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2009/03/25

メタフィクション・嘘・ストーリー――Goro's Bar ドラマスペシャル

テーマ：ＳＭＡＰが大好きな（興味が）ある人♪(3747)

カテゴリ：その他、芝居（ドラマ・映画・舞台）

　そは入れ子細工の物語。
　多重の演技と設定と嘘が、迷路のように視聴者を導く。

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最近、バラエティからのスピンオフ・ドラマが増えてちょっとうれしい管理人です。

　そして今回はなんと『Goro's Bar』！　始まる前からすっごくワクワクしていました。

　そして期待を裏切らない、企画を理解した『入れ子細工』の物語に思わず唸り。
　……『トライアングル』最終話で受けた衝撃が安らぎました。後から見て正解だった（泣）。

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◆　入れ子細工の物語

　このドラマ、すごく複雑な背景がありますよね。
　原案である『バラエティ』自身が、“『バー・クラブ』という設定で、芸能人が会話をするバラエティ”。
　そして放送枠も『コーナーの前後に感想が付く、バラエティ専門枠』。

　つまり、『虚構の中に、虚構がある』入れ子細工を売りにしているのです。

　それをそのままドラマにする場合、単に『バー・クラブという設定』だけを本当にしては、面白さを半減するだけになります。
　スタッフはそれをちゃんと理解していたようですね。

　だからこそ、この『入れ子細工』の物語のテーマに、『虚構』を据えたんです。
　『嘘と演技』を物語に絡め、さらに『回想シーンと会話シーン』を絡めたり。現実と嘘の境界をどんどん入り組ませることで、物語を複雑に魅せるという手法をとっているのです。

　それに気づいた時、私は思わず唸りました。

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◆　恋に恋する人々

　……駄目ですね、私。
　恋愛物のレビューは本当に苦手なんですよ（苦笑）。
　だから正直、ヒロインの恋愛には感情移入できなかったんです（おひっ）。

　なんだろう、私が芸能人に抱く気持ちと全く同じだからかもしれない（遠くから見ているだけで満足で、目の前にやってくると逃げてしまう）。
　でもそれは、『相手が目の前にいる』時に抱いていい気持ちだったのかな、とふと思うのです。

「なあんだ、両想いだったんだ」
　……その時に『相手が来なくて悲しい思いをした相手への、謝罪の気持ち』が欠片も含まれていない時に、思わず引きましたから。
　自分でいっぱいいっぱいなのは、すごく良く分かるのですが。もう少し大人として相手を思いやることはできないのかな。（←恋愛に疎いからこそ言える意見）

　でも、お互い似た者同士なら、これからいやでも互いの考えていることが分かるようになるかもしれませんね。

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◆　ゴローオーナー

　ドラマの性質上、役柄は全部当て書きです。
　その中でもゴローオーナーの描かれ方がすごく可愛くて素敵でした。

　クールで澄ましている振りをして、ものすごく子供っぽくって乗せられやすくて。
　ワインと一緒にガンダムが並ぶ、不思議な作りの家があって。
　自分を上手く見せるために嘘をついたり、後悔してたり。
　女心は分からなくても、根っこはとびきりの善人で。

　もちろんドラマ用に誇張された部分も大きいけれど、演じている稲垣君自身がそれを楽しんでいるようにも感じられて。
　私にとっては、稲垣君をずっと鑑賞していたドラマだった気がします。

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　今回はすっごく楽しかったです。
　おもちゃ箱をひっくり返すように楽しませていただきました。

　一つ一つの細かい仕掛けについて話すのは、あまり粋でもないと思いますので、それらについては割愛して。
　でもたくさんのトリックが、嘘や秘密に結びついていい効果をだしていました。

　またこんな、楽しいドラマ、期待していますね。

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　それは奇跡の街の、小さなハッピーエンド。

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