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June 6, 2005
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カテゴリ: たまには「市民」
「老後は、外国の田舎で暮らしたい」
とおっしゃる方に、なぜ外国なのか尋ねたところ、
「日本の田舎に行ったら、いじめられそうな気がするんだよね」
とのこと。思わず吹き出してしまった。

実感として、非常ーーーによくわかる。
私の本籍地は、住所に「大字」「字」がつき、
旧家は今も屋号で呼ばれている、
時代の波から取り残されたかのような村だ。

そこで私は、中学1年まで過ごした。
私にとっては非常に息苦しく、イヤな思い出しか残っていない。

「時代の波から取り残された」というのが、
決して誇張ではないことを実感するできごとがあった。

職場で、20代の人がOHPを使うことになったのだが、
原稿の焼き方がわからないという。
この時代になぜOHP?と、疑問を抱きつつも、
「スキャナーみたいな機械に、
透明の薄いフィルムを敷いて、その上に原稿をおいて、
ふたをして、発光させるんだよ」
と、丁寧に説明した私。

それを聞いていた周りの人たちは、一瞬静まりかえった後、
「コピー機、通したらええねん」
と、口をそろえる。
「え? そんなことしたら、フィルムがとけちゃうんじゃ?」
と、焦る私。
私がOHPを使ったのも小学生の頃の話であり、その後技術が進んだらしい。

が、しかし、40~50代前半の人たちでさえ
原稿を焼く「スキャナーみたいな機械」を知らないと言う。
50代後半の人が、その機械は理想化学の製品であり、
そこから理想化学は発展したのだとマメ知識を教えてくれた。

私が小学生の頃使っていた理想化学の機械は、
世間一般ではすでに使われていなかったようだ。

ちなみに私が小学校低学年の時の担任の先生は、
ガリ版で学級通信等の原稿を作っていらっしゃったので、
私はガリ版用の修正液のにおいも覚えている。
この年代で、ガリ版を知っていることにも驚かれた。

つまり、私の生まれ育った村は、
世間より20年あまり技術革新が遅れていたと思われる。

ニュー・シネマ・パラダイス 』のトトのように、
成功や名声を収めていれば、胸をはって帰れるのだろうが、
まだまだ私には「日本の田舎」は敷居が高いです。。。

ニュー・シネマ・パラダイス 完全オリジナル版





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Last updated  September 11, 2005 10:45:55 PM
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