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tajim

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May 3, 2006
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カテゴリ: カテゴリ未分類
先週末は連休だったので、友人の家で寿司パーティをした。
何度もお邪魔してご馳走になってばかりで、こちらでおもてなしをしたことがなかったので、こちらから提案した。でもうちのフラットは狭いし、向こうの家にはお嬢さんやペットの犬猫がたくさんいるし、と言うわけで材料を持ち込んでの寿司パーティに。

友人のフランス人の夫婦は前々から寿司好きを自称していたので、手巻き寿司をすることにした。
でも、前にも寿司好きだというイギリス人を寿司屋に連れて行ったら、店に着いてから「生魚はちょっと…」と言われて驚いたことがある。どうやらこちらの人にとっての「寿司」は必ずしも生魚ではないようだ。アボカド、スモークサーモン、きゅうり、卵なんかが乗った寿司セットはスーパーでも良く売っているので、それを寿司だと思う人も多いのかもしれない。
「寿司が好き」だと言っても生のマグロは食べられなかったりするのだ。
そんな経験があったので、今回は事前に希望を聞いてみた。
すると案の定、奥さんとお嬢さんは野菜中心で、という希望。

午前中にロンドンの日本食品屋に行き魚類を調達。中トロ、サーモン、しめ鯖、甘エビ、カツオ、ねぎトロが手に入り、満足。寿司飯を作り、アボカドやきゅうり、練梅、シーチキン等の生魚以外のネタも用意して、いざ友人宅へ。
ネタを一つ一つ説明し、寿司の作り方を教えた。カツオのたたきが手に入ったので買っていったけど、英語名がわからなかった。紫蘇は「バジルのようなもの」と説明してみる。ガリのことは知っていた。

意外にも、友人夫婦は生魚が気に入ったようだった。全種類の魚を試し、自分たちなりに工夫していろいろ組み合わせている。日本人としては「いや、それはちょっと…」と言いたくなるようなコンビネーションの寿司が出来上がる。手の上では巻けないらしく、ナプキンの上にのりを置き、その上にご飯を置き、何種類もの魚を入れ、楊枝でわさびを丁寧に伸ばして巻き、下を折って袋状にする。「丁寧にわさびをスプレッドするのがコツなんだ!」と楽しそうに言っていた。気に入っていたのは「のり+ご飯+マグロ+ガリ+練梅」という不思議な寿司。ガリまで巻いてしまうのだからすごい。紫蘇も気に入っていた。最初はNettleというトゲのある雑草に似ているので躊躇していたようだけど、スパイスとして気に入ったようだ。やはりそこはフランス人、手巻き寿司までも料理にしてしまう勢いがある。何よりも、何にでも手を出す好奇心に感心した。そして、カツオのたたきとしめ鯖は寿司にしないでそのまま食べた方が美味しいという結論に達したようだった。それは私も同感。ちゃんと味が分かってるんだなぁ、この人たちは。イギリス人ではこうはいかないかもしれない。舌の発達程度が違うのかも、と思ったりする。

後日、とても楽しかったとお礼のメールをもらった。奥さんは友達に会うたびに寿司パーティの話をするという。こちらでの手巻き寿司パーティは初めての試みだったけど、どうやら大成功だったようだ。日本文化を知ってもらうという意味もあるし、お寿司の本当の美味しさをわかってもらうのも大切。でも、相手が異文化や食文化に対して興味や好奇心を持って初めてできることだと実感する。その点イギリス人は保守的で、外国に行ってもイギリス料理(そんなものがあるなら!)ばかり食べたがるのだから仕方がない。食べ物に関する貪欲さ、という点ではやっぱりフランス人はかなり上を行ってるのかもしれない。

日本人の彼氏がいるというお嬢さんは魚には一切手を出さなかったけど、まだ10代なのだから仕方ないかも。でもなぜか、彼女は学校で「スシ」というあだ名で呼ばれているそうだ。





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Last updated  May 3, 2006 10:06:34 PM
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