のほほん本舗

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ワ行



シブヤ・シネマ・ソサエティで「私は「うつ依存症」の女」を観にいった。

作家エリザベス・ワーツェルのベストセラーとなった自伝小説に基づき、うつ病を持つ少女のスキャンダラスな生活が正面から描かれた作品。

両親の不仲、教育熱心で過保護過干渉の母、フーテンで女ったらしの父という機能不全家族のもと、リジーは、精神的なバランスを崩しうつ病を発症。
ハーバード大に入った後も、リスカ、ドラッグ、SEX、アルコールとあらゆるアディクションの渦に飲み込まれてしまう。
頭では冷静に解っていても、言動がどうしても多くの矛盾をともなってしまう。。。その結果、自己嫌悪、罪悪感、不安、焦燥感、悲壮感とてもしんどい。

アチキのように精神障害者と身近につきあいのある人なら、よく聞くパターンであり真新しさは無いのだが、こうして映画でみると改めて壮絶さを再認識した。いやはや大変だわ。

若い女性のうつ病の対応は実に難しく、情だけで付き合っているとくたびれてしまいすぐに息切れをしてしまいます。
実際、この映画では多くの哀しい別れがあります。
まずは、こうした病気がどういうものなのかしっかり把握しておく必要があるんじゃないかな。
一般の人が、うつ病になる確立は5%。
日本の自殺者が3万人を超えているのもうつ病の増加を無視する事はできません。
これからこの数字が減る事は考えられない。
皆さんの身近にこういう人っているんじゃないですか?
この映画は、うつ病を理解するにはもってこいの映画なので、是非多くの人に観ていただければいいなと思います。

こうした題材を映画にすると、とても難しいが、流石にクリスティーナ・リッチです。演技力が凄い!
はまり役なのでしょうね。
切羽詰ったときの感情の起伏、「私を助けて!」という心の叫びがリアルで、全く違和感がありませんでした。
リッチにも多分、何かあったのでしょうね。(推測ですが・・・)

ところで、この映画の原題「PROZIC NATION」とは、プロザック王国という意味です。
プロザックとは世界100カ国、4000万人が使っているという抗鬱剤では大ベストセラーの薬です。
この薬は、①副作用が少ない②即効性がある③依存性④軽度の人から重度の人に使用できるという素晴らしい薬です。
残念ながら、日本では労働厚生省が認可していないが、これまでの薬よりは安全性も高いのだから、早く認めてほしいものです。

精神薬というのは、当然のことながら誰でも飲みたくないもの。
ただ、最近はプロザックを始め、副作用の少ないものがかなり開発されているようだ。
薬に覆われた自分という気持ちもあるだろうが、まずは、服薬する事で、自分に“間”を作る事ができるんじゃないかな。
自分が解らないくらい“間”のなくなっている人には、服薬はとても大切なのではないかな。

公式HP http://www.utsu-movie.jp/

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