アメリカ司法省のロバート・ハー特別検察官は2月8日、機密資料の不正な持ち出しに関する問題でジョー・バイデン大統領を起訴しないと発表した。
問題の文書はアフガニスタンにおける軍事や外交分野の政策に関する最高機密の資料で、バイデンが機密資料を意図的に保持し、開示したという証拠が明らかになったものの、自分の長男がいつ死んだのか思い出せないような「記憶力の劣る高齢者」であるため、有罪にすることは難しいと特別検察官は判断したという。バイデンは特別検察官のオフィスにおける面談と同じように、裁判では陪審員に対して同情的で善意ある記憶力の劣る老人であることを示すだろうとハーは報告書の中で書いている。
ハー特別検察官に言われるまでもなく、バイデンに痴呆の症状が出ていることは少なからぬ人が感じているが、バイデン自身は報告書が発表された直後に記者会見を開き、反論を試みた。その際、 彼はエジプト大統領であるアブドル・ファターフ・アッ-シシをメキシコ大統領と呼ぶ失態を演じてしまう 。そうした人物をアメリカでは大統領に据えなけらばならない状況なのだ。
もっとも、アメリカでは大統領が政策を決めているわけではない。自らの考えに従って政策を進めるような大統領は暗殺されてきた。特別検察官が報告書を発表した翌日、 タッカー・カールソンはウラジミル・プーチン露大統領とのインタビュー映像を公開した が、その中でプーチンはアメリカのシステムについて、選挙で選ばれた人々によって運営されていないと語っている。アメリカ人を含め、そう考えている人は少なくないだろう。大統領が痴呆でも構わないシステムなのだ。そのシステムに西側では「民主主義」といるタグをつけている。
こうした状況を変えたいと思っている人が少なくないことはカールソンのインタビュー映像に多くの人がアクセスしていることからも推測できる。この原稿を書いている時点で、カールソンの「X」のアカウントだけでもアクセス数は1億9000万件を超えている。