梅林庵

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2008年03月20日

息子を空港へ送る

(4)

カテゴリ：日記

午前4時半起床。夜来の大風はやまず。
ゴニョゴニョと朝間に適当なことをしていてテレビをつけたら、岡田将がBWV831を演奏していた。彼は数年前、私の町の病院でコンサートを開き、私はこれを聴いた。茫洋とした風貌に似合わずいい演奏だったが、今日のバッハは更に洗練されていた。
今日は息子を空港へ送る日。午前7時前、家を出る。途中、楽譜の車を借りるため妻の実家へ寄る。義母が息子へ小遣いをくれた。
私たちは朝食は食べなかった。妻がおにぎりを作ってくれ、これを車中でパクつく。息子は妻の心づくし、タラコが中に入っているものをあてがわれた。私と彼女は梅干し。
空港までの車中は、別れを前にしてちょっと寂しげな雰囲気。心なしか妻の息づかいにため息のようなものが混じる。曇り空の隙間を抜けて指す陽光、別府湾に降り注ぐ風景は美しかったが、私には哀しい輝きに見えてしまう。
空港に息子を降ろし、暫し名残を惜しもうとしたが、息子はドライ。もういいよと言うような素振りを背中で見せた。妻と顔を見合わせ、帰るべし、二人ごちた。元気でねという言葉を残し、ここを後にする。
帰りは、杵築インターで途中下車。中野酒造で智恵美人の生酒を1升求めた。再度空港道路へ乗り、日出で下りる。国道10号を南下、高崎山の脇をすり抜け、大分のパルコへ。ロフトを冷やかした。ＢＩＧのボールペンを売っていたので1本買おうかと思ったが、思いとどまる。中古レコード店があり、グリュミオーの無伴奏ソナタ、パルティータの組物が850円。買おうかと思ったがこれもやめにした。今日はそんな日ではない。こんな物を、心を紛らわすために買うようなことはしたくない。スタバでエスプレッソを1杯。帰りの高速を節約し、浮いたお金をジョリーパスタの昼食に宛てた。私はトマトソース、妻はペペロンチーノ。ピザを1枚。帰りの車中、妻にブログの勧めを説いたが、全く関心を示さず。それでもと重ねたら、そんなことは嫌いと一蹴された。帰宅は午後2時。
ＮＨＫハイビジョンでベルリンフィル特集をやっていて、これを録画。
午後4時前からラン12km+スイム550ｍ。
帰宅して小澤、ベルリンフィルの悲愴。リハーサル風景も放送された。とても興味深いものだった。
今夜の食事は再度馬刺し、それに智恵美人生酒。嗚呼、春は逝く。

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