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rose_chocolat @ Re[1]:2015年my映画ランキング:元気にしています(01/02) みえこ55さん こちらこそレス遅くなりす…
2010.06.01
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監督 : 高橋伴明

出演 : 萩原聖人 、 新井浩文 、 葉月里緒奈 、 村野武範 、 保阪尚希 、 ダンカン 、 須賀貴匡 、 中村優子 、 雛形あきこ 、 大杉漣 、 國村隼 、 志村東吾 、 吉村実子 、 岸部一徳 、 塩見三省 、 石橋凌

鑑賞劇場 : ユーロスペース

公式サイトはこちら。


<Story>


昭和41年6月30日未明、静岡県清水市で味噌製造会社専務の自宅が放火され、一家4人が殺害された。
警察は、従業員で元ボクサーの袴田巌(新井浩文)を容疑者として逮捕、連日、過酷な取り調べを行った。
そして、拘留期限の3日前、自白にこぎつけるが、裁判では犯行を全面的に否認。
裁判官の熊本(萩原聖人)は警察の捜査に疑問を抱き始める。乏しい物証の中での、強制の疑いのある自白…。
しかし熊本は、無罪を確信しながらも他2名の裁判官の合議に負けてしまう。

BOX 袴田事件 命とは - goo 映画
BOX 袴田事件 命とは - goo 映画





<感想>

予告の、新井くんの演技にやっぱり惹かれてしまい、どうしても観ないとなあ・・・と思った作品です。


袴田事件 について


事件の名前こそ知っていても、一体どんな事件なのか、そして犯人は今どうしているのか。
そこまではなかなか知らないものです。
こうして調べていくと、昔の日本の事件には実に冤罪が多かったことがわかる。
この袴田事件に関わった警部は、「腕がいい」と表彰もされたそうですが、
実際はただの「拷問屋」だったことが分かり、今では全く評価されてないそうです。
 これが石橋凌さんのやった役のモデルみたいな気がするんだけど。


とにかく警察のやったことはひどい。 
やってないと言っているのに証拠をでっち上げて、昼夜を問わず尋問(「拷問」に近い)し、
精神的に追い詰めて、そこから逃れたくさせて無理矢理自白させる手法。
これでは、誰か犯人にしようと決めたら誰でもそうなってしまう。
そんなことが許されていい訳はない。
袴田さんは死刑判決を受けて41年、今もなお拘留中。 
今年74歳。
判決以来拘禁症状が出ているということ。
この症状が40年以上も続いていること自体が耐えがたい苦痛であり、それも与えられてしまった刑罰に等しいようなものではないだろうか。
現在第二次再審請求をしているそうです。 支持している方も多いということですし、袴田さんのご苦労が報われることを願います。


経歴が多少普通の人間と違うというだけで、「あいつなんじゃないか」という先入観や差別意識を持ってしまう状況があります。
その無意識の誘導が、人に対しての偏見を植え付けていく。
冤罪が作られていく要因となりうるような気がしました。
そしてそこに警察の、犯人を検挙すべしという至上命令が加わりますので、
拷問や証拠の捏造なども行われる訳です。
そうして犯人に仕立てられてしまう袴田さんの役を演じた新井くん。
壮絶な演技でした。
最初の方の、人には言いにくい過去を持っているけど今はきちんと働いているのに犯人に仕立てられてしまった困惑から、中盤、拷問によって精神的に追い詰められていく様子。 そして後半の、死刑判決後の拘禁症状までもを彼は役に徹して演じ切っていたように思う。


対する熊本裁判官役の萩原さん。
スクリーンでは久しぶり。
出世主義に走ろうと思えばいくらでも走れるのに、袴田事件への贖罪の気持ちを優先させて、
これも精神的に行き詰って行く姿。 実直な1人の人間の姿が印象的でした。


しかしながら、この映画で違和感を感じる部分もあり。
熊本さんの妻役が葉月里緒奈さんだとわかるまでに結構時間がかかったのは仕方ないかもしれませんが、演技が平坦な感じがしてしまいました。
もしかしたら熊本さんご夫妻が実際にそうだったのなら、仕方ないかもしれませんが、
自分の生活の平穏と、お子さんのことだけを考えている奥さん、という印象しか残らなかったです。
熊本さんの心情を汲もうというのが伝わってこなかったです。
雛形あきこさんの役とチェンジした方がよいのになーとも思ってしまったり。


あとは余分なCGが多かったようにも思います。
これは 『禅 ZEN』 でも感じたことなのですが、余韻が欲しい場面をCGで構成してしまって、たたみかけるようなナレーションでまとめてしまうというのもいかがでしょうか。
そのモチーフを描きたいのは十分わかるのですが。。。
何かもったいないような感じです。


最後の方に、國村隼さんがちょこっと出てくるシーンがあります。
ここのところがすごかった。
あんまり言うとネタばれになるんですが、彼しかできないような演技。。。
短いシーンでしたけど、執着心というものを実にドロドロと表現していました。
見ていて切なくなります。
罪を犯したことはもちろん本人の過失であり、それをどうこう言う気は一切ないけど、
自分の命が奪われることが目前に迫ったらやはり正気じゃいられなくなるでしょう。
そんな部分はなるほどと思えたんですが、先に書いたようなことがどうしても違和感を残してしまうような作品でした。







今日の評価 : ★★★☆ 3.5/5点







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Last updated  2010.06.06 22:21:53
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