《櫻井ジャーナル》

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2014.10.17
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 エボラ出血熱の犠牲者が増え続け、アメリカやスペインでも看護をしていた人びとの中に感染者が現れたという。感染した看護師が旅客機に搭乗、空気感染を疑う人もいるようで、他の乗客への感染も懸念されている。

 エボラ・ウィルスには6つのタイプがあり、それぞれが変異して今では300種類ほどになっているようなので、そうしたウィルスが出てきても不思議ではない。しかも、アメリカでは感染のリスクが高い作業を防護服を着ずに行っているケースが少なくないため、患者を増やそうとしているのではないかという陰口まで叩かれている。2009年に豚インフルエンザ騒動を引き起こしたWHOのマーガレット・チャン事務局長の発言を大げさではないかと疑う人も少なくないが、警戒するに超したことはない。

 この病気が初めて確認されたのは1976年8月のザイール(後のコンゴ)。そのほかスーダン、ガボン、ウガンダなどの国々に患者が集中するローカルな病気で、ワクチンや治療薬の開発は進んでいなかったと言われている。少なくとも一般には知られていない。

 ところが、 アフリカ西部で治療にあたっていたアメリカ人、ナンシー・ライトボールとケント・ブラントリーが感染 すると状況が変わる。8月2日にふたりはアメリカへ運ばれて治療を受け、快方に向かってブラントリーは21日に退院した。

 両者はリーフバイオ社とデフィルス社が開発している「ZMapp」が投与されたほか、現地で回復した少女の血が輸血されたとされている。リベリアでZMappを投与された3名のアフリカ人医師も快方へ向かっているという。

 ロシアでもエボラ・ウィルスのワクチンが完成間近のようで、同国のベロニカ・スクボルツォワ保健相によると、現在開発しているワクチンは3種類。そのうちひとつは不活性化されたウィルスの株菌から直接作られたもので、臨床実験の用意が出来ている。他の2つは遺伝子工学的ワクチンだという。

 いずれにしろ、患者がアフリカの外、欧米に出た途端、ワクチンや治療薬の話が出始めたことは確かで、これまで隠していた疑いもあるだろう。薬品会社はカネ儲けのうえで最も効果的なタイミングで商品を出してくることが普通で、少なからぬ人が予測していた通りの展開だ。

 10月16日に内部告発支援グループの WikiLeaks はTPP(環太平洋連携協定)の知的財産分野の条文草案とされる文書を公開した。アメリカの代表は開発した新薬の独占期間を長くしようとしているため、安価な後発医薬品の利用が制限され、ガンの治療薬など命に関わる薬の場合、所得によって命が左右されることになると批判されている。そうした薬品会社の論理がエボラ出血熱の場合にも出てくる可能性はある。





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最終更新日  2014.10.17 23:33:02


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