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March 19, 2019
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みなさん、こんばんは。
イベントを紹介する時、やたら平成最後の~がつくようになりましたね。確かに、あと一か月で平成が終わります。
今日はボートピープルだった著者が描いたまるで詩のような作品を紹介します。

小川
Tui
キム・チュイ
彩流社


私たちの身近に流れる川は、あくまで国内だ。川を渡れば同じ日本。変わり映えしない。しかし、そうでない国もある。川は希望に満ちた向こう側への道でもあり、生死を分ける残酷な門でもある。国境を越えるために大河を渡る人達にとっては。本編の主人公にとっては、川はそんな存在だった。

 川の水は、ある国を流れて別の国にいっても、最終的には海へ注ぎこみ、どこの川とも見分けがつかなくなる。人間はそうはいかない。書類上で国籍を変えることもなかなか難しいが、変えたところで容貌や言葉から、簡単に自分自身をどこかに所属させることはできない。何より、どこかに所属していないと生きることすら難しいのが厄介だ。主人公もまた川を越えて、国の所属をあちらからこちらへ変えた。

 変わってゆく過程を編年体で書くと、変化に伴う心理の変化などが見た目にもわかりやすかったはずだ。だが敢えて著者はその手法を取らず、川の水のようにわかりづらい構造を取った。人なんてそんなに簡単にわかるものではないし、定席通りに人の気持ちなんて変わるものではないですよ、というコーションか。だから読者はあちこちの支流をたどりながら、本流はどこかを探る。読み終わり湧き上がってきた何らかの感情が、果たして著者の意図したものなのか、どこかに不安を抱きながら。いや、確かなものを探ることすら、本当は空しいのかもしれない。川は常に動き、一定ではないから。



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最終更新日  March 19, 2019 12:00:32 AM
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