中国茶・台湾茶と旅行 あるきちのお茶・旅行日記(旧館)

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2006.11.19
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カテゴリ: お茶
本日、千葉県内某所にて、恐るべき飲み較べが実施されておりました。

な、なんと、台湾茶の最高峰である、大禹嶺、そして梨山茶の飲み較べ
台湾の茶荘と日本の茶荘の選び抜かれたお茶が激突していたのです。


・・・我が家で、ですけどね。。。(^^ゞ


封を切れば、あっという間に飲んじゃうのに、封を切るまでが、なかなか長い我が家のお茶ストック。
しかし、飲まなければ、もう冬茶を受け入れる余地が無い(^_^;)

今日は、思い切って、以下の4つを飲み較べてみました♪

台湾の茶荘より、
・上園茶荘の大禹嶺
・華泰茶荘の自家製梨山茶(正確には渋谷店なので日本ですが・・・)


日本のお店より、
台湾茶ドットネット の梨山高山茶(大禹嶺茶区)
Formosa Tea Connection の福爾摩沙烏龍茶SP


の4品でございます。

しかし、我ながら、よくこんなにありましたねぇ(苦笑)


まずは、第1回戦。
華泰茶荘の自家製梨山茶 対 Formosa Tea Connectionの福爾摩沙烏龍茶SP の対戦です。


その前に、今回のお茶比較、便宜上、対戦と言ってますが、お茶は嗜好品。
勝ち負けを決めたり点数をつけたりはしません。どうぞ、皆様のお茶選びの参考程度でご覧下さい(^^♪

・・・と、今ひとつ自信の持てないテイスティングに言い訳をした上で、始めましょう(笑)


さて、まずは茶葉から見てみましょう。
まずは、華泰さんの自家製梨山茶。

華泰自家製梨山茶茶葉.JPG

多少ムラがありますが、高山茶らしい色つやな茶葉です。

それから、Formosa Tea Connection(以後、FTCと省略)の福爾摩沙( フォルモサ )烏龍茶SP。

FTCフォルモサSP茶葉.JPG

ここで、既にこの茶葉、カテゴリーが違うことが判明(^_^;)
茶葉の香り、色から分かるんですが、このお茶だけ、発酵度が高いんです。焙煎も少し効いています。
他の3種類と同じく、標高2000mの梨山付近のお茶ですが、狙いどころは清香ではないようです。
ですので、今回は、参考出品ということにしましょう。

さて、今回は茶壷で淹れます。
鑑定杯でやってもいいんですが、折角の美味しいお茶。楽しまないと(笑)

茶水の比較をしてみます。

まずは、華泰さんの。

華泰梨山茶水.JPG

高山茶らしい、水色で出ています。さすがは梨山。茶水が艶やかな気がします。香りはストレートな花系の高山茶の香り。

そして、FTCの。

FTCフォルモサSP茶水.JPG

写真だと分かりにくいんですが、少し赤っぽさが混じった水色です。何より、香りが全然違います。木柵鉄観音ほどではありませんが、果実系の香りです。以前に飲んだ、 古典美人 を、もうちょっと高山茶に振った香りです。

並べて比較してみます。

華泰FTC比較.JPG

写真じゃ少し分かりにくいですが、微妙にFTC(左)の方が色が濃いのです。

さてお味。

華泰さんのは、きわめてベーシックな梨山茶のような気がします。
ただ、今のトレンドよりは、少し発酵度が高めなのかも。阿里山系の軽い発酵よりは進んだ感じなので、落ち着き感があります。
口当りの少しトロンとした茶質の多さ、飲んでからの戻りの香りなどは、まさに梨山、な感じです。

とはいえ、この後に飲んだ大禹嶺と較べると、さすがにピュアさに欠ける面があります。

一方、FTCさんのは、さすがに発酵度の高さもあって、芳醇な香り。
熟した果実系の香りなので、初めて飲む人は戸惑うかもしれません。好き嫌いが出やすいお茶かもしれません。
しかし、さすがに味の変化と香りの変化は厚みがあります。
特に、煎を重ねていくと、バランスが取れてきて、茶葉の持つ甘さが際立ってきます。

普通、この辺のクラスの高山茶になると、軽めの発酵、軽めの焙煎で、とにかく清香系に仕上げるのが多い中で、異色の存在です。面白い存在感のあるお茶です。


茶底を見てみましょう。

まず、華泰さんの。

華泰梨山茶底.JPG

きちんと発酵が進んでいます。茶葉の滑らかさ、柔らかさ、仕上げの良さという点では今ひとつ?

一方、FTCさん。

FTCフォルモサSP茶底.JPG

発酵の高さもさることながら、焙煎が結構効いているので、木柵鉄観音の茶葉みたいなことになっています。
ここからさらに煎が効いてきそう(これ、5煎目ぐらいです)。


うーん、なかなか興味深い、対決でしたね。。。
ちょっと傾向の違うお茶なので、比較をするのも変な話なのですが。


さあ、次に行きましょう。
第2回戦は、上園茶荘さんの大禹嶺と台湾茶ドットネットさんの梨山高山茶(大禹嶺茶区)。
大禹嶺同士の対戦です。

まずは、茶葉。

上園茶荘さんから見てみます。

上園茶荘大禹嶺茶葉.JPG

ちょっとバラツキがあります。仕上げは、どうでしょう?
しかし、さすがに良い色の茶葉です。

次に、台湾茶ドットネットさんの茶葉。

台湾茶ドットネット梨山茶葉.JPG

思わず、

いい仕事してますね~

と言いたくなってしまう、美しい形の整った茶葉です。
これは期待できそうです。

さて、茶水の比較をしてみましょう。

まずは、上園茶荘さん。

上園茶荘大禹嶺茶水.JPG

高山茶~な香りが、立ち上ります。
先ほどの華泰さんのものより、水色は薄く、透明感があります。

次に、台湾茶ドットネットさんの。

台湾茶ドットネット梨山茶水.JPG

水色は、上園茶荘さんのと、ほぼ大差ありません。
しかし、違うのが、 香り 。香りが高いのは、圧倒的にこちらの方です。

水色を並べて比較してみます。

台湾茶ドットネットと上園茶荘の比較.JPG

やっぱり水色はほとんど変わらないようです。
香りだけ、少し差がつきました。

さーて、飲んでみましょう。

まずは、上園茶荘さんのもの。
口に含むときに、かすかに唇のあたりにとろみを感じます。茶質の多さゆえでしょう。
試飲して買ったときは強い印象があったのですが、それはその前に飲んだ福寿山と較べたからで、このお茶単体で飲むと、なんて淡麗なの?と感じます。しかし、旨味がとてもある。戻りの甘さもある。
何より、雑味が無い。やっぱり、スゴイ。

次に、台湾茶ドットネットさんのもの。
口に含んだ時に、恐ろしいぐらいのとろみがあります。茶質の多さは、こちらの方が上だと思います。
その通りに、味わいは濃厚。高山茶の美味さがぎゅーッと濃縮された味わいが広がります。
それなのに、やはり雑味が無い。喉に落ちてからの、戻りの甘さがとてもスゴイ。しばらくは、このお茶の香りが体の中に残る感じです。
・・・スゴイなぁ。。。

茶底も見てみましょう。

まずは上園茶荘さん。

上園茶荘大禹嶺茶底.JPG

滑らかさ、仕事の丁寧さという点では今ひとつ?のような気がします。
しかし、茶葉そのものの質は良いのでしょうね。

台湾茶ドットネット梨山茶底.JPG

はっきり言って、この茶葉、鑑定の世界だったら完璧なんでしょうね。
仕事は丁寧にされているし、なにより茶葉の柔らかさが物凄い。茶質をバッチリ出してくれそうな、しなやかさを持っています。
なるほど、大倉さんが選ぶわけだ~。


さて、比較をしてみると・・・

うーーーん、台湾茶ドットネットさんのほうが、味わいが濃くて、美味い気がします。
が、逆にこの味の濃さが強すぎに感じられてしまう人がいるかも。そういう人には、上園茶荘さんのほうが好ましいと感じるかも。
#え、薄く淹れればいいって?

いやはや、しかしレベルが高い(^_^;)
正直、このクラスになると、どっちがどうだ、とか言えなくなってきます。

一つだけ言えることは、

どっちも美味い

ということぐらいです・・・

ただ、どちらのお茶も傾向としては、台湾の人が好きそうな、という印象があります。
私の好みからすると、やや、清香すぎるきらいが。春茶だからかな(基本的には、冬茶好きなんです)。

一方で、

少し焙煎したらさらにクリアな味になって、美味しくなるんじゃないの・・・

という考えを起こしてしまうワタシは、ちょっとまずいでしょうか(^_^;)

#今、卓上焙煎器が欲しいなぁと思っているんですよね~


本日のお茶:プーアル茶3種類(講座のお茶)、アイスプーアル茶(ヒゲ張魯肉飯)、上記4つのお茶





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Last updated  2006.11.19 22:14:38
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