中国茶・台湾茶と旅行 あるきちのお茶・旅行日記(旧館)

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2007.10.07
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カテゴリ: 旅行
そういえば、茶産地での食事事情をご紹介していなかったので、お食事の様子を。

今回は、茶農家の村のローカルなレストランで昼食と夕食をとっています。
梨山の時もそうでしたが、なかなか、フツーの日本人観光客は入れなさそうな店です(^^;)

ここの料理は、客家料理が一部混じっているものだそうで、

台湾初上陸の皆様には少々荷が重いか?

と思っていましたが、なんのなんの。
みなさん、きれいに平らげていました。
#私は、杭州の農家菜など中国のローカル料理で慣れっこなので、少々のものは大丈夫なのですが(^^;)


<客家のマメ知識>
客家 (はっか)というのは、別名・中国のユダヤ人といわれる人々です。

元々は華北地方の民族だったようですが、戦乱を避けるために南方へ逃れた民族です。
昔から、逃げる先、逃げる先で迫害にあうという苦難の歴史で、どこへ行っても、よそ者(客)扱い。
それゆえに、客家と呼ばれています。

台湾にも新天地を求めて彼らは移住してきたのですが、生活しやすい水の得やすい地域は、やはり漢民族が定住。
結果、彼らは、水が得にくい台地(新竹縣、苗栗縣、桃園縣など)に多く住まざるを得なくなりました。

言語も違いまして、客家語という言葉を話します。
#台北のMRTのアナウンスで行くと、3番目に発音されているのが客家語です。北京語・台湾語・客家語・英語の順です。


客家の特徴といえば、もうすぐ世界遺産になる予定の客家土楼に見られるような、一族の結集力。
そして、勉強熱心であることと、厳しい生活を送ってきた分、モノを大切にすること。

勉強熱心さという点でいえば、客家の血を引く人物として有名なのが、


・改革開放路線を導入し、現在の中国経済の活況を生み出したトウ小平
・台湾の民主化を実現した、李登輝前総統
・小国シンガポールをアジアの金融センターに引き上げた、リー・クワンユー前首相


・・・と、まあ、近年偉大な活躍をしたアジアのリーダーたちを送り出しています。
実にスゴイ顔ぶれです。

客家(ハッカ)の鉄則
↑客家に興味のある方は、この本。面白いです。


そして、モノを大切にするという客家の人々が東方美人を作ります。
ウンカに咬まれてしまった茶葉を再利用しようとして、いろいろ工夫をした結果、現在の高発酵の東方美人茶が出来た、というわけです。
苦しい生活の中で培われ、今なお客家の人々に引き継がれる、モノを無駄にしないという精神。これがなかったら、東方美人茶は出来なかったのかもしれません。


さて、こうした特徴が、客家料理にも反映されています。
それは、お肉を徹底的に無駄にしないように、臓物を使った料理が結構多いこと。
そして、食材自体は豪華なモノではなく、素朴なモノを多く使っています。

それでは、客家料理をちょっとご紹介。

まずは、ランチ。

茶産地ランチ

今回は何といっても人数が多かったので、毎回、豪華フルコース?です。

ゆり根のスープ
牡蠣の唐揚げ
切り干し大根入り玉子焼き(オムレツ?)
川海老の唐揚げ
イカの煮物
家常豆腐
キャベツの炒め物


etc...

と、相変わらず量が多い(T_T)
#朝ご飯、2回とってて、その3時間後にこれです。

そして、夜。

客家料理は、内臓ものなどが多いので代表的なものを。

もつ炒め

もつ炒め

味は、すっぱいのです。酸味のあるかなり特徴的な一品。
個性的な味つけですが、この味つけが客家料理の特徴なのだそうです。
しかし、臓物の臭みはなく、柔らかで美味しいのです。

豚バラ肉

豚バラ肉のロースト

ちょっと濃いめの醤油味で味つけされた豚バラ肉。
上に乗っている白いのはニンニクです。
表面はカリッと仕上がっていて、実に美味しいのです♪


それから、スープ。

豚バラのスープ

これも少しすっぱめ。
豚バラ肉に、なんでしょう?
中に入っている漬け物のような野菜、これがすっぱさを出しているような気がします。
しかし、豚の脂分を流してくれているような気もして、なかなか、これも美味しいのです。


こうした食事を終えて、作業場に戻りました。

時間は、午後8時10分。

3回目の揺青前

まだまだ青いあるきち茶葉たちに、3回目の揺青を行います。
ここからいよいよ発酵度を本格的に高めていくのです。

最初に7枚あったザルは、4枚→2枚になりました。
今度は20回ぐらい茶葉を揺すります。


揺青後、しばらくは少し青い香りがしましたが、それも大分弱くなってきました。

でも、色は相変わらず、青いままです。

4回目の揺青前

うーむ、これは、4回目の揺青で相当思い切ってやらなきゃいけなさそうだなぁ。。。


そんな折、茶師の先生が見回りに来ました。

ひとりひとりの茶葉に手の甲を当て、茶葉の状態を見て、何か、林さんと話しています。

茶師:「これじゃ、清香椪風茶(=東方美人)だよ」
茶師の奥様:「(発酵?力加減?)軽すぎる」
茶師:「水分が・・・」


腕組みをしながら険しい表情の、林さんを含めた3名。。。

唯一、片言の國語使いのあるきちに、何を言っているのか聞いてくれ、とみなさんから言われましたが、専門用語でよく分かりません。

しかし、確実に言えることは、何しろ清香とは縁の遠いお茶なのに、清香という単語が出るくらいですから、

どうやら今の茶葉の状態は、みんなまずい

ようです。


時間は、夜10時。

林さんから、 緊急招集 がかかりました。
緊急ミーティングというやつです。


この茶葉たちは全部失敗か??


続く。

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Last updated  2007.10.07 00:14:16
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Re:台湾秋茶づくり旅行(7)-客家料理と揺青失敗?(10/07)  
Sissi@管理人  さん
緊急事態が起きていたのですね。
折角の茶葉、上手く東方美人になりますように。 (2007.10.07 01:15:07)

Re:台湾秋茶づくり旅行(7)-客家料理と揺青失敗?(10/07)  
豚肉と相性の良い酸っぱい漬け物の野菜といえば
白菜の漬け物を思い出すのですが
客家料理ではなかったような・・・
でもとっても気になるお料理ですね、食べてみたいです。
ミーティングの内容、ドキドキですね。裏技登場でしょうか!? (2007.10.07 02:31:07)

Re:台湾秋茶づくり旅行(7)-客家料理と揺青失敗?(10/07)  
rubina  さん
こんばんは♪
客家料理って今までにいただく機会がなかったです。
美味しそう~♪

深夜ミーティングの行方はいかに!
続きも楽しみにしていますね。
(2007.10.07 22:30:21)

Re:台湾秋茶づくり旅行(7)-客家料理と揺青失敗?(10/07)  
客家の豆知識、ためになりました。
客家出身の人々もすごいですね~。
料理は臓物系なんですね。苦手かもしれない(笑
でも、豚バラ肉のローストは美味しそう~。

深夜に緊急ミーティングがあったのですね。
うわ。うわ。
茶葉は完成されているのを知っていても、なんだかドキドキな展開ですね。
(2007.10.08 02:54:24)

Sissi@管理人さんへ  
そうなのです。
ミーティングはものすごい神妙な空気でした(苦笑)
このあと、なんだかんだ言って、きちんと東方美人になるのです。

・・・まあ、「美人」かどうかは微妙ですが(^^;)
(2007.10.08 14:02:06)

ぽっくんママさんへ  
どうも客家の人たちは、華北出身なので、味が濃いめになりがちのようです。
何だか、特殊な漬け物のようなモノを使うらしいです。ひょっとしたら、客家料理のものではないのかもしれませんね。
台北の客家料理のお店でも食べられるのではないかと思いますので、見つけたら是非試してみて下さい!
(2007.10.08 14:04:28)

rubinaさんへ  
なかなか、マイナーな料理ですからね(^^;)
ちょっと個性的ですが、なかなか面白いと思いました。

随分引っ張っていますが、次回で発酵は終了ですよ^^

(2007.10.08 14:05:36)

金魚きんととさんへ  
ええ、ぶっちゃけ、客家料理は好みがはっきりすると思います(^^;)
豚肉のローストは、やはり一番人気がありましたね~

お茶、できたとは言っても結構微妙なところだったので、なんとか形になってよかったと思います~
一応、人様に飲んでいただける?レベルのものにはなりました。
(2007.10.08 14:08:10)

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