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Dog photography and Essay
ワニランド
「微笑みの国」
微笑みの国、タイランド。
人々は楽観主義。数々の素晴らしい景観。
退屈を忘れさせ、雨は暖かく心地良く。
あなたが探していた何かが見つかる国。
旅行ガイドなどにはこのように紹介されている。
バンコクからパタヤに向かう途中、
「蝴蝶園」により、そして「ワニ園」に来た。
ワニ園に付く前に、ガイドから、
「はい!もう直ぐワニ園に着きますよ!」
「必要でない荷物はバスに残して下りるよう」
バスの窓越しにワニ園の正面玄関入口が見えた。
ガイドが、入場券を配っているのも知らずに、
私は道路を跨いで、道路の一番端まで行き、
正面ゲートの全体を画像に収めた。
バスの中で中国人たちが話しているのを、
うとうとしながらも聞いていた。
このワニ園で3年ほど前、ワニの池に、
飛び込み自殺した女性がいたという。
そして、その女性の身体は、助ける間もなく、
ズタズタに食い千切られていたと、
それを聞いていた若い女性達は、
「うそー!」とか「いや!怖い!」などと、
言っていたが、そのワニ園に着いた。
そして、正面にタキシードを着て、
右手にシルクハットをかざしているのは?と、
近寄ってみて、ワニを模ったモニュメントだった。
「蝴蝶園」にて、一番初めに入場をとの、
教訓は、やはりここでも忘れてしまっていた。
ガイドは入場チケットを右手に持ち、
早くして下さいと、そのチケットを振っていた。
ごめんごめんと、言いながらチケットを受け取り、
中に入っていった。
上海から同行していた添乗員は、このワニ園は、
広いですから、迷子になると厄介だから、
あまり、写真を撮ることに集中しないように、と、
念を押されたが、口では、
「分かってますよ!心配しないで!」と言うと、
それが一番心配と首を横に振っていた。
「四面佛」
タイのワニ園の中に入ると、
いきなりタイランドの象徴である
「四面佛」の像が右側にあった。
その上に上がり、4方向から画像にした。
この四方の仏陀を梵王といい、
タイの曲がり角に小さい四方の神が、
設置してあるのを見ることが出来る。
その四方の仏陀である「四面佛」が、
ワニ園の入口を入ってすぐ右側にあった。
バスの中で聞いた女性のワニ池への
飛び込み自殺や、ワニの調教師が、
頭から噛まれた事件など考えると理解できる。
タイランドの国民の90%が仏教徒である。
仏教と言っても、日本の仏教とは違う。
日本の仏教は、中国から伝わった。
中国の仏教もまた日本の仏教とも違う。
日本の仏教は大乗仏教であり、
タイの仏教は爾前教である。
成仏する為には自分が出家して、
修行に励まなければ成仏しないと、
言うような教えである。
その教えがそのまま残る仏教であり、
日本の仏教は長い時を経て大乗仏教になった。
タイの人達は純粋なのかも知れない。
揺り篭風ベンチ
タイのわに園の「四面佛」の画像を、
撮り終えた頃に、ふと同じツアーの、
中国人が居なくなった。
居なくなったと言うと、
聞こえが悪いが、要するに、
私がタイムオーバーしてしまったと言う事。
また小走りに何処へ行ったのか?
辺りを見渡しながら探していると、
何とも風情のある木で出来た屋根付きの、
揺り篭風ベンチが目にとまった。
こうなると、今まで何処に行ったのかと、
探していた中国の皆さんの事は、
頭から忘れ去っていた。
そして、2台ある揺り篭風ベンチの、
どちらを画像に収めようかと、
考えていると大きな一羽の鳥が、
ベンチの上に飛び乗った。
私は慌てて、その鳥が逃げないように、
そっと近づき、画像に収めた。
その時、後から中国人の声!
また居なくなったからと、
探していたのですよ!といわれ、
もう一枚、その鳥の画像を
撮ろうとしたが、私達の声に、
驚いたのか、飛び立ってしまった。
でもこの鳥の名前何ていうんだろう?
花も知らなければ鳥の名前も知らない!
草の根運動の大切さ
ここはタイランドのバンコクから、
パタヤよりに2時間以上、
車で移動した「ワニ園」の中である。
中国人のツアーに混じって、
上海から来たのであるが、
中国人のツアーの皆さん方の中には、
このタイ旅行が3回目と言う人もみえます。
ですから、結構要領を得ていて、
ここはあまり面白くないとか、
ここで写真を撮ると良いなどと、
皆さんで決めてかかり、先へ先へと進みます。
私の方はと言うと、このタイランドは、
始めて来たところで何もかも見てやろうと、
思っており、私の考えと相反しています。
ですから、私と皆さんとの進行スピードが、
段々と食い違ってきて、気が付いたときには、
皆さんが何処へ行ってしまったのか?
私は今何処に居るのだろうと?という、
不安に似た気持ちになってしまいます。
しかし、それは反対で、中国人の人たちは、
日本人が何処へ行ってしまったのかと、
最後には観光どころではなくなるとの事。
昨年の5月に反日デモが起こり、
中国全土大パニックに陥ったが、
心配して下さる声や姿に、やはり草の根運動の
大切さをひしひしと感じた。
イルカのモニュメント
「微笑みの国、タイランド」
人々は楽観主義。数々の素晴らしい景観。
日本の国土の1.4倍あるタイランド。
国民の95%が仏教徒である。
タイのワニ園の敷地内にある池の畔に
イルカのモニュメントがあった。
どうしてこのワニ園の池の畔に、
イルカのモニュメントがあるのか?と、
ガイドに聞いてみたが、分からないという。
逆にそんな事は聞かないで下さいよ!
などと言うような苦笑いを浮かべている。
一人の中国女性が、前回タイ観光した時に、
ドルフィンショーを見たけど、
タイでは結構人気があるのでは・・・と、
自信のない事を話してくれた。
そして、象のモニュメントを指差し、
像はタイランドの象徴であるし、
象はイルカよりもっと頭がイイのよ!と、
訳の分からない事を話していたが、
地元ガイドは相変わらず、黙っていた。
皆の声を遠くに聞きながら、
更に画像に収めたが、
そんな時、地元の家族だろうか?
ハイキングに来ていて画像に収めた。
そんな時、ふと、日本の事が、
脳裏をよぎった。日本と言っても、
私がまだ日本で工場を、
経営していた遥か昔の事である。
3人の子供と妻と5人家族で、おにぎりを持って、
車で30分ほど走った森林公園へ、遊びに行った。
あの頃は、まだ私も若かった。
子供達も4歳・6歳・8歳で妻も若かった。
今では、その子供達も、皆結婚して、
さらに上の二人には、既に子供もいる。
あの頃は、楽しかったな~などと思っていると、
「早くして下さい!」と遠くから叫ぶ、
中国人の声に、我に返った。
「シャム」と呼ばれた時
タイランドは、
その昔では「シャム」と呼ばれた。
昔よりタイに住む人達を、
「シャ-ム」と呼んだ事からなのか?
13世紀末に「アンコール帝国」を、
カンボジアの主要民族クメール人が、
タイ語を話す人々を「シアム」と、
呼んだのがその頃「シャム」と呼ばれた。
語源がどうであれ、
「微笑みの国・タイランド」の、
呼び方には納得した今回の旅だった。
タイ語で「こんにちは」を、
「サワディカー」という。
私のノートに色々な単語が、
書いてはあるが、悲しい事に、
意味が書いてない。
中国語でも書いてあれば良かったが、
ピンインで書いてあるので分からない。
ガイドの事はタイ語では、
「ツァツァワン」と言い、
「ツァツァワン」の前に名前を付けるが、
その名前をタイ語で何と呼ぶか?
私達の現地ガイドの姓は「韓han2 ハン」
だから「ハン ツァツァワン」と呼んだ。
画像は、自然の石をモニュメントとして、
庭園に置いてあった。
ガイドは「鳥」といったが、
無理してみれば見えないこともない。
水面に写るモニュメント
タイ旅行の前準備をする時間が足りなく、
色んなところへ来てみて、
もっと予備知識を蓄えてくるべきと、
後悔したりもした。
旅行先で会った日本人観光客は、
皆同じように、手に持っているのは、
「地球の歩き方」の本だった。
私が持っているのは、中国旅行社から
メールに添付された資料を、
プリントアウトしたものだけだった。
そして、その資料をノートに一通り、
書き写した内容であるが全て中国語だった。
その中国語で書かれた地名を、
辞書で探すのは至難の業だった。
まず地名が分からない事には、
ネットで調べる事ができない。
そこで簡体字の中国語の地名を、
繁体字に換えて、検索すると、
いつもであるならば、日本語が出てくる。
しかし、出てきたのは全て中国語・・。
中国語の勉強ではない。
始めは丸一日かけて、調べたが、
とても気力と体力が持たない。
それで、日本の検索で調べたタイランドを、
プリントアウトして持ち込んだが、
今回の旅で全く行く事のない場所が、
多かったので半ば、がっかりした。
画像は池の水面に写る対岸の、
公園の木々やモニュメントである。
対岸へはとても行く時間がなかった。
牛車(ぎっしゃ)
タイのワニ園の池の畔りを、
中国のツアー客に大きな声で、
「早くして下さい!」と呼ばれ、
小走りで彼等に追いついた。
ふと、右側を見ると牛車が目に止まった。
現地ガイドに、
「いつ頃使われていたのですか?」と、
聞いては見たものの、
「もう大分前ですよ!」と応えた。
現地ガイドの年は、28歳であった。
私は少なくとも50年は経っていると、
思ったりもしたが、また立ち止まり、
この牛車を画像に収めた。
中国人からは、そんなもの撮って、
何が面白いのだろう?と溜め息混じりに、
言うが、私にとっては興味深いものだった。
牛車を辞書でひくと「ぎっしゃ」という。
私は「うしぐるま」から辞書をひいた。
日本で牛車といえば、平安時代に遡り、
京都を舞台にした映画などにも、
このような大きな車をつけ、
綺麗に漆が塗られた牛車を見かけた事がある。
そのような優雅さは、この牛車からは、
感じ取られはしないが、その昔の
ロマンを垣間見るには十分な材料だった。
勿論、タイのその昔、第二次大戦中、
日本側に荷担した時代には、
多く使われていたのではないだろうか?
ガソリンが高価な時代である。
大砲を運ぶにしろ、物資を運ぶときにも、
この牛車が活躍したのではないかと、
勝手に思ったりもしていた。
前方を見ると、中国人達は200m先を、
ゆっくりと歩きながらも、
心配そうに振り返る人もあった。
私は、気がとがめ、自然のうちに
走り出していた。
ワニの剥製
「微笑みの国、タイランド」
やっと、ワニ園の入口へ来た。
タイ語で書かれているので、
チョッと分からないが、
ワニ園の歴史始め、ワニの種類や、
その他のことが書かれているのだろう。
このワニ園には、1万匹のワニが、
居るとの事であるが、
よく数えたもんだと思った。
ワニ園の中に設置された
口を開けたワニの剥製であり、
このワニ園のアトラクションである。
そのワニが口を開けた剥製に、
頭を押し込もうとしているのは、
今回、上海旅行ツアーのマドンナの、
元気あふれる医科大学生の女の子。
彼女は、小さい頃から、一回のみ、
目にした活字は大体覚えているという。
私は、自分のノートに書いてきた
ファッションの動向という
中国文を彼女に見せた。
その後、10分間でその内容を、
書くようにテストしてみた。
ファッションに関しては、
あまり知識が無いと言っていたが、
70%ほどが合っていた。
この子であれば、医科大学も
優秀な成績で卒業し、大学院で更に、
知識を吸収し、博士になるだろうと思った。
「ワニが1万匹」
タイランドのワニ園は、
バンコクからパタヤ方面へ、
車で2時間以上移動した所にある。
我々ツアー一行は、
ようやくワニ園のワニが沢山居る
中心スポットへたどり着いた。
ちょっと気分の悪くなった方、
申し訳有りません。
このページと次のページのみ、
少し驚かれるかも知れません。
このワニ園には、
1万匹のワニが生息している。
爬虫類が変化したワニの、
皮は頑丈な皮膚をしている。
50本ある歯というか牙は鋭く、
カッターナイフと同じくらいの
切れ味があるという。
普通の爬虫類は3部屋であるが、
ワニは4部屋の心臓を持ち、
効率よく酸素を送れる。
ワニは最も知能が発達しており、
犬のように人を見分けれる脳を持ち、
訓練をすればアトラクションも、
こなす事が出来る。
しかし、これだけ多くのワニが、
一斉に動き出すと、少し不気味である。
橋の上からワニを見下ろしているのが、
私と共に上海からツアーできた人達である。
5年ほど前に、この橋から飛び込み、
自殺した女性の記事が各地の人々を、
震撼させたという。
その飛込みを見ていた人は、その女性の
身体は見る間にズタズタに、
引きちぎられたという。
もう直ぐ、ワニのショウが始まる。
会場からも悲鳴
タイランドのワニ園は、
バンコクからパタヤ方面へ、
車で2時間以上移動した所にある。
そのワニ園にてのアトラクションの、
ワニと人のショーが始まったのは、
私達が、観覧席に座ってより20分後だった。
どんなショーなのか?何も資料が無かった。
ただ現地ガイドの話した投身自殺や、
人命を落とす寸前の事故も起こしていると、
紹介あったが、私はそのショーを、
黙って見ている事しか出来なかった。
真っ赤なTシャツを着て、頭にも、
赤のハチマキをした調教師が出てきた。
はじめ、正座したまましきりに、
手を合わせショーの無事を祈ってるよう。
そのうちに、プールの中にいたワニの、
尻尾を持ち、少し高くなったタイルの上に、
引っ張って載せていた。
何度もタイルの上に打ち水をしていた。
はじめワニの牙がどれだけ凄いかを、
竹の棒でワニの口に運び披露していた。
「ガブッ!」という感じが相応しいくらい、
そのワニの咬むスピードは一瞬だった。
いきなり、自分の手をワニの口に入れた。
いつ咬まれて手が無くなっても、
おかしくは無い状況だった。
ワニは調教の訓練次第で犬と同じ位、
人の言う事を聞き分けるという。
しかし、2000年にこのワニ園での事。
ショーの最中にワニがパックリ口を、
開けた所に、頭を入れ込んだ。
その頭は、観客の見守る中で、
ガブッっと、咬まれてしまった。
それを見ていた別の調教師達が、
その人を直ぐに病院へ連れて行き、
一命は取り留めたものの悲惨な結果に。
そんな事故が、過去に有ったにも関わらず、
ワニにその頭を入れる見世物はあった。
こうなれば、ワニとの信頼感しかないと思った。
4m離れた所から、ワニの口めがけて、
身体で滑り、ワニの口の手前寸前でストップ。
会場からも悲鳴が上がっていた。
アメリカから来ていた人達は、
ただ呆然と立ち尽くすだけだった。
ショウの終わりにワニを両手で抱え、
観客に向けワニをご披露するのだった。
観客に、ワニの檻(おり)の中に、
入ってくるよう、マイクで話していた。
しかし、誰一人として、
ポールの柵を乗り越える者は無かった。
「ジャパニーズ」
「微笑みの国」のタイランド。
バンコクから2時間以上車で、
走った所にあるワニ園でショーを見た。
中国のツアーのメンバーは、
言葉少なに会場を後にし歩いていた。
「微笑みの国」である筈が、
みんなの顔は、こわばっていた。
よっぽどショックだったのか?
小学生の女の子は、母親の腕に、
しがみついたまま無言で歩いていた。
私は気持ちを入れ替え一生懸命に、
被写体の構図決めに専念していたら、
「この日本人は何も感じないのだろうか?」
と、中国語でブツブツ言うものだから、
私は「今では半分位は中国人になってます。」
などと言ったものだから、
「中国人に貴方の様な、何もかも忘れて、
必死になるような人は居ませんよ!」って、
はっきり言われてしまった。
そこへ、助け舟が入った。
私も知っている上海の総合病院の、
医師をしている彼から、「それくらいに、
没頭できる彼がうらやましいと・・・。」
私は喜んでいいのかどうか?考える間もなく、
「本当にこの人を見ていると、
あの戦争に来た日本の鬼達とは思えない」と、
話はどんどん飛躍して行った。
やっとワニ園の出口まで来た。
出口の所で、入場しようとしている、
アメリカ人ツアーの団体に出会った。
「Hello!」と声を掛けると、
向うも声を返してきた。
そして
「チャイニーズ?」と、聞いてきたので、
「ジャパニーズ」と答えると、
「オー!ジャパニーズ!」と言い、
「バイバイ!」と言いながら中に入っていった。
中国人からは、やっぱり「日本人」って、
言ってるじゃないですか?などと、
何か悪いものでも見たような後のように、
ブツブツ言いながらバスに乗り込んでいた。
次は、リゾート地のパタヤであるが、
その前にパタヤ等の紹介3D(立体)映画を
見ることになっていた。
「中国写真ライフ」へ戻る。
「金沙島(ラマ島)」へ
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