梅林庵

Thursday, June24, 2021

　晴れのち曇り

　毎日慌ただしいです。面会、ミーティング等をキャンセル若しくは後回し。優先の案件が先です。それでも日は暮れます。午後7時帰宅。届いた配りものを持って自転車に乗りました。キャノンデールに跨がって配達。Hさん宅に廻るト、一杯やっていました。いいな。私も飲もう。急いで帰宅、シャワーを浴び、冷酒「開運」を抜栓、一息つきました。写真は番匠川に架かる佐伯大橋から上流方向を写した一枚です。今日撮影ではありませんが、この時刻、光る水面に遊ぶ犬（中央下右の黒点）がいい感じでした。

　さて、取り立てて書くこともありません。何かネタはないかな。ということで今日は某に聞いたK君の話を。

　彼は私より2つ年上です。私、子どもが小学生の頃、PTAの役員をしました。その関係で、彼の奥さんや娘さんのこともよく知っています。本人は、若い時分から消防団員でした。夜回り、災害パトロールを先導、地域になくてはならぬ先輩でした。性格は温厚・誠実、真面目一本槍。余計なお世話ですが、私の見立てでは彼の家庭は、所謂嬶（かかあ）天下。奥さんの尻に敷かれていたよう。

　さて、本題です。もう20年以上昔のことです。別に犯罪ではありませんから、時効ということはないでしょう。某日、消防団は、団員の慰労目的に一泊二日。熊本に小旅行を計画しました。厳しい操法訓練、年末年始の火の用心パトロール、寒い出初め式を経てのことです。皆、猛者揃いです。家庭を離れ、気分は開放的。宴会は当然酒池肉林。夜のまちに繰り出し、飲めや歌えやの酒宴だった由。1次会でいい気色となり、一同、2次会はロシアンパブに突っ込んだそうです。彼の国の肌も露わ、ミニスカート女性に囲まれ、ヤンヤヤンヤのカラオケ大会は大いに盛りました。そして杯盤狼藉、ポッキリの時刻となり、一同、店を後にすることになりました。と、その時です、K君曰く

「俺はまだ帰らん。此処におる」

　と言い張ったそうです。酔った彼を、団長が宥め賺し（なだめすかし）、いいから帰ろうと促しますが、女性の肩を抱いたまま座り、頑として席を立とうとしません。顔には悲壮感のようなものが漂っていたそうです。曰く

「団長、金はいくら払ってもかんまん。まだ店をでらんぞ」

と言い張るのです。駄々を捏ね通すのでした。彼は田舎暮らし。初めて見るスラブ系の色白美人に上せたのでしょう。酔って普段の生活からエスケープ、一瞬、目の前の女性に目の眩んで逃避行を描いたことは想像に難くありません。その気持ち、解らないこともないです。業を煮やした団長は、別の団員に命じてK君の両脇を抱えようとしました。それでも動こうとしません。とその時でした。一番若いS君曰く

「K兄、戻ったら奥さんに言いつけるぞ」

　その一言が効きました。我に返った彼はぴょこん、すっ立って店の外に。

　この話を聞いての後、夕刻、ランの折、彼にすれ違う度、この思い出すのです。

　写真は上の話と関係ありません。先週日曜日、義母宅の芝を刈りましたが、その折、草刈り機のシャフトにグリスを塗るの図。この類いはメンテが大切です。