★赤毛のアンの中に出てくる植物



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          アン一冊の本の中に60種以上の植物が登場する。
          プリンスエドワード島には「54の緑色」があると島の人々は言うそうだ。
          私はプリンスエドワード島に行ったことはないけれど、緑の見本帳さながらだそうである。
          寒冷な土地なのに、スコットランドのような荒涼とした荒地がないそうだ。
          緑ゆたかで、いたるところにさまざまな草花が生えているらしい。
          赤い土と大西洋に通じる海を背景に、小麦畑の緑、ジャガイモ畑、牛が草をはむ牧草、
          白樺の木立、モミ、トウヒの森、その下草にシダや苔やスターフラワーなどといった森の日陰の植物が育ち、
          果樹園、クローバーの原っぱ、よく手入れされた花壇などたくさんの緑がいたるところに広がってる。
          ・・・行ってみたくなりますね。
          アンに植物がたくさん登場するのは、島の自然環境だけでなく、
          作者エリザベス・モンゴメリーが植物に高い関心があったからだろう。
          モンゴメリーはガーデニングが好きで丹精した花を家中に飾っていたと言われている。

          アン・シャリーは、ノヴァスコシアからプリンスエドワード島にに船で渡ってくる。
          初めて島の景色を見て「世界で一番きれいなところ」と感激する。
          アンが島に着いたのは6月、長い冬がやっと終わって春の花々がいっせいに咲いて、まさに春爛漫の頃である。
          山桜、すもも、果樹園のリンゴ、サクランボ、草原の野ばら、きんぽうげ、メイフラワー、スイカズラ、
          たくさんの花々がいっせいに咲き乱れ、白樺は新緑に映え、楓の芽がふき、
          リンゴの花や白百合の甘い香りが風にのって運ばれる・・・そんな季節にアンはこの島に来たのである。

          ☆桜(チェリー・ツリー)
          この桜は実は食べられないけれど、枝が撓うほどに花をつけ、葉が見えないと描かれている、
          日本の桜に似ている。
          桜の花言葉は(良き教育)と(精神美)
          といえば

          ☆スモモ(ワイルド・プラム)
          スモモは1.5センチの5弁の花をで、桜にように枝にびっちり咲く。
          花言葉は(忠実)(義務の遂行)

          ☆リンゴ(アップル・ツリー)
          花言葉は実(誘惑)、花(選択)

          ☆きんせんか(マリーゴールド)
          花言葉は(悲しみ)

          ☆はんの木(オルダー)
          カバノキ科の落葉樹

          ☆フクシア(レディ―ス・イアードロップ)淑女の耳飾り
          細長い鈴がさがっているように咲く。原産は中南米、ニュジーランド。
          フクシアという名前は16世紀の植物学者、レオンハルト・フックスにちなんで名づけられた。

          ☆柳(ウイロー)
          学名は、ケルト語の「近い」、「水」の二つの言葉を合成したもの。
          どんなに枝をはらっても生えてくることから、キリスト教では、キリストの福音を象徴する。

          ☆ロムバルディ・ポプラ

          ☆ライラック
          フランス語でリラともいう。
          原産は中国、ペルシア・東欧の南部。16世紀前後にヨーロッパに移入され、
          フランスでさかんに栽培された。
          紫色の花の花言葉(初恋の味)

          ☆たんぽぽ(ダンディライオン)
          ダンディライオンという英語は「ライオンの歯」というフランス語に由来する。
          葉がギザギザしているところから。
          ヨーロッパでは、葉は利尿剤、根は緩下剤、漢方では全草を抗菌消炎に使用。
          食用では、葉はサラダ、根は煎じてコーヒーに似た飲料にした。

          ☆野薔薇(ワイルド・ローズ)
          古くから詩人は薔薇を愛した。今のような薔薇でなく、野生種の薔薇、またはイングリッシュ・ローズなど。
          野生種の花は、白、ピンク、赤など花びらは一重で5枚。
          花言葉は(愛)、(快楽と苦痛)
          薔薇の実は、ジャム、ゼリー、お茶などに使用される。

          ☆きんぽうげ(バターカップ)
          日本の野山でもよく見かけられる。
          バターカップと呼ばれるようになったのは18世紀からせ、バターフラワー(バターの花)、
          キングカップ(王様のカップ)、ゴールドカップ(黄金のカップ)と呼ばれた。
          いずれも、花の輝かしい黄色からきたもの。
          シェークスピアは、黄色のカッコウのつぼみと呼んだ。
          花言葉は(財宝)

          ☆すみれ(ヴァイオレット)
          学名Violaは、香りの強い植物全般をさす。
          つんとした香りは香水にも使われ、古代ギリシャでは結婚式の冠にすみれを使った。
          花言葉は(質素)、(気品)

          ☆メイフラワー
          メイフラワーとは「5月に(春)咲く種々の花の総称。主にイギリスでは、サンザシ(ホーソン)、
          キバナノクリンザクラ(カウスリップ)、リュウキンカ(マシューマリーゴールド)など、
          アメリカでは、スハマソウ、アネモネ、ポドヒルム、など。
          アンに出てくるメイフラワーはどんな花なのか、
          アメリカで一般にメイフラワーをさすtrailing arbutus(トレイリング・アービュタス)は、
          いわなし属つつじ科のエピガレア・レペンスでピンクの美しい花である。
          北米のニューファウンドランドからフロリダに分布する常緑小低木。
          高さ15センチ、開花は早春、花は釣鐘形、筒部は長く、先が5つに分かれている。
          プリンス・エドワード島でも、いまは天然記念物になっているらしい。
          とても香りがよく、花の色は紅紫色。
          花言葉は(君だけを愛す)




          ―ダイアナ・バリーの庭―


          ☆柳(ウイロー)
          英文学では失恋や悲恋の象徴。
          キリスト教では、神の祝福をあらわす。

          ☆ケマン草(ブリ―ディング・ハーツ)
          けし科のコマクサ属、別名、フジボタン。
          アーチにのびた茎に、ハート型をしたピンク色の花が十数個、一列に垂れ下がって咲く。
          4月から5月に咲く。
          花言葉(思慕)

          ☆紅ボタン(クリムゾン・ピオニ―)
          中国原産、学名、パエオ二アは、ギリシャ神話の医神、バイロンに由来する。
          花言葉(内気)

          ☆水仙(ナルシサス)
          水仙という日本語は、中国に伝わる水中の仙人という意味。
          英名のナルシサスはギリシャ神話の美少年、ナルキッソスに由来する。
          語源は「麻痺させる」という意味のギリシャ語。
          根は鎮痛と麻酔の効果がある。

          ☆スコッチローズ
          5枚の花びらで、花は3~5センチで原種に近い素朴な薔薇。
          イングランドやスコットランドなどで自生しているように、暑い所では生育しにくい。

          ☆おだまき草(コロンバイン)
          ヨーロッパ原産の園芸種、北アメリカ東部では自生している。
          日本でも高山に自生している。
          花は、5羽の鳩が寄り添った様子に似ているので、「鳩の植物」ともいわれている。
          学名コロンバも、ラテン語で鳩という意味。
          花言葉は(暗愚)

          ☆サボン草(バウシング・ベッド)
          ナデシコ科、6月から8月にかけて、淡紅色、または白のナデシコに似た花を
          つける。
          花壇用、切花用、薬用に栽培される。
          葉には、サ二ボンが含まれ、水につけて揉むと泡がたち石鹸の代用になり、
          昔から洗浄剤として衣服を洗う時使用されていた。
          花言葉は(欠点がない)

          ☆サザンウッド
          南方原産のキク科、日本名はセイヨウカワラニンジン。
          フランスでは防虫剤にした。

          ☆リボングラス
          イネ科。白と緑のリボンのような長い草。

          ☆薄荷(ミント)
          スペアミント、ペパーミントなどミントの総称。
          花言葉は(徳)

          ☆アダムアンドイブ
          図鑑には載っていない。
          北米原産でくすんだ黄色の花を咲かせるランの一種。
          花言葉は(完璧)

          ☆ラッパスイセン(ダッファディル)
          花言葉は(敬意)、(報われない恋)

          ☆ホワイト・メリロット(ホワイト・スウィート・クローバー)
          日本のシロツメクサは(ダッチ・クローバー)という。
          メリロットは、マメ科、日本名はシナガワハギ、コゴメハギ、家畜飼料、養蜂植物
          になり、夏に長さ4~5ミリの小さな白い花がたくさんつく。

          ☆ジャコウアオイ(ムスクマロウ)
          アオイ科 ゼニアオイ属 、原産地 欧州中南部
          夏から秋にかけて咲く。
          茎頂付近の葉腋に、白または淡紅色の径5cmほどの花を多数咲かせます。
          花には麝香(じゃこう)の香りがほのかにします。
          葉は細かく深裂しています。草丈は30~60cm程度です。

          ☆マドンナ・リリー
          大輪の白百合で、香りがとても強い。
          マドンナ(フランス語)、聖母マリアのこと
          由来は、イギリスの聖僧ビート(672~735)が白百合をマリアの象徴と定め、
          特に中世以後は、マリアを描いた宗教画には、白百合が描かれるようになった。
          白い花びらは、マリアの純潔な体を象徴し、金色の芯は、その御霊を表すとされている。
          ダ・ヴィンチ・ボッティチュリーの受胎告知の絵で、大天使ガブリエルが聖母にこの白百合を捧げることから、
          マドンナ・リリーの別名は、告知の百合、と呼ばれる。

          聖母マリアの母親の名前は、アンと同じで、最後にeを綴ったアンで、アン(Anne)
          という名は、聖母マリアの母親の名前である。
          マリラは、聖母マリア(Maria)から派生しているらしい。
          マシューはキリストの弟子マタイ(Matthew)である。
          グリーンゲイブルズ一家はキリスト教によって結びついている。

          ☆スイレン(ウォーター・リリー)
          花言葉は(純真な心)

          ☆6月の白百合(ホワイト・ジューン・リリー)
          花言葉は(純潔と可憐)

          ☆野生蘭(ライス・リリー)
          野生蘭の一種、
          森の植物で、百合、すずらんに似た白い花が、茎の周りにいくつもつく。
          花言葉は(希有)(珍奇)

          ☆鬼百合(タイガー・リリー)
          中国、日本原産、オレンジ色の花びらに黒い斑点。

          ☆スズラン(リリー・オブ・ザ・ヴァレイ)
          アイルランドでは、妖精が段々になって咲いている花を上がり降りして遊ぶと考えられて、
          (妖精の梯子)フェアリー・ラダーという別名がある。
          花言葉は(幸福の再来)



          ―カナダの森の植物―

          ☆樺(バーチ)
          花言葉は(柔和)

          ☆モミ(ファー)
          花言葉は(高揚)

          ☆エゾ松(スプルース)


          ☆苔(モス)

          ☆シダ(ファーン)
          花言葉は(魅惑)(魔法)

          ☆ワラビ(ブラッケン)

          ☆カエデ(メープル)
          花言葉は(隠退)

          ☆ブナ(ビーチ)
          森の王と呼ばれる樫に対しブナは森の女王と呼ばれる。
          アンは森の中の泉に木の妖精(ドライアド)の泉と名付けた。
          ドライアドとは、ギリシャ神話の木や森の妖精のこと。
          花言葉は(繁栄)
          ☆ニレ(エルム)
          花言葉は(威厳)

          ☆ジューンベル
          ジューンベルは、森のひ日陰の草、森も中で一番はずかしがりやで可憐な花と書かれている。
          クリント二アという花
          和名はツバメオモト、針葉樹林帯の木陰に生え、高さ20センチ~39センチ。
          春から夏に咲く。

          ☆スターフラワー

          参考図書:誰も知らない「赤毛のアン」:松本侑子 











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