パパの子育て(長男+三男)

パパの子育て(長男+三男)

残業中の呼び出し電話


会社に直接の電話なんて、初めて。
声の主は、当然奥さん。

まず第一声は、「帰ってこれる?」という確認。
勿論、帰れると伝え、その訳を聞くと、心音が変でチアノーゼの出現したタクさんが病院に運ばれたとの事。
搬送先の病院で落ち合う事を約束し、一目散に退社。
(その結果といえば... パソコンの電源を落としていなかった。業者への指示を出せなかった。支店への業務連絡を出すのが一日遅れた。)

駅までは走ったが、流石に電車のスピードは変化なし。
おぼろげな記憶を頼りに、その駅の最適な降り口に移動。
駅を降り、一番で改札を抜け、タクシーへ。
運転手「病院のどこの玄関に着けますか?」
旦那「・・・? 普通で。」
良く分からないオーダーの旦那。
程なく、病院の正面玄関に。

で、どこへ行けば良いの????
赤ちゃん⇒小児科?⇒外来or病棟⇒病棟に向けてダッシュ。
受付で看護婦に尋ねる。

旦那「タクさんの父です!」
看護婦「?」
旦那「夕方、救急車で運ばれたタクさんです。」
看護婦「・・・? 小児科には来てませんよ。」
旦那「???」
看護婦「お子さんは、お幾つですか?」
旦那「0才です。」
看護婦「じゃあ、新生児科に行って下さい。そこの通路をまっすぐ行って、階段を降りていけば分かりますので。」

教訓:病院で待ち合わせの時には、病院内の何処でかをキチンと相手に伝えておく事。

ようやく、目的地に着いた旦那の目に奥さまの姿が。
そこでようやく今回のいきさつを知る。
産院の先生に、「弟くん(タクさん)にチアノーゼが頻発するようになってきた。小児心臓の専門医師に来てもらいませんか。」と言われ、3次医療圏の病院に応援要請。
そして、呼ばれた医師による聴診の結果、心音に雑音が。
キチンと検査した方が良いという事になり、救急車で専門医師、タクさん、奥さまは病院へ。
旦那の携帯に電話しても出ない。
知らせてある仕事先の電話番号は自宅。
そして、旦那の会社に呼び出しの電話が。

教訓:仕事中、マナーモードにするのであれば、マナーモードでもかかって来た事が分かるような場所に携帯を置く事。

さて、検査待ちが長い事長い事。
しかも廊下は寒い。

奥さまは、病院で簡単に検査をした医師にこう言われていた。
「これは、思っていたより結構重症です。」
その事を聞いた夫婦は、この待ち時間中、色々な可能性を考えた。
奥さまは、妊娠生活の何が悪かったのだろうかという事まで考えていた。
旦那は、心臓が悪いと言えば、壁に孔があいているくらいしか思いつかず、重症ってどういうこと?と悩んでいた。

この夫婦で待った2時間は、不安でした。
全く予想できない怖さがありました。
でも、この時はまだ“死”という単語は毛の先も見られませんでした。

検査結果が知らされるまでは。


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