コウノトリの町で―城崎




コウノトリの町でフクロウに出会う―序曲―
at 2002 11/14 20:28 編集

 約1400年前のことです―――――。
傷ついたコウノトリが湯呑みをしていて、それで発見されたと伝えられる但馬の国・城崎温泉へ行ってきました。

 情緒たっぷりの数多くの文人に愛された城崎へ、アタシと知的障害という世間の荒波にもまれ(つつ、忘れ去られ)ながらも、共に愉快に生きる十数名とのバスの旅でした。

しかし、情緒溢れる町への旅はよいが、バスの行程が片道約5時間というのは発案者よ、なんとかならなかったのかいな(笑)。
アタシはいいよ、仕事のような(笑)趣味の世界のような(笑)旅への帯同なのだから。
 よくアタシは、「趣味の・・・・」という言い回しを使いますがね、テキトウとか、オザナリとかという隠語で捉えないでくださいね。アタシはいつもいつも【生き甲斐】は趣味だと主張しているものですのでね、その点、お願いいたします(笑)。
逆にアタシの安住する【世界】と対極にあるのがですね、村的しがらみや、慣習的倫理観などに泳ぐ世界。これを【仕事】と申すしだいですのでね・・・・・・。

 さて、円山川に沿い、桃島川と大タニ川に挟まれた小さな温泉街、城崎です。
 到着したのが、日も暮れなずむ4時半。
宴会はジャスト6時半。明日は但馬海岸経由して、ハチ北スキー場近くの「木の殿堂」を見学して帰路につくという、無謀な強行軍。
 大谷川沿いの大きなお宿に我らが愛すべき同族を放り込み、アタシは浴衣なんぞに着替えて外湯めぐりの「湯巡り札」を購入し、いざ行かん!文学青年の夢千代との出会い!!(笑)のつもりでしたが、10畳のお部屋の「お友だちたち」が申すには、
「ま~るくん行くならワシも行きたい・・」
「ワシはテレビ観る」
「ぼ、ぼくはゲーム・・し、したい・・」
「おるけん、アイスこうてきて・・」
あのぉ~~、ここでアタシ七つの体に分身するつもりは毛頭ありませんの、アタシは七福神の湯巡りするのですの!!
で、結局テレビあてがい、ゲーセンはお連れに5人ばかし預け、アイスクリームは虫歯になるからダメ!と誤魔化し、ついてきたのが3人ばかし。あのぉ~~、アタシ、1時間で湯巡りシールゼンブもらいたいんですけど・・・。
ほれ、下駄履くとこから躓いてどうするねんちゅうのに、まったく!(笑)
川沿いの柳にウラメシヤァ~~(泣)。
この情緒、アタシの魂に!向ってくるお嬢さん二人組みに預ける準備あるんだから、ここであんたら雄叫びあげるなよ・・念じ、下駄はアスファルトになった道路にカランコロン。。。
あたしのハートもカランコロン。。。
頼むから、もう少し離れてくれないかなぁ~、アタシ旅の空の下では、一人になりたいタイプですの。あんたら一人では行けんけど・・。
で、あげちゃいましたね、雄叫びを、F君。
「ウアガァラァ~~~~」
どうしてタイミングいいのかしら。。トホホ。
浴衣にブルゾン羽織った女子学生風情二人。
そのすれ違い様・・・。
「何あれ~~、へんやん、へん、気持ち悪」
・・・・・・なんて、タイミングいいんでしょうねぇ~~(泣)。
「ちょっと、いいですか???」
はい、アタシ、見過ごすわけにはいきませんのよね、【無知からの知】は自ら渇望するけどもね、【知のふりした無知】、許せませんの。

「・・そうだと知らず、すみません・・。私たちよく大阪のあるNPOでアルバイトもしたこともあるのに、これから学びます」
そんなことアタマに描いて(笑)接したつもりでしたが、力及びませんでした・・。
「いこ、いこ」と浴衣の袖引っ張る目上のWさんに促されて・・・・。
それからは怒涛の湯めぐりでした。「地蔵湯」に「まんだら湯」に「やなぎ湯」に「御所湯」「一の湯」に「コウの湯」・・。
すべて湯のつかるの3分以内!着替えるの手伝うのに5分!最期の宿近くのコウの湯だけは庭園風呂なので、情緒に浸るフリしてまして、でもものの5分。
「まるくん、キュシュン・・鼻いたい・・」
だから、部屋におとなしゅうしてろ!言うたろがいなぁ!ったく、まぁええやん(笑)

ところで・・・・・・。
どんなモノサシで人を見てますか?
どんな曇ったメガネで人を見てますか?
哀れむ、憐れみ、優しい手をさしのべる、思いやり、????
それら、すべて【差別の源泉】ですよ・・。
わかってまして?

宿に着く真際、ある土産物屋にわんわんたちの土産でも、と立ち寄った。
クシャミするやつはしとけ(笑)。
で、コウノトリの町でなんのご縁か、置物のフクロウと目が合いましたの・・・・・。

これは、次回に、つづく、としておきましょうか、ね(笑)

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フクロウに出遭ったコウノトリの町で―due(第2)―
at 2002 11/16 ^

さて、城崎の土産物屋でふと目に留まったフクロウさんです―――――。
 店の軒をくぐり、ふらり入ったとたん、フクロウと眼が合いましたの・・・。
ビビビ~~♪と感じるものがあったのです。
運命を信じますか?
アタシは出遭いはいつも運命だと信じて疑いませんの。ですから、一期一会の刹那を人の百倍【楽しむ】性質なんです・・・・・。
手に触れてみる。
お手玉のような小豆が入ったような感触。和風な衣で包まれたツガイのフクロウさんです。
フクロウが申すには・・・。
「貴方に出会えてよかった・・・」
アタシ自身へのすばらしい旅の想い出に、いつもセンスのよい自分へのご褒美・・・・。
お家の仲間たち?を回想せずにはいられませんの、センスがキラリ♪と光る数々の――――。


――――走馬灯のように駆け巡る、いかした土産物たち。

●「ゼンブデセンエン」バチカン市国での葉書売り、封筒のなかは厚紙と5枚の古びた写真。
●ラクダ使いに連れていかれた香水売り屋のギザで「クレオパトラ」という名のただの市販の香水原液・・。
●タイのバンコクで買った素敵な素敵なお香入れは、母の実家のトイレにある。
●インドはムンバイで買った銅製のお盆。
とっておきの来客に紅茶をだすのに添えて、カップを置くと、盆の絵剥げ落ちて・・・。
●アテネ、シンタグマ広場で前金で買って彼女の名前を彫ってもらったカメオ。夕刻取りに行ったら金庫ではなくレジからポンと出された。

その他幾多のとっておきの、エクセトラ♪

いつも旅先でのアタシと相思相愛の仲間たち。
いまでもアタシの物置部屋で愛想ふりまいている。もうすぐお家に帰れるよ、幸せを運び、古代ローマでは学問の女神のフクロウさん・・。

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帰宅して―――――。
「はい、これはわんわん、これねずみ、これくまくん、・・これお愛想でママ・・で!これはパパ自身へのがんばった、ご苦労さんお土産。
どぉ?かわいいでしょ?」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・みなさん聞いてます?






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