★In Memoriam/テニスン





      ―IN MEMORIAM―


      I hold it true, whate’er befall;
      I feel it, when I sorrow most;
      ’Tis better to have loved and lost
      Then never to have loved at all.




      どんな行く末になろうとも この信念に変わりはない。
       一番悲しい時折に 心のそこから私は思う
       愛して そして死なれた者は、
      愛したことのない者よりも どんなに幸福かしれないと。



―IN MEMORIAM―


      Thy voice is the rolling air;
      I hear thee where the waters run;
      Thou standest in the rising sun;
      And in the setting thou art fair.

      What art thou then? I cannot guess;
      But tho’ I seem in star and flower
      To feel thee some diffusive power,
      I do not therefore love thee iess:

      My love involves the love before;
      My love is vaster passion naw;
      Tho’ mix’d with GOD and Nature thou,
      I seem to thee more and more

      Far off thou art, but ever night;
      I have thee still, and I rejoice;
      I prosper circled with thy voice;
      I shall not lost thee tho’ I die.




      吹き渡る風は おまえの声を伝え、
        川も瀬音に おまえの声を私は聞く、
        昇る陽の光の中に おもえの姿は立ち上がり、
      落ちる陽の光の中にも 美しいおまえの姿。

      私には解らないけれど それなら おまえは何だろう。
        星影に花の匂いに、 おまえの姿は
        溶けて染むとは思うけども、
      いよいよなつかしい おまえの姿。

      ありし昔の思い出を篭めて、
        いよいよなつかしい おまえの姿。
        神と溶けてしまった おまえだけれども、
      いよいよなつかしい おまえの姿。

      遠いけれども いつも近くにいるおまえ、
        心よ たのしめよ、 おまえはやはり私のもの、
        心よ 栄えよ、 おまえの声はあたりに漂う。
      私がたとえ死んでいっても、おまえはやはり私のもの。



☆この詩を今は亡き母に捧ぐ

ある日の夕方いつも元気だった母が突然具合が悪くなり
救急車で病院へ
そして36時間後には、天国へ行ってしまった母
何も話す事もなく行ってしまった母
でも、最後に「お母さん」って耳元で呼んだら
「はい」って返事をしてくれた
今もその声が耳に残っています
ありがとう たくさんの愛をくれて

いつの日か、貴方に逢えることを信じて
私は、今も生きてます
だから安心して



      ―IN MEMORIAM―

      When summer’s hourly-mellowing change
       May breathe, with many roses sweet,
       Upon the thousand waves of wheat,
      That ripple round thy brow.


夏の日の光に沁みて、
 バラは日に日に咲きかえり、
 寂しい田舎の一軒屋敷をとりまいて、
みのった麦の穂波が風にゆれる時、


Come: not in watches of night,
 But where the sunbeam broodeth warm,
 Come, beauteous in thine after form,
And like a finer light in light.


亡友よ 帰ってくれないか。 真夜中に目の覚める時ではなくて、
 あたたかい日射しが、いっぱいみなぎる時に、
 亡友よ 帰ってくれないか、後の世の美しい姿になって、
日射しのなかの ひときわ まぶしい光になって。





      ―IN MEMORIAM―

      When rosy plumelets tuft the larch,
      And rarely pipes the mounted thrush;
      Or underneath the barren bush
      Flits by the sea-blue bird of March;

産毛のない様な赤い新芽が ふさふさと落葉松を飾る時、
 梢の鶫が きれいな声で囀る時、
 まだ葉の出ない茂みの枝をくぐり抜け、
三月の鳥、あの海のように碧い翡翠が 飛び回る時、



Come, wear the form by which I know,
Thy spirit in time among thy peers;
The hope of unaccomplish’d years
Be large and lucid round thy brow.


亡友よ、帰ってくれないか、
 一緒に地上で暮らした頃の もとの姿で帰ってきてくれ。
 地上では とうに遂げなかった希望の光を
大きな澄んだ御光の様に おまえの額に捲いてきてくれ。

(Alfred Tennyson)






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