公務員試験「数的処理」超高速解法のススメ!吉武瞳言

公務員試験「数的処理」超高速解法のススメ!吉武瞳言

2008年05月07日
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カテゴリ: 数的推理
比術は秘術


4連休も終わり、今日は朝から授業の連続です。

さて、今回は久しぶりに「比術」をやってみます。

「比術」とは、「数的推理」の問題のうちで、一見、

   「これは方程式でしか解けないぞ」

と思える問題を、シンプルな「比」の考え方駆使して
方程式を使わずにあっという間に正答する必殺ワザです。

比術は「秘術」。そう、とっておきの「超高速解法」です。





           ≪問題≫

同じ重さの容器ABに入っている水の重さの比は2:1で、容器
を含めた重さの比は13:8である。ABの両方に各々96gの水を
追加したら容器を含めたABの重さの比は3:2になった。
水を追加した後のBの容器を含めた重さはいくらになったか。

1.360g 
2.420g 
3.480g 
4.540g
5.600g 








     mazuha jibun no chikara de kangaete ne!




「比」オンパレードのこのタイプの問題は
最初はかなりややこしそうに感じるかもしれません。

でも、

    「比」が沢山書いてある、

ということは、

   それだけヒントがそろっている、

ということでもあります。
実は、ちょっとした「コツ」で簡単に解けますので
あきらめずにチャレンジしてください。



   kanarazu jibun de kangaeyoh!




では、まず、いきなり解答です。
─────────────
■超高速解法
3:2を5倍すると、15:10
(水を加えた後の重さの比)

15-13=2、10-8=2
(加えた水の重さは2)

96g×10/2=480g
正答 480g(選択枝3)
─────────────

↑こんなに簡単にできてしまいます。

この式を見ただけで「おお、そうか!」と
膝をたたく人もいると思います。

しかし、比にある程度慣れていないと、
意味不明の部分もあると思いますので
きちんと解説しますね。



■解説
この問題は「あること」に注目すると、
そこを突破口にして簡単に解けます。

あることとは、何でしょうか?
比の条件をまとめますので、よ~く見て考えてください。


(ア)水の重さは、

  2:1

(イ)容器の重さは

  1:1

(ウ)全体の重さは

  13:8

(エ)追加した水の重さは(各々96g)

  1:1

(オ)水を追加した後の全体は

  3:2


比をまとめるとこんな感じです。

問題文中では比であらわされていなくても、
「容器」は同じ重さなので「1:1」とか、

「追加した水の重さ」も「1:1」などと、
「比の世界」で考えることがポイントです。


さて、この中でどこに注目するかというと・・・

それは、

  ───────────────────
  ☆(ウ)と(オ)におけるABの重さの「差」
  ───────────────────

です。

   ──────────────────
   ☆「差」にルンルン♪と注目するんです
   ──────────────────


たったこれだけのことで「秒殺」できます。笑

ではやってみましょう。

まず、(ウ)と(オ)に注目すると、



(ウ)全体の重さ13:8

↓「※水96gをプラス」

(オ)水を追加した後の全体は3:2




(ウ)に「※同じ重さの水をプラス」したものが、
(オ)なので、(ウ)と(オ)において、



  ──────────────────
  ──────────────────
  ☆AとBの重さの「差」は変わらない!
  ──────────────────
  ──────────────────



言われてみれば「ああそうか」だと思いますが、
このことに気づくかどうか、が運命の分かれ道です。
(まずはこの「差」に注目する習慣をつけましょう)


さて、AとBの重さの「差」が変わらないことに
気づいたところで、実際の比を見ると・・・


(ウ)全体の重さの「差」・・・13-8=「5」
(オ)水を追加後の「差」・・・3-2=「1」


「あれ~、差がちがうぞ!どうなってるの?」

と、一瞬思ったとしても、


  ───────────────────
  ☆「違うならそろえてしまえホトトギス」
  ───────────────────

というように信長よろしく、
比の「差」を強引に(笑)そろえます。

または、

  ────────────────────
  ☆「違うならそろえてみせようホトトギス」
  ────────────────────

というように秀吉よろしく、
比の「差」を賢く(笑)そろえます。


まあ、信長でも秀吉でもどっちの気分でも
いいんですが(笑)、とにかく


   ────────────────
   ☆「比の差」の数字をそろえます♪
   ────────────────


さて、


(ウ)全体の重さ13:8

↓「※水96gをプラス」

(オ)水を追加した後の全体は3:2


という状況において、


(ウ)全体の重さの「差」・・・13-8=「5」
(オ)水を追加後の「差」・・・3-2=「1」


これを見れば「比の差」をそろえるため」には、
(オ)を5倍すればいいとすぐわかります。


(オ)「3:2」×5=「15:10」


これで、状況を確認すると、


(ウ)全体の重さ13:8

↓「※水96gをプラス」

(オ)水を追加後の全体は15:10



そうすると、

プラスした「水の比」は、15-13=「2」

(または、10-8=「2」)

と計算して「2」となります。

このプラスした水「2」が96gなので、

  「2」=96g

これで、あとは、
水を追加後のB全体の比「10」が何gか
求めれば終了です。


「2」=96g 
「10」=?g 

これで、?を計算で求めるのは簡単です。

比例式をきちんと組んでもいいですが、
「2」の5倍が「10」なので
単純に、96gの5倍をするだけでOKです。

 96g×5=480g(96g×10/2でも可)

正答 480g(選択枝3)


いかがだったでしょうか?
「差」に注目して比をそろえるだけで、
たいした計算もしないで簡単に解けることを
実感してもらえたと思います。



      「比術」

 ☆比の差に注目し、比をそろえて解く!



最後に、最初に書いた「超高速解法」を
もう一度まとめとして示します。

────────────
■超高速解法
3:2を5倍すると、15:10
(水を加えた後の重さの比)

15-13=2、10-8=2
(加えた水の重さは2)

96g×10/2=480g
正答 480g(選択枝3)
────────────

しっかり「比の流れ」をつかむ練習をしてくださいね。

それではまた次回まで~。




※注意
「比」というのは原則「A:B」の形そのものを言います。
そして正式には、左のAは前項、右のBは後項と呼びますが、
ここでは「A」も「B」も「比」の一部という
意味で「比」と呼んでいます。






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最終更新日  2008年05月07日 06時06分41秒
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