2024/07/21
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テーマ: 社交ダンス(8731)
カテゴリ: 映画のはなし
ジョンは野生動物番組などのTVカメラマンでした。

モリーは、料理研究家。夢は郊外の農場でいろんな果物や野菜を育てながら暮らすことです。

二人は結婚して都会の小さなアパートに住み、トッドという名の保護犬を引き取ります。

トッドは二人が留守の間、一日中でも吠え続け、その声がうるさいとアパートを追い出される羽目に。

一生トッドの面倒を見ると誓った二人、ついに都会を捨て郊外で農場を始める決意をしました。





二人とも農業未経験者ですからすごく大変なんですよ。

投資家を募って200エーカーの土地を手に入れたものの、何から手をつけていいのか全く分かりませんでした。

200エーカーってどのくらい広いのか思い浮かばなかったんですが、ディズニーランドとディズニーシーを合わせて大体250エーカーくらいだそうです。

乾燥した土は硬く、荒廃して、とても作物を育てられそうもありません。

モリーがインターネットで探し当てたのはアラン・ヨークという再生型農法の巨匠でした。





再生型農法というのは、農場の中で生態系を維持した一つの世界を作る、最近よく耳にする持続可能な循環型社会の農業版みたいなものでしょうか。

アランのアドバイスに従いミミズを買ってきて、まず土づくりから始めます。

アランが動物買えとか鳥買えとか平気で言うので資金がどんどん目減りしていきました。

ジョンは自分たちの奮闘を映像に収めてこのドキュメンタリー映画を制作していきます。





トッドは大好きなジョンとモリーとずっと一緒にいられてのびのび暮らせる農場が気に入ったようでした。

鶏たちはたくさんの卵を産み、売れ行きも上々。

貯水池にはカモが泳ぎ、柵の中で羊たちが遊び、豚は17匹も子供を産みました。

しかし、いいことばかりじゃないんです。





コヨーテの群れが夜更けに羊や鶏を襲い始め、桃やアプリコットの果実は野鳥の群れの餌となり、レモンの木は大量のカタツムリにやられます。

無農薬なのでアブラムシなどの害虫も果樹にたかり、雨が降らなくなると貯水池には藻が大量発生して水鳥たちの餌となる魚が酸欠で死にました。

さらに悪いことに、師匠であるアランが癌で亡くなってしまうんです。





自然の力は偉大ですね。

アランの予言通り、数年経つとアブラムシを食べるてんとう虫たちがやってきました。

ミツバチも花を求めて集まってきて、養蜂もできるようになります。

カモたちがカタツムリを大量に食べてくれて、駆除する必要がなくなりました。

羊たちは果樹園の下草を食べ、そこで糞をするのでますます土が肥えていきます。

野鳥たちの天敵タカやフクロウも住み着いて、8年目には生態系のバランスが取れてくるんです。





『ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしのつくり方』(原題:The Biggest Little Farm)は、農場主のジョン・チェスターが自ら監督を務めた2018年のアメリカのドキュメンタリー映画です。

動物たちや美しい農場の様子がイキイキと映し出されていました。

こう言った農場生活に憧れる人は結構多いんじゃないかと思いますが、楽じゃなさそうですね。

山火事なんかもあったりして、積み上げてきたものが一瞬にして飲み込まれる危険性も孕んでいます。

素敵な映画でした。おすすめです。












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Last updated  2024/07/21 10:02:28 AM
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