マンハッタン狩猟蟹の逃げ場

マンハッタン狩猟蟹の逃げ場

2007年03月15日
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カテゴリ: 2007年03月読書
[1] 読書日記


  ポップな作品を急に読みたくなり、

ヴィルジニ・デパント 「バカなヤツらは皆殺し」(原書房)

  を読了。

  カバーイラストは、カネコアツシで、

   < さあマニュのご登場だ。
    ピンクのレインコートにオレンジ色の髪。
    これはヘアカラーがうまくいかなかったせいだ。
    顔にはオレンジ色がかかったファンデを厚塗りして、
    パールピンクの口紅にブルーのマスカラ。
    こういうケバイ格好がマニュにはぴったりハマっていた。


   < 「しっかし、いい音だったね、ほんとに。
     なんだかあたし、撃つの慣れてきたよ、カッコもさまになってきたと思うし。
     ちょっと、高速には乗んないでよ、怖いから。
     ケーサツに追われたら逃げ道ないじゃん」
    「どっちにせよ、カーチェイスになったらあてにしないでね、
     あたしにはムリだから」
    「またそんなバカ言って。
     ここまで来てまさかカースタントで負けるつもり?
     どうせ失うものなんかなんもないんだから、
     こうなったら最後の瞬間までアクセル踏んでちょうだいよ……」


   < 「そうだね、ファッション小物の店を襲おう。
     この楽しみを長続きさせるためなら、何でもやろうよ。
     ホテルに泊まるのはこれが最後ね。
     これからは普通の家に行くんだ」
    「あてがあんの?」
    「ない。
     最初に通りがかった家でいいよ。
     そこに入って、撃って、泊まると」
    「サイコー」
> 

   < ナディーヌは銃を出した。
    後は体が自然に動いた。
    深呼吸して、もう子供から目を離さなかった。
    だだをこねるききわけのない子供。
    銃身は今や自分の体の一部となり、手の先で輝いていた。
    子供の顔の真正面につきつける。
    引き金を引く直前に、老婦人が悲鳴を上げた。
    それはまるでナディーヌのソロの始まりを告げるドラムロールのようだった。


  といった内容の、バイオレンス・ロードノベル。
  ガーリーな「テルマ&ルイーズ 」というよりも、「下妻物語」。

  サイコー。





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最終更新日  2007年03月16日 04時54分45秒
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