Dog photography and Essay

Dog photography and Essay

上海影視楽園3


「上海灘でのラストシーン」

「中国上海写真ライフ」では、
上海影視楽園の写真を公開しています。

69.jpg

現在の上海の歴史は、1842年にアヘン戦争に負け、
上海を始め5港を開港したことから始まる。
5港とは上海・広州・寧波・厦門・福州の事である。

70.jpg

アヘン戦争後の南京条約締結後、上海に租界地区を形成。
一番先にイギリスが上海に租界治外法権地区を形成させ、
3年後にアメリカが租界、その1年後にフランスが形成した。

71.jpg

租界のため上海では西洋の建築物が数多く残されており、
上海外灘や上海南京東路周辺のフランス租界地の建築物が、
残っており、キリスト教会も同じ時代に次々と建てられた。

74.jpg

香港映画「上海灘」の許文強とボス馮敬堯の娘の馮程程。
そして馮程程の夫の丁力。上海灘でのラストシーンで、
許文強が放ったピストルの弾が馮敬堯目掛け飛んだ時、
許文強の弟分の丁力が放った弾が許文強目掛け飛び、
馮敬堯と許文強に当たり、馮程程の涙で映画は終わった。
そのラストシーンが写真の教会で撮影された。


90.jpg


「蘇州川の上に架かる外白渡橋」

「中国上海写真ライフ」では、
上海影視楽園の写真を公開しています。

baidu.jpg

上海の紹介写真のトップに挙げられる場所は、
外灘から浦東を望んだ写真ではないだろうか。
写真は上海世博会を前に点検修理する前の、
外白渡橋を撮影した写真である。

72.jpg

外白渡橋は、1907年に建設され蘇州河と黄浦江の、
合流地点に掛けられた鉄鋼橋で、長さは104mある。
102年の歴史を持つ橋であり、様々な歴史を刻んできた。

73.jpg

中国のテレビドラマ「清深深雨濛濛」で「趙薇」が橋から、
飛び降りたモデルになったのが、この「外白渡橋」である。
その撮影は、外白渡橋をモデルに造られた写真の橋で、
行われたが、ドラマで見た橋より低く感じられた。

89.jpg

実際の外白渡橋を渡り終えると、その向こう側には、
旧日本租界の「虹口」があるが、第二次大戦以前には、
多くの日本人が住んでいた。今もその面影はある。

91.jpg

日清戦争の時代から第二次大戦前までの上海は欧米や、
日本の租界となり「魔都」といわれるほど魅力があった。
そんな「魔都」の時代は、中国の屈辱の歴史の上に成り立ち、
我々はもとより、日本政府首脳も忘れてはならない事である。

92.jpg


「赤い毛糸で編んだ子供の靴」

「中国上海写真ライフ」では、
上海影視楽園の写真を公開しています。

76.jpg

上海影視楽園内の川に架けられた外白渡橋を渡って、
対岸へ着くと目の前に、小物が売られていた。
駄菓子屋さんの表出店に吊るしてあるおもちゃ類は、
コマなのか何なのか分からなかった。

77.jpg

私の小さかった頃は、三角形や菱形また丸形の、
木で出来た「はめパズル」や「だるま落とし」
また「積み木遊び」をした記憶が蘇って来た。

78.jpg

横笛も箱の中に雑然と入れてあり、その横には、
縦笛なども売られており、また色鮮やかな、
古式工芸傘と書かれた箱の中に、売り出し商品の為、
買わない人は触って弄ばないようにと書かれている。
開いてみると新しいニスのような香りが漂ってきた。

79.jpg

荒削りな木工椅子の上に、サッカーボールを持って、
ブルーと赤の車に座っている小さな熊さん。
手作りの良さが伺えるが、色の塗り方も、
色むらがあり、それが返って素朴さを増した。

80.jpg

針金の枠で作られた小さな靴の周りを赤い毛糸で、
上手に包んでおり、可愛い置物が出来ていた。
とても可愛らしい真っ赤な毛糸で編んである子供の靴の、
小物が並んでおり娘の小さい頃の事が蘇る。


81.jpg


「安定した平凡な生活」

「中国上海写真ライフ」では、
上海影視楽園の写真を公開しています。

75.jpg

5月の清々しい緑の中、一人でのんびりと古えの、
セット上の上海南京路から上海下町の街並みを歩いた。
1930年代上海の屋根の造形美は、はじめてみた時の、
感動は今でも心に残っている。

82.jpg

壁には撮影に使ったのだろうか色々な張り紙が、
所狭しと貼ってあったが、剥がさずに撤収したのか。
和親康楽安平--家族が睦ましく親しく健康で楽しく、
安定して平凡な生活と家族のあり方を描いている。

83.jpg

本号直接西洋進口--この商店の商品は直接西洋から、
仕入れたものですなどや、獨家経銷--ここだけに、
売ってますよなど、この時代のスローガンや、
コマーシャルが書かれてあったが時代を表している。

84.jpg

當と入り口に書かれていた建物を撮った。しかし、
「當」の意味が分からなかったので調べたところ、
「質屋」と言う意味であると言う事が分かりホッとする。

85.jpg

その質屋さんの前に獅子像が置いてあったが、
ここでも雌は左に雄は右に置いてあった。
もう何度も説明しているが、手鞠を持った方が、
雄で、子供をあやしている方が雌である。


86.jpg


「信仰の自由には制限がある」

「中国上海写真ライフ」では、
上海影視楽園の写真を公開しています。

93.jpg

中国では宗教の自由は1954年の憲法で、
宗教信仰の自由を持つと規定されている。
だが、日本で言う所の信仰の自由は制限がある。

94.jpg

私が中国に来た1994年当時私の通訳者はキリスト教の、
信者であり、日曜日ともなれば近くの教会へ出向き、
私の中国の宗教観が大きく変わり共産党員に、
中国の信教の自由について聞いた事がある。

95.jpg

その時の通訳はキリスト教信者の通訳者だったので、
少し緊張したし、年配の彼も緊張していた。
返ってきた返事は、国家安定のため、中国の国情に、
調和しないものは、規制をかけられると言われた。

96.jpg

キリスト教の中国での歴史は、1549年に2年半の期間、
フランシスコ・ザビエルは自ら中国宣教を試みたが、
果たせず病没し、アレッサンドロ・ヴァリニャーノが、
ザビエルの遺志を継いで中国宣教の実現を図った。

97.jpg

ミケーレ・ルッジェーリは1579年にマカオに到着して、
中国語を学び3年後にはマテオ・リッチがこれに加わった。
実に430年~450年の歴史で1億人ほどの信者数になった。
だが法輪功はわずか10年ほどの期間で1億人に達したので、
中国中央が弾圧逮捕に乗り出したのかもしれない。

98.jpg


「旧日本軍により撤去される」

「中国上海写真ライフ」では、
上海影視楽園の写真を公開しています。

99.jpg

中国に天主堂が建てられ出したのは、17世紀または、
18世紀初頭以来の歴史があり、清末の時代に建てられ、
現在に至るものが古い教会で北京にある。

100.jpg

中国で最も古い天主堂は1999年にポルトガルから、
中国へ返還されたマカオにあるの17世紀の大聖堂だろう。
2005年に世界遺産に登録されたが、私は1995年に行った。
上海にも天主堂はあるが、写真の天主堂とは概観が違う。

101.jpg

現在の上海にある天主堂は中国で初めて西洋建築の手法を、
取り入れた教会としても有名で、1910年に建設された。
上海徐家匯にかつて多くの文化人が住んでいたのも頷ける。
写真の女神像は、第一次世界大戦戦勝記念女神像と呼ぶ。

102.jpg

第一次大戦で戦死した欧米居留民を記念して1924年に、
建設した平和の女神像であるが「新・上海灘」の撮影にも、
平和の女神像がバックに使われている。

だが、1924年に建てられた場所に、この女神像はない。
現在では、上海影視楽園の天主堂から100mの位置に建つ。

103.jpg

女神像の跡に、上海第一代目市長、陳毅像が立っている。
1948年は国民党との戦いで上海解放!南京が解放され、
中華民国から中華人民共和国にり、陳毅は蒋介石を見送った。

1924年当時、華僑の人達の寄付により女神像が建てられた。
だが、第二次大戦中、旧日本軍により撤去されてしまった。

104.jpg


「望郷の念に駆られるかも」

「中国上海写真ライフ」では、
上海影視楽園の写真を公開しています。

87.jpg

上海影視楽園の散策も最後のページとなってしまった。
写真の花の名前は、ハッキリとは分からないが、
シモツケではないか?などと思ったりしている。
友人の「さなちゃん」か「雪桃さん」なら知っているかも。

88.jpg

これまで上海影視楽園の中の様子を写真を追って、
紹介して来たが、1930年代の魔都上海と呼ばれた時代を、
再現した街並み、少しは参考になったでしょうか?

またこの影視楽園ではチャウ・シンチー監督・主演の、
「功夫」日本名カンフーハッスルや木村拓哉主演の、
「華麗なる一族」でも古い街並み撮影の為遣われた。

105.jpg

80年代に撮影された香港映画でも、この影視楽園で、
撮影した映画が多く発表されている。
初めての中国旅行で、この影視楽園へ足を伸ばすのは、
何とも時間が勿体無いとおもう。

106.jpg

だが、留学生や出張ペース、また企業より派遣されて、
中国へ住んでいるような人なら上海付近を旅行した後に、
まだ自由になる時間が有れば、のんびり散策も面白い。
丸一日掛けて堪能して頂ければと思うが、
前もってDVDから情報を得てより、散策すると楽しい。

107.jpg

まずは上海南京路を3,4回歩いてみて、影視楽園へ、
来てみると懐かしいようなタイムスリップしたような、
そんなノスタルジーに浸れるのではないかと思う。

108.jpg



「中国写真ライフ」へ戻る。
「上海から雲南石林・昆明へ」へ



© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: