雲の上はいつも蒼空

雲の上はいつも蒼空

★ローマ



私も夫もローマは初めて、
前にイタリアに来た時は、一人旅でした。

で、その前に北欧とかを回っていたのだけれど、
ストックホルムで仲良くなった、マリアと恋人のビヨルンに、
「イタリアは危険だから、絶対に一人で行ってはいけない。
 もし、どうしても行くのであれば、北イタリアだけにしておきなさい」
と言われていたのです。
私は忠実にそれを守って(?)駆け足で、
ミラノ、ヴェローナ、ヴェネチア、マントヴァ、フィレンツェを10日間で回り、
その魅力に、圧倒されてしまいました。

もっとイタリアにいたいと思ったのですが、
そのあと東欧に移動する予定があり、
西欧とハンガリーの国鉄だけに通用するユーレイルパスの期限が迫っていたので、
名残惜しい思いで、イタリアをあとにしたのでした。

...というわけで、
ローマはお天気が良くて、暖かかったです。
大体、ガイドブックには東京並みと書いてあるものですが、
その通りでした。

まずは、ヴァティカンのサン・ピエトロ寺院。
寺院前の広場には、この時期お決まりの、
キリスト降誕の場面を、人形で再現したジオラマが。
日本みたいに25日過ぎると、すぐ撤去して今度はお正月、というのではなく、
ヨーロッパでは、年が開けてもしばらくは、クリスマス気分です。
あちこちにツリーとか、夜にはイルミネーションで飾られ、
華やかな雰囲気が味わえます。

内部は確かに広い広い。
一通り見て回って、サンピエトロの大クーポラに昇ります。
途中まではエレベータがあるのですが、あとの330段は徒歩。
もちろん息子は自分では昇りません。
パパにおんぶして、本人は楽ちんです。
狭い通路をえんえんと昇るのは大変でした。

ようやっと着いたテラスの眺めは壮観でした。
青空のもとローマの街がずうっと見渡せて、
「ああ、ホントにローマに来たんだなぁ」と思わせてくれました。
しかし、息子がそこでウンチをしたので、
私たちはあわてて、ものかげを探し、懸命にオムツ換えをせねばなりませんでした。

そして、ヴァティカン美術館。
もちろん目玉は、システィーナ礼拝堂のミケランジェロの天井画。
でも、ヴァティカン美術館は圧倒的に広かった!
そして、展示品が多かった!

私たちは美術館が大好きなんですが、
重い重い息子を背負っていると、ゆっくり鑑賞するゆとりがなくなるんですね。
全部一級品ばかりなのに、「システィーナはまだかぁ~?!」と、
ひいひい言ってました。(もったいない...)

交代でおんぶしつつ、一時間半以上歩いて、ようやくシスティーナ礼拝堂に着いたときは、疲れきっていました。
天井画はもちろん、息を呑むほど素晴らしかったです。
ここにはベンチがあったので、ゆっくり見ることができました。

そのあと、映画「ローマの休日」で有名なスペイン広場。
そして、これまた有名なカフェ・グレコでお茶を飲みました。



ローマ実質2日目の1月5日。

この日も青空がまぶしい、いいお天気。
でも夜のうちに雨が降ったのか、道は濡れていた。

朝一番にモーセ像のあるサン・ピエトロ・イン・ヴィンコーリ教会へ。
地下鉄駅から歩いていったのだが、見つからず、何度も道を尋ねる。

ミケランジェロの作による巨大なモーセ像を照らす、
いくつかの角度からの照明があるのだが、
息子はそれをいたずらして、何度も点けたりしていた。
かと思うと、
これ以上立ち入り禁止、の柵をくぐって、中に入る。
人が少ないので、あまり迷惑にはならなかったが、ちょっと顰蹙。

そして、歩いて円形闘技場コロッセオへ。
途中の林で、大きな大きなどんぐりを見つけ、喜んで拾う。

コロッセオの周りには、昔の民族衣装をつけた人々が幾人かいる。
何かのイベントかな?と思ったが、
どうやら、観光客と写真を撮って、お金を貰う人たちのようだ。
つかまらないように入場。

階段を登っていく。段差が結構大きく、2歳児には大変。
途中、猫をたくさん見かける。
そういえば、アルハンブラ宮殿にも猫の一群がいたっけなぁ。
誰かがえさをあげるのかな?

登りきって、コロッセオを見下ろす。
息子は当時の愛唱歌「Top of the world」を口ずさむ。

そのあと、古代遺跡のフォロ・ロマーノへ。
ローマ時代の市民の生活の中心地だったそうな。
ここは、息子も喜んで歩く。
ぬかるみに入っていって泥だらけ。抱くとズボンも泥だらけに...。
(おいおい、私たちは替えのズボンないのよ)
子供連れの観光は、室内より屋外が向いているみたいです。

このあと、パンテオンに向かう途中、大きな飛行船を見る。
喜ぶはずの息子は、パパに抱かれてお昼寝中。

翌6日は、ローマからフィレンツェまでの航空券が着いていたが、
もう、飛行機はうんざりだったし、飛行時間が短くても、
空港へ行くとか、チェックインとか、荷物待ちとかで結構時間を取るので、
そこだけキャンセルして、鉄道で移動することに。

アリタリアのオフィスに行き、キャンセルと帰り分のリコンファーム。
ローマテルミニ駅に行って、フィレンツェまでの切符を購入。
ホテルの近くまでバスに乗ったのだが、車中でスリに遭いそうになる。
様子がおかしいので気がついて、追い払ったのだが、
降りたあとで見たら、上着で隠していたポシェットの、
パスポートを入れてるポケットのチャックが全開になっていた。
こわ~い!

かくして、ローマ2日目の夜も更ける。


フィレンツェへ


© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: