詩集「バタフライ効果」(4)
著者:金指安行(下田市在住、著者の第三詩集)
発行:二○一八年十一月三十日
発行所:ルネッサンス・アイ
発売元:白順社
サヨナラの前に
今 何かをしてあげなければ
そう思う人の顔が目の前を 過 っていく
そのうちと思いながら
いつしか月日が経ってしまった
私が先か
あの人が先か
それは誰にも解らないが
いずれは手の届かない岸辺に向って
さようならを言うことになる
俊敏さや一途な想いや
体を鍛えようとする明日への願い
それもこれも
水枯れの花のように少しずつ衰えてきた
いつかは私から
時間というものも飛び去るだろう
今 何かをしてあげなければ
この四次元という
まだ肌の温もりの伝わる世界で
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