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2005.12.23
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カテゴリ: カテゴリ未分類




神という存在を追及していくと、神=御霊であり、御霊と言うのはとりもなおさず、怨霊のことを言う。
有名な神々、大御霊は、そのまま凄まじい恨みを持って死んでいった大怨霊である。
学問の神として有名な菅原の道真公などは、日本を代表する大怨霊として皆に知れ渡っている。




私は、シヴァやサラスバティーなどの別名を持つ神を、日本に来て名前の変わった海外の神だとばかり思っていたが、実際には違った。
海外の神の別名を持つ御霊でも、ちゃんとしたモデルがいて、海外の似た境遇の神と融合してしまったというのが、正しい見方である。




・・・話がそれました、
今回の『六歌仙の暗号』は園なの通り六歌仙にまつわる秘密を解き明かす物語である。
そして冒頭から始まる七福神のルーツ探しからも容易に想像がつくが、七福神=六歌仙である。
私は六歌仙について・・・どころか、七福神についてすら碌な知識など無かった。
というか、七福神を全員言えなかったりする・・・今回初めて、福老樹と寿老人が七福神であることを知ったくらいだ。
とにかく、今回の暗号に関しては前回の『百人一首の呪』と比べればそれほど複雑ではない(と言ってまともに六歌仙すら知らなかった私からすれば意味などわかる筈も無い)




六歌仙=七福神・・・七福神と言えば日本中で知られている有名すぎるほど有名な神です・・・つまりそれほどに大きな力を持っているということであり、日本の神は恨みを抱いて死ねば死ぬほどに絶大な力を誇る・・・そう、六歌仙は怨霊なのだ、それも大きな業を抱えて死んでいった大怨霊である。
作中の奈々ちゃんと同様、私も六歌仙・・・というか平安時代の人間に結構のほほんとした、平和なイメージを抱いていたが、ソレは大きな間違いで、
藤原一族が猛威を振るい、疫病が大流行したあの時代は悲惨なほどに荒れていた。
言霊が力を持つと信じられていたあの時代だからこそ、人々はあえて平安と名づけたのだ・・・平安な世がやってくるように願って。




七福神に関して言えば全員を知らなかった私のほうが少数派でしょうが、六歌仙を全員挙げよって言われて果たして名前を思いつくものだろうか?(私は一人とて知らんかった)
小野小町とか在原業平とか、入ってるメンバーには単独で名前を知っているものもいる・・・歴史の勉強と言うのはあまり面白いと思った事は無かったけど、こういう歴史の暗号探しなら燃えますねっ断然こっちの方が楽しいいです。




歴史の授業で習っている内容には実際とは異なる情報も多い・・・といって何が真実などと考えるならば自分で調べるより他無いと思う(私としては現在、もしくは未来の情報だけで十分ですが)
タタルや奈々ちゃんのように京都観光にも歴史の裏舞台を探るような目的でいけば、また一つ違った味わいもありそうです。(無知な私にはタタルのような有識者のツアーコンダクターが必要ですが)




もう十分ネタバレしてるが、これ以上のネタバレは避けます。
本作で行われた殺人事件に関しては謎と言うほどの謎は無いです・・・始めの殺人も簡単に犯人の(そして手口の)予想がつきましたし・・・まぁさすがに体質とかまではわからなかったですが・・・
やはりQEDにおいて大きな事件は過去の秘密であり、現在の殺人激とは無縁ですね・・・タタルもついでに殺人事件も解決しておくか・・・ってくらいの姿勢ですし。




今回一番重たかったのは、家というものに対する認識ですね。
私は家を守るなんて意識はあまり持ったこと無いのですが、家訓とか家宝を重んじる家は、やはり結構あるんじゃないかと思います。
昔の人は、家に関する考え方、人生における家の比重などは、現代人と大幅に違ったものと思います。



現代でも、年配の方と年若い子供とじゃ、その辺の考え方がまるで違うことでしょう。
家長は長男が継ぐものだ・・・とか、女は家を守るものだ・・・とか、そういった考えもすべて家を第一に考えてのものでしょうし、昔は家族がいて家があるというよりは、家があって家族が会ったのでしょう・・・なんとも重たいが、その習慣を捨ててしまうのは、良い事なのか悪い事なのか、そのへんの判断も私にはつきません。
とは言え、時代とは変わり行くもの、時代が変わっているのに家のシステムが昔のままなのはおかしいと思うので、結局のところなる様になるのだろう。



なんの感想だか分からなくなってしまったな・・・
QEDは面白い、また続きが読みたい・・・が、今は『迷宮百年の睡魔』を読んでいるところである。
ああ、森博嗣、サイコー





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Last updated  2005.12.23 21:24:11
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