのやることは理解出来ない。
ほんとに何度も止められたのに…。
何でそこで、そう言うか?みたいな事ばかり。
でもその時は、当事者は解らないんだね。後からだから言えるのかも。運命なのかな



お金持ちは親自身が体験不足というか世間知らずというか…
これだけは見逃しちゃダメ、これだけは与えちゃダメ、
ってのがわからないみたいな時が多い気がする。
ひがみかもしれないけどね。
そんなにピリピリしなくたって、
親が人として当たり前に生きていれば子は大した間違いもなく育つはずだと思いたいけど、
情報量とか行動範囲とか昔よりハンパなく拡大してるから、
想定外な事が起きると親も判断を間違えるのかもしれない。
なんか社会全体が病んでる気もするし。
今は大人も子供も周囲に流されない芯の強さが必要な時代なのかもね。



ルーマニアで日実がひとりぼっちで、寂しくて千葉と寄り添って行くのは、必然という感じ。まだ19なのに…。
何で、親があんなに子供を追い詰めたのだろう?
死ぬ前って人は透明になって行くのね。
三輪さんのヨイトマケの唄のお母さんのように
貧乏でも必死で働く姿を見て子供はまっすぐ育つ気がする。
愛情だけは疑う余地がないもの。
渡辺家とかは家族なのに遠慮している…。まるで他人みたい。
大崎さんの本は、本当に面白いわぁ。



私もそう思ったよ。
親の勝手な思いこみに無邪気な日実は翻弄されたんだよね。
昨夜読んだところで取材がルーマニアからウィーンに戻ってきたんだけど、
まさに日実が崇高なまでに人間として大きくなってる気がしたよ。
最後の最後まで渡辺夫妻が手をこまねいて一般論を言ってるんだね。
他人の方がよほどちゃんと中身を見ている。
親、何やっているんだよ!って感じた。
初めて読んだ時より感じるところが深いかも。
みどりちゃんと同時進行で感想を確かめながら読んでいるからかもね。



神父さまが「千葉を悪く書かないで…」と言うところ、泣けた。
電車の中なのに。
最後に二人に接していたディコビッチも二人を救えなくて深い傷を負う。
ほんとうに人ってすごい。
それにくらべて、親である正臣さんが日実に、
「猫のように籠に入れて連れ帰るわけにいかない」とか
ファックス送るなんて、ひどくない?
子供をペットと勘違いしてない?



私も最後のFAX、昨夜何度も読み直した。
あんな内容でも日実の手に渡ってれば違う結末だったか。
親なのに何故遠慮がちなのか。
15の子の親としても考えてみた。
死ぬという結末を知らないという点を差し引いても冷たすぎる。
育つ過程で日実に心底寄り添ってないから親子共に本音でぶつかれない関係。
加えて今の風潮「人格を尊重して子を一人前として扱う」対応。
それは大事なんだけど前提に「君がどんなでも親は受け入れ愛する」という
安心感が子になければただの突き放しになっちゃうんだ。
実際子が思春期になると判断迷うこと多発。悩んじゃう。
子の気持ちを否定してでも親として指導しないといけないのか、
自分で決めて失敗してもそこで気付きやり直すときに応援してやればいいのか。
もちろん事の種類によるんだけど、
どんな事柄なら介入しても子の人権侵害にならないのか…
バカみたいだけどこれが結構悩ましい。
細かいこと支配するくせに肝心なとこ放置かい?って思う親も沢山いる。

日実は親を「身勝手で支配したがるダメ親」と批評してるのに親は全然気付いてない。
実は私と母も同じなの。
みどりちゃんが先日「お母さん大好き」といっていたのが羨ましかった。
日実の親への失望がよくわかるの。
正臣が最後まで「千葉が日実を殺した」と言い張るじゃない。
でも神父やディコビッチは日実の失望の根がどこにあるか気付いていたんだよ。
日実も千葉も親から安心を与えられていなかったんだと思うの。
神父さんが千葉の戯言を全部信じたのはそこに気付いていたからだと。
でも子を亡くした親に貴方が悪かったなんて言えないしね。
正臣がこの作品を読んで何を感じたか聞いてみたいよ。
思春期に出てきた問題は多くの原因が親の育て方にあるのに他人のせいにしがち。
今、私の周りにも日実や正臣が沢山いるんだよ。
死なないから気付かないだけだ。運命なんて言えないよ。



ドナウよ…、やっと読み終りました。読むの遅くてm(__)m
日実の遺書は、両親を「人殺し」と罵っているんだね。
正臣さんもマリアもそれでも日実が「死」をもって訴えたかった事を理解出来なかったのだ。
七回忌も過ぎて、正臣とマリアに心境の変化はあったのだろうか?
正臣は、日実と同世代の学生たちといる事に救いを見い出したし、
マリアも将棋の指導員(?)になってる。
子供にとって大事なのは親が「ブレない」ことだと思う。
たとえ世界中が全否定しても、一人だけは、信じ、見守ってくれるという安心感。
たっぷり愛情を受けていれば、間違った方へ行くはず無いし、
人にも、優しく出来るはず、と思いたい。
私の母は
「世間では孫は可愛い…と言うけどそんな事無い。子供の方がかわいいに決まってる」
と言って今でも私を安心させてくれる人です。
子供が何才になっても親は子供扱いしていいのだ。
母の子育ては母の母(おばあちゃん)から受け継ぐもの。
そのおばあちゃんは両親を幼い時に亡くして祖父に育てられたそうです。
その祖父はおばあちゃんが欲しがるものは、
(鉛筆とかノート)を歩いて一日がかりで
握り飯持参で遠くまで買いに行ってくれたんだって。

正臣みたいにシマウマの敷き物与えりゃ良いってもんじゃない。
その祖父を育てた人がいて、そうやって自分に繋がって来た命の大切さを思うと、
自ら命を絶つというのは、相当の事だよね。
親の都合を押し付けられ続けた日実は可哀想すぎる。
親に学問や富が無くても、親の身勝手やコネの中に縛りつけたりしなければ、
子供は親を理解し信頼出来るんだよね。
そして道を外れそうになったり、無謀な事をしそうになったら、
その前に、母(父)の顔(*^^*)思い出して、踏み止まって。
と言い続けるしか無いのでは?子供に寄り添いながら。
また、大崎さんの本読んでみたいです。大崎さんの眼はあたたかい感じがした。
とても優しい感じがした。



私も、「日実は千葉を愛していた」というのは、えっ?…と思った。
出会ってすぐは恋愛感情も有ったかもしれないけど、
亡くなる頃はむしろ同情の方が大きかったのでは?
言魂 」の中に同情はコンパッションだから慈悲に通じるとあったし。
亡くなる前の日実の崇高さを思うと、慈悲に近い気がするのだけど。
家族から外国へ追いやられた千葉の境遇に、
(正臣やマリアは愛情かけたつもりでも、愛されている実感が無かった)日実が、
自分の置かれた立場を重ね合わせて、共感していた。
兄妹あるいは、同志?支えてもらっていた周りの人達から別れろと言われて、
病院で、ディコビッチに見られたとたん、つないでいた手を放した二人。
だから死ぬ時も二人は、紐でつながって死ななかったのだとしたら、悲しいね。
今、ドナウのHP少し見た。
感動出来ないとか、美化しすぎとか、大崎さんに否定的な意見もあるのね。
人それぞれ、感想もいろいろで面白いね。
愛とか犠牲とかいっているようでは二人の関係性は見えてこないというのもあるよ。
私の感想とずいぶん違う。



大崎さんは、同年代だから共感できるのかも…。
私、「大崎善生」から、感想読んだだけなんだけど、
「子供を持つ方に読んで欲しい」というのは良かった。
[失望した][あかんわ、これ]等批判の書き込みは気が滅入るけど、
親のエゴや日実への対応が彼女を追い詰めていった事まで
読み取っている人もちゃんと居てホッとした。
文が下手とか、ファンやめるとか、言いたい放題なのには怒ってしまった。



孫より子供…。は、母もおばあちゃんから言われた言葉だから、
体に染み込んでいるみたい。
結婚しても、ご飯もまともに炊けなかった母のため、
おにぎり作って駅におばあちゃんが届けていたらしい。
戦争中、停電の中でも顔にパックしていたくらいの人だから、
娘の出来の悪いところも許せちゃうんだと思うなぁ。
母親は賢ぶらない方が良いのかも?
完璧な母は、子供を自然に受け入れるのも難しいかも?

さっき来年から始まる裁判員制度のテレビを見ていたのだけど、
やはりブレない自分が必要な時代になって来るよね。
物事の奥にあるもの、真実を見抜く洞察力。
そのためにも、やはり本もいっぱい読んで、
いろいろな考え方の出来る人にならなければ…と思いました。







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最終更新日  2010年11月03日 14時19分54秒
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