ジュエリーデザイナーのインドア三昧。

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Mar 22, 2016
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「ドクター・スリープ」






彼の場合は、好きか嫌いか、に比較的分かれやすいかもしれません。

まあ、どっちでもない(嫌いでもないけど好きでもないなあ)って
場合もあるでしょうが(当たり前か)。

たとえば、映画の「スタンド・バイ・ミー」や「ショーシャンクの空に」は
よかったけど、「キャリー」とか「シャイニング」とか興味ないわー、
「ペットセメタリー」とかグロすぎるわー、って場合もあるでしょうね。
逆もあるかな。うん。たぶん。

私はといえば、映画については出来が色々とあると思うものの、
基本、小説(原作)自体、ほぼはずれ無しだと思っているタイプです。

さて、この「ドクター・スリープ」は、続編を書かないひとである
キングが珍しく書いた続編なのです。
(ガンスリンガーシリーズとか、もともと長編として書かれたものの
続編は別です)
なんの続編?というと、これが多分キング作品の中でも
ベスト3に入る有名作品「シャイニング」の続きです。
といっても、映画の「シャイニング」の続編ではなく(当たり前か)
小説、原作の続編ですよ。
まあ、映画しか観てなくてもわかるとは思いますが、
なにしろあの映画は、キング本人はとにかく気に入ってない作品らしいので、
あとがきにもまだ書いてるくらいでした。
昔聞いたうろ覚えの話では「エンジンがついてないキャデラック」と
言ってたっけ?「空っぽのキャデラック」だったかなあ。
とにかく、嫌い、みたいです。

とはいえ、キングが作った映像の「シャイニング」ってのもありますが、


うーん、正直言いたいことは確かにわかるけど、
ホラー映画としては、キング、すみません...



キューブリックの「シャイニング」のほうが良く出来てたと思っております。
ニコルソンの切れっぷりが怖いということと、
三輪車をキコキコ漕いでいく、暗いホテルの廊下が怖い。
バスタブの幽霊が怖い。
ダイアン・アーバスのあの双子をモチーフとしてるという女の双子が怖い。

ダイアン・アーバス
(ダイアン・アーバスの双子写真)

そして血が滝のように流れてくるエレベーターが怖い、
キングが嫌がったのは、多分原作とメインテーマが違うって
ことだと思うんですが、(原作だと、結局は親子の愛情と、
それでも飲み込まれてしまった父親の悲劇、
少年の「かがやき」がテーマだったと思うけど、
映画ではとにかく怖さというのを押し出してたかなと。
その怖さがホラーとして秀逸だと...)

前に、ひたすら三輪車を漕いで暗い廊下を行くと、
右か左か、というのを選ぶ画面になって、
あたり(はずれ?)を選んでしまうと双子と遭遇してしまう、
っていうたんたんとして怖いCGのゲームみたいなのがあったっけ。(パソコンで)

さて、どんどん今回ご紹介の「ドクター...」と外れていってしまいました。
とにかく、まあ、原作はもちろん、映画しか観てなくても
この「ドクター...」は読めば面白いと思われます。
もちろん、原作が一番おすすめですが。
映画だと父親と主人公ダニーの関係が違うものとなってるので、
「シャイニング(かがやき)」というのはなんなのか、
というのを知るうえではいいかな、ということから内容が
スムーズにわかるってことでおすすめしてます。

前作を知らなくても面白いよっていう書評などもありましたが、
「シャイニング(かがやき)」についてや、できたら
ダニーが子供だった時の父親との関係とか、やっぱり
知ってたほうが断然良さそう。

前作から36年後に書かれたこの本の内容は、
主人公ダニーが大人になっているところからスタート。

「シャイニング」を持っているダニーだが、
それ故に傷つくことも多く、精神的にいろいろあって
完全に凋落した生活を送り、ひどいアル中になっている。

その不思議な力を持っていることから、ホスピスなどでは
腕の良いスタッフとして雇ってもらえるが、長く続かない。
その彼が流れ着いた街で、助けを得てAA(アルコールを飲まない生き方を手にし、
それを続けていくために自由意志で参加している世界的な団体)に
熱心に通うことに。
そして、かつての自分以上の強い「シャイニング」を持つ
少女アブラと出会うことになる。

他にも色々と「シャイニング」を狙う謎の存在とかが出て、
最後まで一気に読ませてくれます。

ストーリーに触れてしまうのでこれ以上は書きませんが、
ちょっとキングは今回も、キューブリックの「シャイニング」を
気にせずにいられなかったように思えました。呪縛から逃れてないというか。

面白い、文句なく面白いんですけども、
最後の方のとあるシーンとかが、「スティーブン・キングのシャイニング」の
映像作品と同じく、「父と子の絆」みたいなのを打ち出したり
してて、うーん、あのシーンいるのかな、いるんだろうけども、って
気持ちに。嫌いというのも結局は意識しまくってるということでもあるので、
「どうでもいい」よりはかなり辛い状態。
キューブリック映画は、キングの中に刺さった棘のように
なってるな、と...ぜんぜん違うのかもですけども。
















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Last updated  Mar 22, 2016 05:08:26 PM


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