ゆっくりのんびり大きくなあれ

ゆっくりのんびり大きくなあれ

その4


とうとう子宮口が全開になった。

女の先生らしき人が様子を見に来た。
でも看護士さんは「あともう少しかかります」と、先生を帰してしまった。
全開になったらすぐに産まれるんじゃないんだ…(T^T)

「そろそろいきんでみましょう」
と言われ、やっといきみ開始。
陣痛が来たら「フー、フー」と二呼吸、その後思いっきりいきむ。

ここまで来たら楽なモンだと思っていた。
でも陣痛が来ての二呼吸というのはなかなか冷静にできない。
いきみもうまくいっているような、いってないような…。

最初のいきみくらいで、便意があったので
「あのー、うんちが出そうなんですけど…」
と言ったら
「それはうんちじゃなくてあかちゃんですよ」
と言われた。
便意と全く区別がつかない…(-_-;)

いきみの間、看護士さんが肛門を押さえているのがわかった。
これでうんちも安心、痔も安心?

それにしても、いきんでもいきんでも出てこない。
先生がまだ来ないって事は、まだまだ出てこないって事。。(T^T)


午前3時45分頃、パパの記録では陣痛が2分間隔になったらしい。
先生が呼ばれ、看護士さんが忙しく動き始めた。
グリーンのシートを足に巻いたり、分娩台の足元にセットしたりした。
とうとう産めるらしい。(もう産む自信がない)

今度は陣痛が来たら二呼吸の後いきみ、それからすぐ大きく息を吸って2度目のいきみ。
でも1度目のいきみの後力が抜けて2度目のいきみは格好ばかり。。

パパが少しおどおどしているらしい。
頼んでもないのに水を差し出したり、汗を拭いたりせわしない。
水を出されて『いらない』の意思表示するのさえしんどい。
汗だってそんなにこまめに拭くほど出てはいない。


いきむ前に「いきみます」と言っていきむ。
陣痛の暗い影がじわじわやって来ては突然強い痛みで襲いかかる。
陣痛の合間、意識がない。

でも、少しして「いきみます」の後陣痛が来ない空振りが数回。
ペースが2回に1回くらい空振り。

その後陣痛がどうやら5分間隔に延びたらしい。。
(私は間隔なんて知ったこっちゃない)

先生が言った。
「体力が消耗してしまって陣痛が微弱になってます。促進剤を点滴しましょう」

実はバースプランに『促進剤はなるべく使わず自然に任せて…』と書いていた。
いつ看護士さんに渡せば良いかわからず渡しそびれたのが幸いした。。
先生に即答で「はい!!(使ってください!!の意)」と言った。


陣痛促進剤が点滴され、グリーンシートは一度撤去された。。
そして再び横向きになり、「フー、フー、ウーン!」といきむ。

すぐに促進剤が効くものだと思っていた。
何度いきんだか…。
間隔が縮んでいる感じは全くない。
っていうか、合間に意識が飛ぶので全くわからなかった。
眠くてそうなのか、意識を失っているのか。。

『横向きの方がうまく力が入るなぁ…』とふと思った頃、
「前向きにしましょう」
と言われた。
陣痛が2分間隔になっていたらしい。
午前5時頃のことだった。


→その5へ


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