「きらりの旅日記」

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ほしのきらり。

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2023.07.20
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カテゴリ: 歌舞伎
歌舞伎座新開場十周年「七月大歌舞伎」一、夜の部・・・最初の演目です7月7日観覧しました

東京「歌舞伎座」にて

「神霊矢口渡」は、一番右です→ね

七月大歌舞伎 7月3日〜7月28日


福内鬼外 作


しんれいやぐちのわたし
『神霊矢口渡​ ​』  一幕


『神霊矢口渡』は・・・

明和7年(1770年)正月、

江戸 外記坐 (げきざ) で、

初演された全五段の時代浄瑠璃です。


作者の 福内鬼外 は・・・

電気を起こすエレキテルの復元で知られ、

本草学者、

蘭学者としても、

優れた功績を残した 平賀源内 です。


源内は・・・

この名で八編の浄瑠璃を書いており、

本作は、

その代表作と言えます。


鎌倉幕府滅亡から

南北朝時代を描いた

軍記物語 「太平記」 を素材に、

新田義貞の一族 を扱ったもので、


(よしおき) が、

矢口の渡しで戦死した後、

遺子徳寿丸を守り育てる苦心と、

義興の弟義峯を巡る悲劇を中心に描かれています。


この物語の内、

「頓兵衛住家」は・・・

四段目の切にあたあたり、

単独での上演を重ねています。



​どんな・・・お話?​

このお話は、歌謡曲で有名な

矢切の渡ではなく

「矢口」なので間違えないように


物語は・・・

「義峯」 と恋人の 「うてな」 が、

義興を死に追いやった渡し守の 「頓兵衛」 の家へ、

そうとは知らず、

一夜の宿を求めにやって来るところから始まります。


前半は、

頓兵衞の娘 「お舟」 が、

義峯の姿を一目見た途端に

喜んで宿を貸すことにし、


白湯を沸かしながら、

義峯をかき口説く

“クドキ” がみどころです



この件 (くだり) の詞章には、

「右よ左とつけ廻す

 琥珀の塵や磁石の針」

という、

化学に通説した源内らしい表現が、

用いられています。


​後半の見せ場・・・とは?​

義峯の命を奪おうとする頓兵衞と、

義峯の身代わりとなった お舟との立ち廻り や、

頓兵衞の 鳴鍔 (なりつば) を鳴らしながらの

“蜘蛛手蛸足” (くもてたこあし) の引っ込みなど、

見せ場が続きます。


お舟は・・・

恋と孝との板挟みで苦しんだ挙句、

父親の手に掛かるという、

義太夫狂言では、

数多く扱われる恋に身を焼く娘の役柄です。


前述のクドキに始まり、

手負の様子や、

報せの太鼓を打つ終段まで、

娘の情熱を哀れ深く表しています。



一方、

頓兵衞の人物像は・・・

結末に至っても善人に戻ることなく、

徹底して極悪非道の人物として

描かれているところに大きな特徴があります。


原作では、

端敵的な役柄でしたが、

七世市川團十郎が、

独自の工夫で加えて演じて以降、

今日のような大役となりました。


幕切れに向かい、

廻り舞台を使って

効果的に川を表現する演出も見どころです。

義太夫狂言の名作をご覧ください


(写真撮影:ほしのきらり。)​



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最終更新日  2023.07.20 00:10:10
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