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2012.02.02
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カテゴリ: ガン克服
つづき

<告知後>
まずがんセンターでは検査入院ということで、即1週間入院。

上部内視鏡(いわゆる胃カメラ)で食道下部に腫瘍が見つかっていたのでここが原発と分かりましたが、他に転移しているか否かを調べる為、下部内視鏡やレントゲン・CT検査をやりました。

この下部内視鏡というのは大腸を調べるのですが、大変な検査でした。

まず前日からお腹に入れるものは昼食までで終わり。それもおかゆとかグミキャンデーしか駄目でした。

検査当日は朝から2リットルの下剤を2時間くらいで飲み干し、トイレに行って大腸内に
あるものを全て出し切ってから検査に入れます。

水くらいしか出なくなるまで下剤を飲み続けるのですが、2リットルも飲めないです!

しかも、ちゃんと大腸がカラになったかどうか、看護婦さんに確認してもらう為、トイレに行っては呼び出しベルで出したものを見てもらうという非常に恥ずかしいこともしました。

看護婦さんも大変ですね。。。

検査はおしりに穴が開いている簡易パンツを売店で買って、肛門から内視鏡をつっこみ、空気を送り込みながら腹を膨らませるという荒わざで、空気を入れられた時はお腹が張ってパンクするかと思いました。

幸い大腸には何も無かったものの、やはり頚部と腹部リンパ節には転移しておりステージIVという診断。


このステージIVというのは最もガンが進行している状態で、治療方法としては手術する事ができず、化学療法や放射線療法が選択されます。
(ちなみに手術でガンを取り去るほうが進行度は低いのですが、食道と周辺リンパ節をすべて取り去り、胃を伸ばしてのどに繋げるため、のど・胸・腹の三箇所を開く平均6-7時間はかかる大手術です)

話を聞くと尻込みするような大手術を回避できてほっとする反面、手術もできないほど進行している現実に、愕然とする自分がいました。

医師からは今後の治療方針として二つ提示されました

(1)「延命治療」のため化学療法をする。具体的には抗がん剤を投与。5週間で1コースの標準治療で、3週間TS-1という飲み薬で開始し、開始後二週目に1週間程度入院して点滴でシスプラチンとい抗がん剤を二時間かけて入れる

(2)「緩和ケア」として、今後がんが悪化したら痛み止めなどで処方する

私、「(2)では治療しないという事のようですが、そうするとどうなるのですか?」

医師、「おそらく余命3-6ヶ月となります」と答えました


それを聞いて、メモを取っていた私の手が止まり、しばらく身動きできなくなりました

手が震え、涙が止まらなくなりました。

医師・看護婦、同席していた家内のいる狭い治療室の空気が、瞬時に固まるのがわかりました

まだ下の子供は小学生。これから先長いのに、自分があと半年以内に死んでしまうのではあまりにも不憫。何とか子供が卒業するまでの1年半、(1)の延命治療をして生きさせてくれと医師に「命乞い」をしました。


あなたは今までに、誰かに「命乞い」をしたことがありますか???


家内は声を振り絞り、「(1)の延命治療で、どれくらいのびるんでしょうか?」と聞いたところ、「1年半くらいは…」と一旦言ったものの、「いや、はっきりとは申し上げられません」と明確な回答は得られませんでした。

ちなみに、食道がんステージIVの患者の5年生存率は愛知県がんセンターのHPを後で見たら36%でした。

(1)の抗がん剤による化学療法でガンの縮小効果が認められた患者は約40%。縮小しないまでも、現状維持でとどまるケースも入れれば50%とのこと。

ガンはほっとけばどんどん増殖するので、現状維持でも効果があったとみとめられるそう。
確かに、自分は普段なんともないし症状は何もないのだから、このままガンがあったとしても、悪化せずに上手く折り合いをつけて生きていくことができるんじゃないかと期待し(1)を選びました。

ただ、半分の患者は効果が無いので、いわゆる「賭け」であるということです。

食道がん へ投与される抗がん剤の副作用は比較的小さく、食欲不振・嘔吐・湿疹・造血作用の低下などだそう。特に白血球が減ると他の病気にかかり、がん治療ができなくなって悪化させるという事につながるので、いつも採血をやっています。

幸い脱毛は少ないので、今でも髪の毛は年相応に生えています。

さすがにこういった重大なことを医師から告げられると、心構えができていると思っていた自分も相当ショックを受け、家内と面会コーナーのソファにへたり込み、夜まで呆然としてました

家内を帰宅させた後も病室には戻れず、ぼんやりしていたところ、同席していた若い看護婦さんが部屋にいないのを心配して様子を見に来ました。

まだ娘が小さい事など今の心配事を話したのですが、黙ってずっと隣で聞いてくれました。

話をする事で少しすっきりしたので病室に戻る気がおきて、看護婦さんには「申し訳なかったね」といいました。もう夜12時過ぎていました。今でもとても感謝しています

がんセンターの面会コーナーは、いつも誰か別の患者の家族が泣いています。それを見るたびに心が痛むのですが、外来に行くと年配の男性が受付に「たらいまわしになってるが、いったいどうなってるんだこの病院は!」と声を荒げて怒っている事がよくあります。

"病院って所はたらいまわしは、よくある話じゃねえか。この病院はみんながん患者で、半分の人は5年以内に死ぬんだから、そんなに怒らなくてもいいだろ。70代くらいの男性なんだから普通の寿命でもあと10年無いよ。老い先短いんだから怒って暮らすよりも笑って過ごせよ"と心の中で思いました。

受付の人も心得たもので、申し訳有りませんとずっと頭を下げていました。がん患者を相手に理屈で説得しても意味が無いことを分かっているのでしょう。

しかし、キレる高齢男性って増えたと思いません?

ま、それはともかくがん告知はもう普通に患者に対して行われるような時代なんですね。
告知前に一度医師からはそれとなく病状について聞く時間が設けられていたので、医師もワンクッションおいてあるからそんなにショックは受けないだろうと思っていたかもしれませんが。

ここで申し上げたい事として、「セカンドオピニオン」というものがあります。

別の病院で医師の意見を聞くということですが、それもガンほどの重病だと普通に行われています。

医師の言う事が信じられないと思った時に他病院に聞きにいくのですが、逆に担当医師からきらわれないかとか尻込みする方もいるかもしれません。

でも、そんな事は無いのでもし迷っている方がこのブログを見ていらっしゃるのなら、お金はかかりますが、担当主治医に申し出てください。

セカンドオピニオンを受ける医師は、現在の医師よりも経験が上のケースが多いですから、担当医も気分を害するような事は無いはず。逆に自分の診断に自信があれば、誰に聞かれても結論は同じはずなんで、拒否される事はないです。

思い切って医師に伝えましょう。

もう一度言います。ガンの場合、セカンドオピニオンを受ける事は普通です。

ちょっと書き込みに疲れたので続きはまた後日。。。








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最終更新日  2012.02.02 15:52:25
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