「きらりの旅日記」

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ほしのきらり。

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2023.07.23
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カテゴリ: 歌舞伎
東京歌舞伎座の七月大歌舞伎【夜の部】は、成田屋さんです今回は、13代目、ぼたんちゃん、新之助君も出ています。

​歌舞伎座新開場十周年『七月大歌舞伎』​


【夜の部】

​かみのめぐみわごうのとりくみ​​
​​​二、 神明恵和合取組​


  め組の喧嘩​​   ​四幕​


   ​竹柴其水 作​


『神明恵和合取組』 は・・・

明治23年(1890年)三月、

新富座で初演されました。


作者の竹柴其水 (きすい) は、

河竹黙阿弥の高弟で、

本作は、其水の代表作である


文化2年(1805年)に芝神明社の境内で実際に起こった

鳶と力士の喧嘩を素材にしており、

『め組の喧嘩』 の通称で、

知られる全四幕の世話物です。


江戸庶民の人気の対象であった

鳶と力士の生活や、

心意気が生き生きと描写され、

“火事と喧嘩は江戸の花”  と言われる

江戸情緒の味わいに満ちた作品です



​序幕の「島崎楼」では・・・​

品川宿の遊廓の正月風情が溢れる中、

鳶と力士の喧嘩の発端が描かれており、

傲然とした力士と、

喧嘩っ早い江戸っ子気質の鳶との対比が眼目です


仲裁に入る鳶頭の辰五郎は、

粋で鯔背な江戸っ子の代表であり、



頭としての貫目と侠気の魅力溢れる役どころ。

その辰五郎が、

侍や力士に見下された

悔しさに耐える心情を、

引っ込みの内に描き出します。



続く「八ッ山下」で、

遺恨を晴らすため、

辰五郎が力士の四ッ車大八を襲う件は、

暗闇の中で互いが探り合う

“世話だんまり” となっています。



二幕目の「芝居前」では・・・​


宮地芝居の賑わいを背景に、

鳶と力士との二度目の達引が描かれます。


辰五郎と力士たちとの間に交わされる

七五調の台詞が聞きどころです。



​三幕目の「喜三郎内」では・・・​

力士への仕返しを心に決めた辰五郎と、

辰五郎を案じて意見する兄貴分の

焚出し喜三郎とのやり取りが描かれます。


そして、

​「辰五郎内」では・・・​

辰五郎の苦悩と、

夫婦、親子の姿が、

竹本を巧みに用いて繊細に描かれます。


やがて、

本心を明かす辰五郎の心情と決意、

女房のお仲、

息子の又八との別れの場面が

この作品の山場となります。



大詰では・・・​


火事場装束を身に纏った鳶が勢揃いし、

力士との大立ち廻りが展開されます。


梯子を使った身のこなしや、

迫力ある喧嘩の様子は、

本作ならではの見どころです。



そして、

激しく争う鳶と力士の間に

喜三郎が割って入り、

大団円を迎えます。


粋な江戸風俗を巧みに取り入れた

世話物の名作をお楽しみましょう


(写真撮影:ほしのきらり。)​



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最終更新日  2023.07.23 00:10:09
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