【中学受験】算数の解法テクニック♪

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カテゴリ: 中学受験算数
差一定算 その2


「差一定算」その2をやります。

まず、昨日の問題解説を少し簡単に書き直しますね。

復習かたがた見てください。




         ≪問題≫

兄が1500円、弟が600円持っている。2人とも同額の
お金をもらったので、兄と弟の所持金の比が2:1にな
った。もらった後の兄の所持金はいくらか?




---------復習ココカラ--------

■超高速解法
1500-600=900
900×2=1800
正答 1800円(兄)


■解説
兄と弟の最初に持っている金額の「差」は
900円。
     「差が900円」

いきなりですが、このように金額の「差」に
注目するのがポイント。

この後、2人とも「同額のお金」をもらっても、
その「差」は変わらない。

例えば2人とも500円ずつもらったら、

兄・1500+500=2000(円)
弟・600+500=1100(円)

差は2000-1100=900(円)で、最初と変わりません。

これが今回のポイント。

    ------------------------------
    「同額のお金」をもらっても
     2人の持っている「金額の差」は
     変わらない。



「同じ金額」をもらっても、兄と弟の「金額の差」は
最初と変わらず「900円」のままなの。

ところで、お金をもらった後の2人の
所持金の「比」は、「2:1」

この「比の差」は「1」で、

「金額の差」は900円なので、

    -------------
    「1」=900円



そして、兄の比は「2」なので、単純に2倍して、

    --------------
    「2」=1800円



これで、正答 1800円。

このように差が変わらないタイプの問題を
「差一定算」と呼ぶ。

------------復習ココマデ-------------

ところで、
兄と弟の持っている所持金の「比」は
「もらう前」と「もらった後」ではどのように
変化したでしょうか?

また、その「比の差」は?

っと、「金額」ではなく「比」で追いかけると
別の見方ができて楽しいんです♪

では、上と同じ問題を「比」に注目して
解いていきましょう。




         ≪問題(再)≫

兄が1500円、弟が600円持っている。2人とも同額の
お金をもらったので、兄と弟の所持金の比が2:1にな
った。もらった後の兄の所持金はいくらか?




     hi ni cyumoku shite toitemiyoh!


────────────
■超高速解法
1500:600=5:2
「2:1」×3=「6:3」
1500×6/5=1800
正答 1800円(兄)
────────────


■解説
いきなりですが、2人とも「同じ金額」を
もらっているので、

   もらう前ともらった後の

  兄と弟の「金額の差」は変わらない。


「金額の差」が変わらない、ということは、
「比の差」も変わらないはず。

ということで、

「もらう前」の「兄:弟」を比にすると、

  1500:600=5:2

また、「もらった後」は、2:1 とわかっているので、

「比の差」を見てみると・・・・


     なんじゃこりゃあ~?!


もらう前と後で2人の「比の差」が違うやんけ~!

「前」  兄:弟=5:2 比の差が 3 (5-2=3)
「後」  兄:弟=2:1 比の差が 1 (2-1=1)

    -----------------------
    「もらう前の差」が3
    「もらった後の差」が1




 おかしい、差は同じはずなのに、比が違ってるぞ~


っと、ここで、あわてず、さわがず。

違っているのなら、そろえればいい!

そう、1を3倍して3にそろえればいいんです!

では、比をそろえる作業に入ります。



比の差を3倍するということは、
全体も3倍するので、
  兄:弟=(2:1)×3=6:3



これで「比の差」が3でそろいました。

さっきずれてたものを書き直すと、

「前」  兄:弟=5:2 比の差が 3 (5-2=3)
「後」  兄:弟=6:3 比の差が 3 (6-3=3)

となります。

このように見事に「比の差」が「3」でそろいました。

ここで、前後の兄の比に注目すれば、

    前の兄:後の兄=5:6

そして、前の兄は1500円とわかっているので、

1500円×6/5=1800円

・正答 1800円

これで終了です。


いかがでしょうか。「比の差」が同じはずなのに
違っている。だったら、そろえる!

という流れをつかんでください。

これをキャチコピーで印象するなら、

  ───────────────────
  ☆「違うならそろえてしまえホトトギス」(by信長)
  ───────────────────
または、
  ────────────────────
  ☆「違うならそろえてみせようホトトギス」(by秀吉)
  ────────────────────

となります。(前にも書きましたね)

家康バージョンだと「そろうまで待とう」となって、
いつまでたっても問題が解けませんので(笑)
割愛させて頂きます。笑  


さて、最後に「比の流れ」でこの問題をとらえて
おきましょう。

「前」1500円:600円=5:2
「後」(2:1)×3=6:3

つまり、兄は5→6に、弟は2→3に同じ1だけ増えている
ことがわかります。

これが2人がもらった「同じ金額」を示します。

ですから、例えば、この問題で問われるのが、
「もらった後の兄の金額」ではなくて
「2人がもらった金額」であれば、

1500円×1/5=300円 または、
600円×1/2=300円

とやればすぐ求まります。

また、「もらった後の弟の金額」であれば、

1500円×3/5=900円 または、
600円×3/2=900円

とやればすぐ求まります。

このように、比を使って自由自在に
問題を扱うことを「比術」と呼んでいるわけです。

そのイメージの広がりが変幻自在ということで
言葉としては個人的には「忍術」っぽい感じを
もって使っています。(いきなり忍者かよ~。笑)

それはともかく、
比を使いこなせるようになると、問題の構造そのものを
簡単な数字でしっかりつかめるので、
一見難しそうな問題がとても簡単になってしまうのです。

この問題も、比の目線でとらえれば、



もらう前は、兄:弟=5:2

2人とも「同じ1」をもらったので、

兄は5+1=6、弟は2+1=3となり、

もらった後の比は、6:3=2:1となった。



という非常にシンプルな「ストーリー」なんですね。


前回と今回の2回に渡って「比の差」について
やりました。
次回は「比の和」についてやっていくつもりですので
お楽しみに。

それでは~。





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Last updated  2008年05月16日 01時27分37秒
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