「きらりの旅日記」

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ほしのきらり。

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2023.07.09
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カテゴリ: 歌舞伎
市川中車さんが演じることになった「菊宴月白浪」について更に予備知識を深めてみましょう〜15日観覧予定手書きハート

東京:歌舞伎座 七月大歌舞伎

撮影:2023年7月7日(金)


​きくのえんつきしらなみ​
​『菊宴月浪』​ ​・・・見どころとは?​

『菊宴月浪』は・・・​

歌舞伎の三大名作のひとつである

『仮名手本忠臣蔵』の書替狂言として、

文政4年(1821年)9月、

河原崎座で、

三世尾上菊五郎の斧定九郎、

二世関三十郎の仏権兵衛、

初世嵐冠十郎の与五郎、

三世市川門之助の金笄のおかる等の与五郎の役で、

初演されました。


“大南北”と呼ばれる

四世鶴屋南北による

全11段の本作は・・・

『忠臣蔵』では悪人である斧定九郎が、

塩谷家再興に尽力するために

盗賊暁星五郎となる

大忠臣蔵として描かれているのが特徴です。



物語は・・・

大星由良之助(史実での大石蔵之介)ら四十七士が、

塩谷半官(浅野内匠頭)の恨みを晴らすために

高野師直(吉良上野介)を討った後に切腹、

その一周忌を迎え、

改易となっていた塩谷、

高野両家の御家再興が取り沙汰される

「禅覚寺」の場面から始まります。


作中では・・・

『忠臣蔵』の大序の鶴岡八幡社頭を、

この甘縄禅覚寺の義士たちの墓前に置き換えた上、

“兜改め”ならぬ“宝改め”にするのをはじめ、

『忠臣蔵』の各場面のパロディが織り交ぜられています。


その他、

「九郎兵衛閑居」は、

4段目の「半官切腹」や

2段目の「松切り」、

さらには『忠臣蔵』の全11段の

各々の裏に書き替え狂言や新作を加えて

22場とした『裏表忠臣蔵』にある

「蜂の巣」の件を取り入れたり、

また「両国橋」では、

5段目の鉄砲と猪(二つ玉)の代わりに

花火と角兵獅子を出すなど、

南北らしい巧みな技巧と楽しい趣向を

ちりばめているのが魅力のひとつです。



初演時に大評判となりながら・・・

以降、再演の機会を得ていませんでしたが、

昭和59年(1984年)10月、歌舞伎座で

三代目市川猿之助(現:猿翁)が復活上演し、

大きな話題を集めました。


花道上を大凧に乗り、

さらには、

傘を差して本舞台へ戻るという大掛かりな、

“両宙乗り”をはじめ、

大屋根での立ち廻りや花火など、

スペクタル満載な作品に仕立てられ、

二度の再演を経て

「三代猿之助四十八撰」のひとつに加えられました。


当月は、

新たに台本に他を入れ、

よりスピーディーに物語りが展開します。

32年ぶりの上演となる復活狂言の醍醐味を

存分に堪能したいと思います。


(写真撮影:ほしのきらり。)



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最終更新日  2023.07.09 00:10:10
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